+++pochi pochi+++

2005/10/22(土)11:57

『まぼろし』

2005年に見た映画(42)

『まぼろし』 2001年 フランス 字幕版 《公開時コピー》 あなたは 万物となって わたしに満ちる あらすじ;マリーとジャンは結婚して25年になる50代の夫婦。子どもはいないが幸せな生活を送っている。毎年夏になると、フランス南西部・ランド地方の別荘で過ごしていた。今年も同じようにバカンスを楽しみに来た。昼間、マリーが浜辺でうたた寝をしている間、ジャンは海に泳ぎに行く。目を覚ましたマリーは、ジャンがまだ海から戻っていないことに気づく。気を揉みながらも平静を装うマリー。しかし、不安は現実のものとなってしまう。ヘリコプターまで出動した大がかりな捜索にもかかわらずジャンの行方は不明のまま。数日後、マリーはひとりパリへと戻るのだったが…。 かんそう;『スイミング・プール』に続きオゾン監督作品です。こちらは、ガラッと雰囲気の違う映画。 夫が失踪してしまい、その後夫の遺体が見つかる。妻は夫の死が信じられず、受け入れられなくて。。。と言う話。 最初の何分かは、ただ、夫との旅を夫が失踪するまで描かれているのだけど、すごく雰囲気が良いです。別荘のベランダ(?)で暗い中で食事するシーンとか、このシーンでこの夫婦の仲が見れると思いました。 大人な雰囲気の映画だけど、大切な人を失ったら、気がおかしくなってしまったり、死を受け入れられなくて”まぼろし”を見てしまったり、という誰にでも起こりうる状況を描いています。しかも、行方不明がずーっと続いている状況なら、生きていているかもという気持ちもあり、心もさらに不安定になります。主人公の女性は大学の教師であり、プライドも高いので、周りには弱さを見せることができないんですよね。最後まで、夫の死を受け入れられないで、浜辺のシーンで泣いているのは印象的でした。 ほかの人の感想からは、それまでの夫との幸せだと思っていた生活も”まぼろし”だったのではと書いている人もいますが、私は違うと信じたいです。 大林宣彦監督の『ふたり』と言う映画があります。あらすじは、千津子と実加は仲のいい姉妹だったが、ある日、姉の千津子が事故で死んでしまう。ショックを受ける実加の前に、幽霊となった千津子が現れる。以来、千津子の励ましによって、実加は様々な苦境を乗り越えていく……。と言うお話で、”まぼろし”の部分は同じようですが、こちらはお子様向けですよね、でもこの映画は大好きで何度も見ました。 お勧め度 ★★★★☆ 4,6点  フランソワ・オゾン監督作品↓

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