Rei 戦争放棄 平和でなければ人生が築けない

2004/07/13(火)02:37

★「負けても」… 共産党、言論の自由(虫さんの日記)、在日姜尚中

○私は選挙で共産党が負けて落胆しています。 よく見れば、民主党の方針が自民党より国民の立場に立っているとはいえません。 ネットでも「誰が当選しても同じ」という声が多いように感じます。 共産党のビラにはそういうことの説明もあってとても勉強になります。 それでも、政権批判の票は民主党に行ってしまいました。 敗因はいろいろあるのでしょうが、共産党の「消費税増税反対」や「憲法改悪反対」などの主張が否定されたというより、共産党が何を主張しているか知らない人が多いような気がします。 戦前からのアカ攻撃の影響でしょうか、話を聞く前に退いてしまう人が多い。 なぜか分からないけれど、なんとなく近寄らない方がいいような偏見を植え付けられている。 実は私も昔そうでした。 理由はないのだけれど、みんながそんな感じだから度外視する。 でも真剣に政策を比べていくと、納得できるものばかりです。 「誰が当選しても同じ」ということはないと思えてきます。 それは、戦前から国民の立場に立って権力に立ち向かってきた同党の歴史に因ると思います。 これからも一緒に頑張りたいと思います。 ○共産党とは無関係ですが、勝手にリンクさせていただいている「戦争反対」の虫さんの6月20日の日記は、「今戦争反対と叫ぶことは犯罪なのか、言論の自由が危ない。」というものでした。立川の反戦ビラ配布逮捕拘留事件を取り上げたものです。 <メモ>反戦ビラ逮捕事件  起訴状などによると、3人は1月17日、立川市の防衛庁官舎の新聞受けに「自衛隊のイラク派兵反対」というビラを配布。うち2人は2月22日にも同官舎にビラを配布した。東京地裁八王子支部で開かれた6日の初公判では、ビラ配りの正当性をめぐり、検察、弁護側が対立。被告側は「ビラ配布は正当な表現行為」と主張した。「アムネスティ・インターナショナル」(本部・ロンドン)が思想信条を理由に拘禁された「良心の囚人」に認定した。 =東京新聞5月14日の記事より引用 これは私にとって重たい現実です。 私の地域には自衛隊関係の方が多く、家族の方は「イラク派兵反対」に期待してくれたりもする。 そういう人たちのためにも、街頭や郵便受けへのビラ配布は、基本的な活動です。 この事例が特殊であったかどうかは分かりませんが、こういう事が、人々を反戦運動から遠ざけるのではないかと心配です。 「戦争反対=体制批判は危険」という風潮にでもなれば、戦前に逆戻りです。虫さんが言われるとおりです。 ○最近歳のせいか読書が出来なくなっていますが、そんな中でも時間をかけて読み上げたのが「在日 姜尚中(かんさんじゅん)」です。 姜さんのナショナリズムに関する本などとはひと味違う自叙伝です。 熊本のお生まれなので、特に親しみがあって手にしました。 もう最初のページから泣き続けで読みました。 その中で、私にとって一番印象深かったのが、第五章 父の死と天皇の死と「指紋押捺拒否が生んだ出会い」の中のエピソードです(80年代半ばの、指紋押捺問題に関しては勝手に調べて下さい。論点はその問題そのものではありませんから)。 姜尚中さんは、埼玉県での外国人登録法による指紋押捺拒否の「第一号」になりました。彼を支援する市民運動の輪も広がったのですが、一年後、拒否すれば逮捕を覚悟しなければならないという状況の中、押捺に応じます。運動の中からは失望の声が聞かれるのですが、彼が敬愛する牧師土門先生はこう言われたそうです。 (以下、「在日姜尚中」154ページより引用) 「わたしは姜さんがどんな決定をしても、それを支持したいですね。もともと私たちの運動は、市民の運動です。市民の運動はね、国家権力と対峙するとき、敗北するに決まっているんです。でもそれをただ敗北とだけ受け止める必要はないと思いますよ。負けて、負けて、負け続けて、しかしいつの日か勝てないけれど、負けてもいない、そんなときがくるはずですよ。だから姜さん、今あなたがぎせいをこうむる必要はないんです。だれもそれを姜さんに求めることはできないし、求めてはダメなんです。姜さんがこんなふうに悩まなければならない状態を作っているわたしたち日本人にこそ、問題があるのですから」。 私のような泣き虫でなくても、市民運動に関わった方は感動しませんか? 「市民の運動はね、国家権力と対峙するとき、敗北するに決まっているんです。でもそれをただ敗北とだけ受け止める必要はないと思いますよ。負けて、負けて、負け続けて、しかしいつの日か勝てないけれど、負けてもいない、そんなときがくるはずですよ。」 そういえば、「戦争責任」を求めた裁判は負け続けで本当に気の毒だけれど、その中味をみると、確実に前進している。 「負け続けてもやめない。やめるわけにはいかない。」という気持を持つことが、戦争反対の市民運動にも当てはまる真理なのではないかと思ったのです。

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