パチ&フットボール

　前回お伝えした紀州鉄道ってユニークな会社です。ユニークという表現が的確かどうかは分かりませんが、紀州鉄道と言いながら本社は東京のど真ん中、箱崎にあります。箱崎といえば成田空港に行くバスが出ているＴ－ＣＡＴですよね。私も過去１度お世話になったことがあります。まぁ都心も都心ですよ。どうも最短ローカル路線と渋い車両からはイメージがわかないのですが、これはどういうことかというと、元々不動産を営んでいた会社が赤字で危なかった紀州鉄道を買収したからです

　これは伝聞ですが、鉄道会社が営む不動産というのは信頼が高いらしく、そういう意味もあったのこと。今は各地でホテル業を営んでいて鉄道の規模からは想像もつかない大きな会社のようです。では鉄道事業の方はどうでも良いのかというと、そういうわけではなく、会社のＨＰを拝見すると十分に情熱を感じます。今後も頑張って運行してほしいですね。でないと御坊駅から市の中心部に向かう交通手段がなくなってしまいます

　さて慌てて御坊駅に戻ってきたのには２つの事情がありまして、まず大きいのはホームで待っているとやって来た

　この電車

　ＪＲ西日本で、紀勢本線専用の特急列車オーシャンアローですよ

　今はオーシャンアローとという正式名称はないようですが、私にとってはあくまでオーシャンアロー。紀勢本線では１時間に１本、新大阪からの特急が運行されていますが、編成の問題もあり、１日に３本ほどしか走っていません。ですから運行時刻に合わせて乗車いる必要があるのです。さらに言うと、これがもうひとつの事情となるのですが、１時間に１本ある特急「くろしお」のうち、今から向かう新宮まで到達するものは半分しかありません。要は２時間に１本。ですから、これを逃すと２時間ものロスタイムができてしまうのです。そりゃあ何としても乗らなければなりません。ただ幸いなことに時刻表を見るとオーシャンアローで運行する列車は明示されていて、これは親切です。そうでないと福知山線の特急「きのさき」と同じ、私があまり好きではない無表情の車両に乗らなくてはならないのですよ

　とにもかくにも無事に乗り込み、後は一路新宮へ

　白浜へといざなうサファリラッピング車とすれ違ったり

　台風が迫ってくる中、絶景とはいきませんでしたが、海沿いの美しい車窓が続きます。なかなか楽しい

　ただそれは良いとして、御坊から新宮までは１５０キロほどの距離。それが特急利用で

　(|| *ｍ*)オ、オェ・・　２時間半近くかかる

　お、遅い

　特急ですからね。せめて２時間切るぐらいにならんのかな、と思ってしまいますが、その理由は、この美しい車窓にあります。線路が海沿いに敷かれているのですよ。内陸部を突っ切って、という部分がほとんどない。レールがクネクネしています。大正時代に敷設が始まって戦前につながった路線ですからね。長いトンネルを掘る技術にも問題があっただろうし、そもそも町はほぼ海沿いにできているので都市間交通としてもこちらのコースになります。昔にできた路線というのは、どこの地方でもこうなっています。線路がクネクネしているものだからスピードも出せません。これが２時間半という時間となります。ただし車利用の場合も高速が途中までしかないはずなので、あまり時間は変わらないはず

　ということで日も暮れ始めたころ

　新宮に到着です

　旅をしながら更新した日記に書いた

　洗面台がホームに残る駅はこちらです。実は新宮に来るのは昭和以来（汗）なのですが、当時はまだまだ洗面台の残る駅があり、おそらく何も思っていなかったので記憶にもなかった。だからこそ新鮮だったし感動もしたなぁ