作家の部屋 「ダルタニウスの苦悩」

2007/01/06(土)12:28

憲法改正 国民投票

政治(114)

●安倍総理は、平成19年度の年頭記者会見でこんな発言をしました。 ・「今年は憲法が施行されて60年であります。憲法を、是非、  私の内閣として改正を目指していきたいということは、当然参議院の選挙に  おいても訴えてまいりたいと考えております」と述べ、今年7月に行われる  参議院選挙の争点を「憲法改正」にする考えを示しました。 ○総理は「憲法改正」を参院選でも訴える、と意気込んでいますが・・・ ・改正には、まず、国民投票法案の成立が必要。 ・総理は「与野党で議論が深まることを期待したい」と述べています。    さて、新鮮な目で憲法を見直し、改正しようという聞こえよがしの懸案事項。言うまでもなく、憲法台九条の「戦争放棄」の平和条項を削除するのが主眼であることは分かり切ったこと。 つまり、自衛隊を軍隊とし対北朝鮮外交を有利に展開するためにも、核保有国となり武力制裁をも辞さずして拉致問題を解決し、ひいてはアジア外交で経済面のみならず実質的指導権を握る意図に他ならない。第二次世界大戦でアメリカから原爆を投下され、人類史上初めての被爆国となった日本が、アメリカ・マッカーサー率いる戦後処理からGHQの指導下で作られた日本国憲法は、特に第九条がさまざまな解釈の論議を引き起こしているのも分かっている。   平和世界を希求する証として、戦争を放棄する憲法の銘文も史上初めてのこと。ただ、別の解釈では、日本から戦闘能力を剥奪し、二度と参戦もしくは戦争行為を行わしめない足枷と解釈する論議もある。 しかし、憲法がどんな経緯で作られたかとか、どんな意図で作られたかは問題の争点ではない。我々が平和憲法を放棄し、軍事力を強化、いつでも戦争が行える状態に軍隊を整え、いざとなれば戦争も辞さない。その右傾化に拍車がかかるとういことなのだ。自衛隊が軍隊化すると、徴兵制度が当然起こってくる。韓国同様、戦争をしたくない、自分が軍人として戦争に行きたくない、日本という国家のエゴのために人を殺し、あるいは他国民の生活を破壊したなくない、自分は強制されて国家のために死にたくないといっても、国が決定すれば義務づけられ、服従しなければ犯罪者扱いで収監されることになる。 たとえば母親が我が子にはもそんなことをさせたくないと思っても、強制的に戦争に従軍させられ、特攻隊のように死ななければならない事態にもなりかねない。好きな恋人と引き裂かれ、もう二度と逢えなくなるかもしれない。自分の思想や信条とはまったく異なる国の利益に従わなければ、つまり戦争に行かなければ犯罪となる。 宗教や民族やじんゅの違いで、人類は多くの不幸な戦争を繰り返してきている。そこに、再び戻ろうという意図と同質の状態に逆戻りするのが、この憲法改正の本当の意味です。世界の国々は、日本の再軍事化をもっともおそれているに違いなく、国際世論がNOを種中止、各地で反戦デモや集会が起きることは目に見えている。それどころではない。 どんなことを言っても、素直に服従する日本国民が、また政府の思うままに素直に軍備化にしたがうようなことになれば、国民も世界の世論を敵に回す覚悟も持たなければならなくなる。 国民投票でしか、意志を反映する方法はないと思う日本の大多数の国民の特性を、政治になんらかの方法で異を唱え、NOのシステムを政治意思表示できるように行動し、作れるか、戦後民主手記が初めて問われる時が来たと言えよう。どうする、あなたは。

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