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2023年10月28日
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カテゴリ:最近観た展覧会
日本伝統工芸展のあと、そのまま石川県立美術館のコレクション展を観に行きました。

特別陳列 前田家の至宝Ⅱ

 Ⅱ期では、重要文化財《武家手鑑》にかわり、重要文化財《手鑑「野辺のみどり」》を展示します。
本作は、前田家に伝来した古筆切のうちの優品28枚を選んで、前田家16代・前田利為が1937年に作らせたものです。
作製の監修は、当時の古筆の第一人者で、《源氏物語絵巻》、《平家納経》などの文化財複製を手がけた田中親美に委嘱しました。
「野辺のみどり」の名称は、最初に収録した伝紀貫之筆「寸松庵色紙」の「わかせこか ころもはるさめ ふることに のへのみとりそ いろまさりける」に由来します。
 表紙と裏表紙には、名物裂の一つで千利休の弟子、里村紹把が所持していたところから命名されたといわれる「紹巴裂(しょうはぎれ)」が用いられており、
前田家伝来の名物裂の中から選ばれています。
四方の角には、裂を傷つけない配慮から、菊をあしらった七宝金具が付けられています。
古筆切は1面に1枚ずつ、紙面が傷まないようその大きさに合わせて、枠押しして凹面を作ってはめ込むように押されており、極札や貼紙は付けられていない点が特徴です。
また古筆切収録の順番も、重要文化財《武家手鑑》と同じように一般的な身分によるものではなく、筆者の年代順となっています。
 本作に収録された古筆切の多くは、加賀藩3代藩主・前田利常が入手したものと考えられています。
筆跡の分析から、現在では異なる筆者を推定するものもありますが、利常、利為の意向を尊重して、同時に開催されている「皇居三の丸尚蔵館収蔵品展 皇室と石川」と関連する「金沢万葉切」以外は、特段の注釈なしに展示します。

茶道美術名品展Ⅱ

 このたび、重要文化財《染付竜文花生 銘 白衣》安南 をご寄贈いただきました。重要文化財《色絵雌雉香炉》に続いて、重要文化財に指定された歴史的名品をご寄贈いただいたことは、茶道美術をコレクションの柱の一つとする当館にとってありがたいことです。
 本作は、わずかに灰色を帯びた白色半磁胎で、円筒形の胴の上下をしぼり、口と底を開いて口縁下に花弁を造り出した珍しい形で、これを白衣観音に見たて、白衣の銘が付けられました。
胴には竜文・蓮弁文・波濤文などが染付で描かれており、14世紀後半頃に安南(ベトナム)で作られたと推測される、いわゆる安南染付の代表作です。
中国元時代の陶磁の影響が強く反影したもので、同様の作例は世界に例がなく、もと徳川将軍家が秘蔵した名物茶道具である「柳営御物」として伝わりました。
 本展では、第2展示室の中央に本作を展示しています。その後方にあるケース中央には、「白衣」にちなんで伝牧谿筆の《観音図》を展示しています。
今回は、脇絵として久隅守景の《蓮に翡翠図・笹に兎図》を用い、そして、この三幅対の手前には禅的意味合いから、野々村仁清作の重要文化財《色絵梅花図平水指》を展示しました。
こうした名品の協演によって、当地における茶の湯文化の厚みを実感することができます。今回は唐物、高麗物、和物の取り合わせの中で、安南の魅力が一層際立ったのではないでしょうか。





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最終更新日  2023年11月10日 08時32分52秒
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