地震予知は可能か?地震予知は可能か?新潟県中越地震は突然起った。 たまたま10日ほど前に、活断層研究グループが今後50年以内に大きな地震が起るかも、 と発表していた。このフォッサマグナ沿い地域に微震が起き始めていたことをつかんでいた。 活断層マップでは、見事にこの地域だけまだ活断層が見つかってはいなかった。 が、当然あると考えるべきだろう。 一般に活断層による直下型地震は、明日起ってもおかしくないし、 1000年以上何も起らなくてもおかしくはない。 地球の活動とは、人間のタイムスパン、空間スケールとはかけ離れたものである。 1000年など、誤差の範囲に過ぎない。 今回の地震は「観測史上初」という断りがつく現象が多かった。 新幹線の脱線に、発生二時間以内に本震余震の区別がつかない震度6強以上の地震が4回も発生、 地震の揺れを示す「加速度」が1400Gal以上を示す(ちなみに阪神大震災では800Gal台)。 逆断層型というのははっきりしていて、水平方向には二十数センチのズレであったが、 垂直方向には一メートル数十センチ動いている。 地震予知を確立するための研究が無駄だとは言わないが、 現時点では見通しがつかない事も事実である。 東大地震研は数年前に予知はできないことを公式に認め、それに伴い予算も削られた。 これまで、予知は難しいことをうすうす知りながら、膨大な研究費を失いたくないために、 そのことをなかなか認めなかった。 今回の活断層研究グループの10日前の「予知」も、中身を見れば、 「50年内」というあまり根拠のない数字であるし、10日前の発表も「たまたま」である。 あまり意味はない。 予知はできるに越したことはないが、今のところ見通しが立たない以上、 アメリカのように、地震が起ってもなるべく被害が少なく済むようにする対策、 地震後のインフラ確保等のシステム作りにお金をかけるべきなのではないか、と強く思う。 今回も道路が寸断し孤立する地域が出て、さらにその地域が一日以上放置された。 できれば孤立しないような仕組みや、孤立しても救出を素早くするような仕組みがあれば、 もう少し負担も少なくなるように思う。自衛隊ももっと積極的に利用できないものか。 現時点では各自治体からの要請がないと動けないのだ。 まず、各自治体が迅速に情報収集できない場合は、調査目的だけでも政府の要請で行い、 その後、自治体によって自衛隊は不要、の連絡があったら引き上げる等の処置ができないものか。 街作りも、臨海副都心エリアのように、電線を始め、上下水道、ガス、通信系の ネットワークを全て地中の土管状の中に埋めることにより、断線しにくくし、 断線したとしても、修復が比較的し易いような形に徐々に移行するなどが考えられる。 また、トイレの問題もこのシステムならマンホール上に簡易トイレを置くことで簡単に解決する。 ちなみに、セキュリティ上の問題もあってあまり公表されていないが、 このように災害に強い地域には、各企業のデータセンターが集中しておかれている。 |