九州の駅

2023/03/28(火)17:58

大木駅 戦後に作られた簡素な駅 松浦鉄道 西九州線

松浦鉄道(14)

大木駅(おおぎえき)は佐賀県西松浦郡有田町大木宿にある松浦鉄道・西九州線の駅です。 1960年(昭和35年)4月、国鉄・松浦線の駅として開業しています。 駅の構造は単式1面1線ホームの地上駅で、駅舎はありませんが、駅入り口から階段を上ったところに簡素な待合室があります。 駅の開業当初から無人駅だったようです。 国鉄・松浦線の有田駅~伊万里駅の区間は1898年(明治31年)に伊万里鉄道が開業させて出来たものです。 九州の鉄道が最初に走った年は1889年(明治22年)に博多駅~久留米駅で、そのことを考えれば約10年後の割合早い時期にこの有田地区・伊万里地区にも鉄道が敷かれていますが、大木駅が開業したのはそれから50年以上も経った、戦後の1960年(昭和35年)4月ということで珍しく中途半端な時期に開業した駅だなと思いました。 時代背景としては日本全体が戦後復興の経済が伸びていた時期で、この周辺の地域も人口が増えたために最寄り駅があったほうが良いと地元の人が国鉄に請願したのでしょうか? 駅は本当に簡素な造りで、駅名標なども汚れが目立ち字が薄くなって見えずらくなっていて、たぶん国鉄から松浦鉄道に転換した1988年(昭和63年)に作り変えてからそのまま使用されているものだと思われます。 駅ホームそして待合室は1960年の開業当時そのままのものではないのでしょうか。 列車から降りホーム目の前に有田町立大山小学校があり、駅の待合室にはその小学校の生徒たちが松浦鉄道に関する絵を描いていました。 松浦鉄道・西九州線の各駅の待合室には基本的に、その周辺地域の人々が絵を描いています。 大”木”駅のすぐそばに大”山”小学校があるので自然ばかりに囲まれている駅なのかなと思ってしまいますが、駅周辺には住宅が多いしすぐ近くは国道202号線が走っています。 しかし、駅の利用者になると1日平均乗車人員は2019年度(令和元年度)で24人となっており多いとは言えません。 ちなみに約20年前の2000年度(平成12年度)の1日平均乗車人員は61人で、現在の2倍以上もありました。 松浦鉄道は開業した年の1988年から2000年までは黒字経営が続いていて「三セクの優等生」と言われていましたが、今現在はどの鉄道会社もそうであるように鉄道路線から収益を得るのは難しいようですね。

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