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ロシア生活2004-2012

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koshka0467

koshka0467

2006/03/21
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カテゴリ:カテゴリ未分類
『アレクサンドル一世は生きていた』は、
(本当のタイトルは『ツァーリだった神秘主義者』)
1825年に亡くなったことになっているアレクサンドル一世は
実は生きていて、俗世からの出奔を遂げており、
トムスクで一人清貧の暮らしをしていた
フョードル・クジミッチという老人がどうもそれらしい、
というような話でした。
宇宙人とかが出てくるわけではないので
ト本というのは言い過ぎかもしれませんが、
決して学問的に正確な本ではなく、
日本で言うなれば『歴史読本シリーズ』などにありそうな
伝説物、といったところでしょうか。

そういうわけで
研究の足しにしてはいけない本なのですが、
歴史読本的な雑学って、案外大事なように思います。
なぜなら外国人である私は、
ロシアのことをあまりにも知らない。
1865年の検閲法とか、そのときの内務大臣が誰だったとか、
自分の研究テーマに関連する
マニアックなことは知っているのです。
でも普通のロシア人が小中高で習ったり、
一般的な読み物から知ったりするようなことで
頭に入っていないことはたくさん。
養老律令は暗記しているけれど
養老の滝の説話は知らない外国人日本史研究者、
みたいないびつさ。そんな人ほんとにいるか知らないけど。

ロシアに来てからしばしば、
共通教養のなさ、自分の知っていることの裾野の狭さに
忸怩たる思いになります。
それでこちらの中高生のように、
なるべく博物館通い、史跡見物、地方旅行をしているのですが。

今度は現地の物量の多さに圧倒されて、
自分の研究の焦点が絞れなくなってしまう。
見聞きして覚えたことが嬉しくて、
そうしたことが羅列的に頭の中を飛び交う今日この頃。
「学問」と「一般教養」のどちらも自分の中で不充分で、
バランスがとれていないのだなぁ、と思います。
こんなんで、まっとうな博士論文が書けるのかしら…
外国研究をしている院生の方々は、
こういう思いに駆られることはないでしょうか?

と、悩んでみましたが、
決してニコニコ・クッキー並べて写真撮って
喜んでいるばかりの私ではありませんのよ、
というカムフラージュであったりもして。
「ロシア史の情念」云々という話には到達するまでに
だいぶ長くなってしまったので、またの機会に…





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Last updated  2006/03/28 05:04:10 PM


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