パチ&フットボール

　四日市から湯の山温泉に行き、戻ってきて今度はあすなろう鉄道に乗って戻ってきました。お昼の１時半ごろ。一応、時間としては計画通りなんですが、前の日記で書いた通り問題がありまして、まずは雨。天気予報では雨なんて全くなかったのですが、湯の山温泉駅でポツポツ降ってきました。四日市まで戻ってきた時にはあがっていて、ひと安心。気持ちよくナローゲージを味わい、駅付近もウロウロできたのですが、再び四日市に戻ってきた時、もの凄い雨になっていました。ザーザー降りで、５０メートルもダッシュすれば、まさに濡れねずみになってしまうレベル。完全に通り雨だということは分かってはいますが、雨があがるのを待つとなると時間を切られた乗り鉄旅としては辛い

　時間に余裕は持たせていますが、それはあくまでもランチのためです。そのランチとは

　(￣￢￣)ｼﾞｭﾙ･･･　トンテキ

　です。四日市といえばトンテキです。これは問題というより課題。ここのところ、大阪のオフィス街でもボチボチ見られるようになりましたが、やはり本場はここ四日市。歴史は詳しくないのですが、中華料理店で始め、しばらくは狭いエリアのものだったのが評判を呼んで、あっという間に広まったとか

　これはなんとしても食べなければなりません。雨がやむのを待っていては逃してしまう。それだけは避けたい。うーん、と考えた末にコンビニで６００円也のビニール傘を買うことに。天気予報にもなかったので、目の前で次々と傘が売れています。こういう時、目の前に百均がないのが痛い（もしかしたら近くにあったかもしれませんが、私には分かりません）。トンテキについては事前にいろいろ調べ、いろいろなお店があるようですが、とにかく商店街の方に行けば、複数の店舗があるようだと入っていきます。しかし、ここでうれしいか悲しいのか分からない誤算が…

　（・＿・） ？　商店街は完全に屋根付きだった

　もしこの中でトンテキを食べることができれば、お店を出るころには雨はひょっとして…

　横断歩道をひとつだけ走れば、後は濡れることはありません。まぁ、雨に関してはどうしようもできないので、まずはトンテキだと探してみると、あるある、複数の店舗が。いかにも老舗という感じのトンテキが美味そうでしたが、この料理って量が多いのが欠点なんです。かなり以前にも四日市で食べたことがあるのですが、まだ若かった私もお腹いっぱいになってしまいました。小ぶりなものも出してくれそうなお店を選び

　ジャーン。念願のトンテキとご対面。お肉の量も適量で美味しくいただきました。ただ急な雨で気温が下がり、体も冷えてしまったためか、ビールを飲もうという欲求はまるでなかったですね

　さて

　シーハー　e－(￣皿￣)　満足満足

　とお店を出ると、案の定というか何というか

　(ﾍ||＿ ＿)ﾍ　ｶﾞｸｯ　すっかり雨はあがっていた

　すっかり夏の空が広がっています。結局、傘が必要だったのは横断歩道を渡るためだけだったということになります。６００円返せよ、と言いたいところですが、それ以上にウザいのは、最後はこの傘を持って大阪の街をウロウロしなければならないこと。大阪はおそらく雨なんて降っていないでしょうから、格好悪いし、荷物が増えた分、面倒だ。でも６００円も出したのですから絶対家まで持って帰りますよ、というか、この手の傘を途中で忘れたことは過去一度もない。いい傘だとしょっちゅう途中で置いてきてしまうのですが、なぜか途中から不要になったビニール傘って家まで必ずあるんだよね

　でも雨があがった分、その後の行動は楽になりました。再び乗り鉄に戻るべく、駅前からの広大な一本道をテクテク歩きます。時間にして１５分ほど。目の前に現れたのは

　ＪＲ四日市駅です。ちょっと古めの建物。そして

　(○口○*) ﾎﾟｶーﾝ　周囲には全く何もない

　ＪＲの駅付近ではよくあることで驚くことではありませんが、それにしても何にもなさすぎる。近鉄四日市駅からの道中に市役所があり、おそらく近鉄とＪＲの中間点あたりだと思われますが、市役所を過ぎると、先ほどまでの喧騒がウソのように静寂の世界です

　ただ私鉄の駅付近はにぎわっていて、ＪＲの駅周辺は何もない、というのはよくあることです。というか、それが基本。こちらの日記で何度も書いていますが、日本中どこに行ってもほとんどがそうです。これは街の成り立ちと鉄道敷設が影響していて、とにかく国策的に線路を敷くとなると、当然ですが、人や家がいっぱいある街の中心部にレールを通すというのは困難な上、用地取得にもお金がかかるため、現在のＪＲ（つまり線路ができた時の国鉄）駅は街のはずれにあります。昔は旅客運搬以上に貨物運搬が重要でしたから、駅を作るには広大な土地が必要だったのです。これに対し、ほとんどが近距離で身軽な私鉄は駅の規模もそれほど必要でなく、モノより人を運ぶことが重要だったため、街の中心地に線路を通すことができたたのです

　その意味では、ここ四日市も同じといえば同じなんですが、そこに至る経緯が他の都市とは若干異なっています。元々、近鉄の駅も国鉄の駅に寄りそうように、現在のＪＲ駅そばにあったのです。線路を無理矢理カーブさせて四日市駅に入り、また無理矢理なカーブで元に戻るという線形だったのですが、さすがに２度のカーブは面倒だしスピードアップにマイナス要因だということで、線路を真っ直ぐ通らせ、その途中にできた駅が近鉄四日市駅です。それが戦後１０年ほどしてからのこと

　すると近鉄の駅を中心に多くの商店が押し寄せ、今や近鉄四日市駅周辺は、中部地区でも指折りの歓楽街となっています。駅の東西南北に発展していて、昼の部も夜の部も、こちらにいると全く困らないというか、選択に困るほどの繁華街です。戦後になってからのこういう街の出来方って、結構珍しい。元々、四日市は港として発展した街で、現在のＪＲ駅がある場所の方が海に近く、どちらかといえば街の中心だったのでしょうが、近鉄と国鉄ではあまりにも利便性が異なっていて、後に発展した工業地帯のため外からやって来る方々も便利な近鉄駅付近にできたホテルや飲食店を利用するようになったことなど、複数の要因があるのでしょうね

　いずれにせよ雨があがったことで歩くのは容易になりました。傘をブラブラさせるのがウザいけどね。しかも雨が降ったおかげで気温が一時的にグッと下がり、心地よく歩くことができました。前日、桔梗が丘で途中ギブアップしたのとはエラい違いです

　しかしＪＲ駅及び周辺の何もなさには参りました。近鉄駅周辺との落差が大きすぎるため、その思いが強い。喫茶店の１件ぐらいはあっても良いだろうと思うのだけど、本当に何もない。２階建ての駅ビルには過去テナントが入っていて風情があるが、今やその場所はポッカリとした空間で、レンタサイクルの営業が行われている。まぁ、港や運河を回るには、こちらからチャリンコがいいのだろうね

　ということで缶コーヒーを飲みながら

　駅の外でぼんやり待つ。一応、特急を含むすべての列車が停まる駅でもあり、みどりの窓口もあるのだけれど、寂しいの一言。たまたま気温が下がっていたので苦痛ではなかったけれど、クソ暑かったら、涼をとる場所もなく、怒っていたかもしれません

　ようやく乗車の時間となったので改札をくぐることとします