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カテゴリ:最近観た展覧会
石川県立博物館で開催されていた「御殿の美」を観に行ってまいりました。 この日は夜間開館 かつ 18:30より展示解説があることをお昼に知り、 「だったら、オペラのあとに観れるじゃん!」と思い、お天気が良かったので決行しました(雨が降っていたらその気にはならなかったと思う)。 いしかわ百万石文化祭2023リーディング事業 近世城郭において政治・儀礼・生活の場であった「御殿」。 幾つもの殿舎が連なる壮大な外観、そして障壁画や金工品などが彩る内部は、御殿の主が持つ権威を演出していました。 城郭御殿の大成は江戸時代初期と言われ、室内装飾は絢爛の極致に達しました。 慶長・寛永期に遡る名古屋城本丸御殿障壁画および二条城二の丸御殿障壁画は貴重な遺例です。 時に、城郭を襲った災害。 江戸城の諸御殿や金沢城二の丸御殿などは幾度も復興に挑み、再建にあたっては先例遵守を第一としながらも、当代の為政者の美意識も反映されたのです。 本展ではこうした城郭御殿をめぐる変遷に注目し、その機能と美のあり方に迫ります。 ■序章 天守から御殿へ 近世城郭にとって重要な役割を果たした天守と御殿。 天守が天下を平定する者の武力を示す役割を担ったのに対し、御殿は新しい社会秩序が作られた泰平の世における政治や儀礼の場で、為政者の権威を演出する舞台となりました。 序章では、天守と御殿の役割を、城郭の実例を通して紹介します。 ■第1章 御殿創建―厳威の顕在 城郭御殿を特徴づけるものとして、豪華絢爛な室内装飾が挙げられます。 特に、内部の床(とこ)や壁、襖、杉戸などを彩る巨大な障壁画には、描かれた内容や配置、大きさによって空間に意味を持たせ、そこに身を置く人にメッセージを伝える力がありました。 第1章では、城郭御殿の完成形と名高い名古屋城本丸御殿および二条城二の丸御殿の障壁画から、江戸時代初期に大成した権力の視覚化のあり様に迫ります。 また、石川県のシンボルである金沢城では天正14年(1586)頃に天守が、寛永8年(1631)に城の中枢である二の丸御殿が造営されました。 創建当初の金沢城は謎に包まれていますが、藩主の書状や初期加賀藩が登用した絵師の作品に注目し、その解明への端緒を探ります。 ■第2章 御殿復興―先例と御好 城郭において火事をはじめとする災害は大きなリスクであり、江戸城では本丸御殿が5度、二の丸御殿と西の丸御殿が4度全焼しています。 金沢城二の丸御殿も宝暦9年(1759)および文化5年(1808)に火災に見舞われました。 御殿は城において政治や儀礼を執り行い、為政者が住まう重要な空間でしたので、早急に復旧作業が行われました。 再建には失われる以前の姿に戻すことを基本方針とする一方で、時の将軍や藩主の好みに合わせて改められる部分もありました。 第2章では城郭御殿の復興をテーマとし、研究が進む金沢城二の丸御殿の文化度造営を中心に、復興に力を尽くした人々の活躍に注目します。 ---------------------------
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最終更新日
2023年12月07日 13時00分14秒
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