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甲状腺のお薬

   
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     甲状腺疾患治療薬には、甲状腺ホルモン剤と抗甲状腺薬とがあります。
     ココでは、そのお薬についてお話していきたいと思います。



      ●甲状腺ホルモン剤●



     原則として甲状腺機能低下症、クレチン病の補充療法に用います。
     
     その他、甲状腺機能が正常でも、TSH抑制による甲状腺腫の縮小作用、
     また、甲状腺ガンなどのTSH依存性腫瘍の増大に対する抑制作用を期待して
     比較的大量のT4投与を行う場合もあるようです。

     また、甲状腺機能亢進症に対して、抗甲状腺薬と併用し、
     甲状腺機能低下を防ぐ目的で利用する場合もあるそうです。

     

     ■乾燥甲状腺製剤(チラーヂン・チレオイド)


     使用頻度は減っていますが、50mg中にT4が約55μg、T3が11.7μg含有されているので
     乾燥甲状腺剤40~60mgは、T4(チラーヂンS)の100μgに相当します。

     原料はブタなので、混在する蛋白に対してアレルギー反応を起こすこともあるようです。



     ■合成T4製剤(チラーヂンS)


     通常は、このT4製剤投与が原則です。
     (私の服用しているのも、このT4です。)

     粘液水腫性昏睡のような急速な補充を要する場合、心血管病変のある場合などは
     まずT3を使用するようです。

     T4製剤は溶解性がよく80%以上が吸収され、血中濃度は2~3時間でピークとなります。
     吸収されたT4は、末梢組織でT3に変換されて組織に利用されます。

     T4の半減期は7日であり、効果が出るまで3~5日を要しますが、
     中止後は7~10日で効果の減少が見られます。
     その為、T4製剤の服用は1日1回で差し支えありません。


     「朝食後に服用」と指示されることが多いですが、患者さんの中には朝食後の内服を忘れ、
     その後思い出し、もう時間が過ぎているからと、そのまま翌日まで服用しないと判断される方もおられます。

     薬の特性に応じ、T4製剤の場合は、気がついたら食事と関係なしでも構わないので
     必ず毎日服用しましょう。(副作用については下↓で書いています。)



     ■合成T3製剤(チロナミン・サイロニン)


     T3製剤は、T4に比べて生物学的活性は4倍強く、ほぼ100%が吸収されます。
     しかし半減期は1日であり、投与後1~3日で効果が出ますが、中止後は速やかに効果が減少するようです。



      ●抗甲状腺薬●



     甲状腺機能亢進症、特にバセドウ病に使用され、主にヨードの有機化を阻害して
     甲状腺ホルモン分泌を抑制します。

     バセドウ病以外のプランマー病や中毒性結節性甲状腺腫でも有用ですが、
     手術や放射線治療が選択されることが多いです。

     甲状腺ホルモンが正常上限を超えていなくてもTSHが抑制されている場合は
     潜在性甲状腺機能亢進症と言います。
     これらも通常のバセドウ病と同様に治療します。

     なお、甲状腺機能亢進症で、精神的に不安定な場合には精神安定剤、
     動悸の強い場合にはβ遮断薬(動悸・手の震えなどの症状を和らげる薬)を併用することもあります。



     ■抗甲状腺剤(チウラジール・プロパジール・メルカゾール)


     甲状腺ホルモンの生合成抑制により、甲状腺機能亢進状態を正常化します。
 
     メルカゾールが力価が高く、また、顆粒球減少症などの危篤な副作用がやや少ないなどの利点がある為
     メルカゾールを第一選択とする場合が多いですが、薬剤アレルギーで使用が困難な時や
     胎盤を通過しにくいことなどから、チウラジール・プロパジールを優先する場合もあるようです。



      ●副作用について●


     
     *甲状腺ホルモン製剤


     甲状腺ホルモン製剤は、不足分の甲状腺ホルモンを補う為のもので、
     元々甲状腺で作られている物質と同じであることから、副作用はありません。

     適切な投与法が守られている限り、障害はほとんどなく、妊婦に用いても問題はありません。
     妊娠中は、甲状腺ホルモンが必要となってくるので、補充量を増量することが多いようです。

     ただし、投与過剰の場合、頻脈・動悸などに加えて不眠などがみられることもあるそうです。
     また、潜在性機能亢進状態に陥ることがあり、高感度法で平均血中TSH濃度が正常範囲以下になります。
     この状態が長く続くと骨塩量が減少するので、特に閉経後の女性は注意が必要です。

     なお高齢者では、他の疾患で投薬を受けていることが多いので、他薬と相互作用にも注意が必要です。
     (例:ワーファリン・インスリン・ジギタリスなど)



     *抗甲状腺製剤

     
     頻度は低いですが、無顆粒球症が最も重要であり、治療開始2~4週間後に突然発熱(38℃以上)
     喉頭痛、歯肉出血などで始まります。

     風邪などの症状と似ていて、判断しにくいので、このような症状が出た場合は
     ただちに服用を中止し、医師と連絡を取り受診して下さい。

     徐々に白血球数が減少することもあるので、白血球数も測定します。

     最も多い副作用は掻痒(かゆみ)と発疹であり、これらは服用から1~2週間で3~5%の割合で認められ
     抗ヒスタミン薬で対処出来ることが多いですが、コントロール出来ない場合は
     抗甲状腺薬の変更、又は中止します。
  
     他には、薬剤中毒性の肝機能障害がみられる場合もありますが、ホルモン値が正常になれば
     自然と下がる場合がほとんどのようです。

     これらの副作用は、服用から2~9週までに出現しやすく、3ヶ月以降に生じることは稀です。
     


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