2009/08/04(火)06:38
織田信長”第4話””才能2/
第4話。
織田信長が天下統一レースで頭一つ抜け出すきっかけとなった戦(いくさ)
長篠の戦い(ながしののたたかい)
織田信長
豊臣秀吉 対 武田勝頼 の戦い。
徳川家康
織田信長は戦いをデザインする。
まともに正面から戦ったら、戦国最強の武田軍には 到底、歯が立たない。
織田信長の兵士は金で雇われており、とても弱かった。
その弱さを克服するため、信長はいち早く鉄砲に目をつけた。
信長は、冷静に自分の短所を認知し、工夫し、短所を長所に変えて行った。
信長は、武田勝頼に唯一勝つ方法は、
鉄砲しかないと早い段階で確信していたようだ。
その鉄砲の威力を十分発揮出来る場所として。。。
信長は、長篠の設楽が原(しだらがはら)をセレクトした。
長篠の設楽が原は、武田軍が京へ登る際の重要な窓口のひとつだった。
それを、武田の武将、奥平貞昌(さだまさ)の守る、
長篠城が設楽が原の後方で守備していた。
信長は、武田勝頼を長篠の設楽が原へ おびき寄せる方法として、
長篠城を守る奥平貞昌に目をつける。
織田信長が取った方法とは。。。
まず盟友の徳川家康に、奥平貞昌に向けて手紙を書かせる。
手紙の内容は。。。
”わたし(徳川家康)と信長公は、
戦国の世を終わらせ、平和な世の中をつくろうと考えております。
そのためには貴殿のような、知略に優れた武将の力が絶対に必要となってまいります。
失礼ですが、あなたの主君(武田勝頼)には、ビジョンがありません。
山奥で一生を終える武将の部下のままでいいのでしょうか。
ぜひ、わたしと共に天下のための仕事をしましょう!
つきましては、わたしの姫(家康の長女)を奥平殿へ嫁がせる用意があります。
また信長公も、あなたとは兄弟のような付き合いがしたいと申しております。。。
*奥平貞昌は、長篠の戦いの後、信長より名前の一文字、”信”の字をもらいうけ、
奥平信昌と名乗るのだった。
信長と家康は、
奥平貞昌に再三、このようなゴマすり手紙を送り続け、
とうとう奥平貞昌を武田勝頼から離反させてしまう。
奥平貞昌、謀反(むほん)
武田勝頼は、激怒する。
奥平貞昌の守る、長篠城は、徳川と対峙する最前線、
また京への玄関口。
全力で取り返す必要があった。
わずか500名しかいない奥平貞昌の守る長篠城へ、
武田勝頼は、1万2千の大軍勢で出撃する。
これだけの大軍勢、武田勝頼の怒りは頂点に達していた。。。
いっぽう、
待ち受ける奥平貞昌の目は自信に満ちていた。
兵の数は500だが、食糧は十分。
そして最新兵器の鉄砲が、
この時代、なんと、こんな辺境の城に、200丁も持ち込まれていたのだった。
織田信長は、
今度は武田勝頼に伝わるように別な情報を意図的に流し始める。
”織田の殿様は、うつけもので部下がバラバラになっているようだ。”
”織田の有力な武将が、いよいよ謀反(むほん)をたくらんでいるようだ。”
信長の情報戦が始まった。
戦国最強、武田軍団の、終わりの始まりが。。。始まった。
つづく