薔薇・猫・映画・演劇・旅ファン

2007/09/23(日)20:35

ウィキッド 3

演劇・ミュージカル(391)

 ウィキッドは大がかりな舞台装置で照明も派手、一見子供向きかと思うが一度 観ただけでは分からない大人の話だ。コレに感動的な音楽がつくのでミュージカ ルはリピーターが多い。1回しか観られない私には謎が多い。エーッ、これが結末、どうなってるのとか。  ミュージカルを観始めた頃、なんて無駄がないのだろうと思った。それまでの芝居は主役重視、そのほかは、控えて主役を盛り立てる。暗転も多く芝居の腰を折る。  先回述べたようにこの舞台は2人の対照的な女性の設定が上手い。明るく派手で人気者、実はかなりの野心家。一方は緑色の肌に生まれたために父から疎まれ妹の世話するために大学に来た地味だが、思索的な女性。体制に抗して力強く空中へ舞い上がり歌う「重力に逆らう」は迫力。  二人は反発したり歩みよったり、しかし結局マイノリティの彼女は「悪い魔女」の烙印を押されてみんなの敵に仕立てられてしまう。  コレは現実によくある。アメリカで珍しく若い女性に支持されたというが誰にでも経験ある友情と何か分からないうちにでも決裂してしまう仲。  そして「郵政民営化」が善で反対派を悪と決め付け刺客はなって議員の座を奪う。思慮足らず、騙されやすく熱っしやすく忘れやすい国民。ようやく福祉削りの重税の、郵便の高額引き上げがあらわになってきた。このツケは国民が払わされるのはいつもの事。「痛みのある改革」ってそういう事なのに。喝采した人たちはいったいどう思ってるのか。  この舞台は1995年に出版された「オズの魔法記」を基にしている。「オズの魔法使い」のプロローグを描く。ドロシーがオズの国に迷いこむずっと前に起きた事件。  多数派が少数派を圧する横暴なやり方を痛烈に批判しているのだ。言葉を喋る動物の教授の言語を奪い追放、ライオンはオリに入れおびえさせる。  「国中に不平と不満が渦巻いている時は、恐ろしい共通の敵を与えればいい」という魔法使いの言葉はイラク戦争を仕掛け、国民の批判を封じたやり方。日本も明治以降の戦争は同じ。今、又、アメリカのお先棒かついで罪の無い人たちを殺そうとする。おそろしく嘆かわしい。許せない。 http://blogs.yahoo.co.jp/shishi5235/にチラシの写真載せました。

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