「富士には月見草がよく似合ふ」
こんにちは。吉祥寺「理学気功」のヒエトル萱沼です。先日の事。山梨院の日がちょうど春分の日だったこともあり、朝、父の墓参りを済ませてから、暫く仕事をしましたが、午後、結構時間が出来たので、母を連れてドライブがてら太宰治の小説「富獄百景」の中の一節の石碑で有名な旧御坂峠にある、天下茶屋に行きました。長い曲りくねった道を通りながら、母が父との思い出を話してくれのですが、50年も前の事、母が腎臓を患って、甲府の病院に入院していた時、毎日この道をバイクで飛ばして、見舞いに行っていたということです。普段から無口な父でしたが、愛情深い人だったことは記憶にあったので、とても温かい気持ちになりました。さて、これは75年前の建造物を復元したものですが、なんとも言えない雰囲気があります。ここは、数多くの文人が愛したと言われる「ほうとう鍋」が名物です。山梨の郷土料理ですが、ここの味噌は香りも良く絶品です。「茸とろろ蕎麦」も頼んでみました。茹で加減もちょうど良く、とろろの濃厚さが味わい深い一品でした。食後、茶屋の二階にある、太宰治資料室を見学して来ましたが、太宰が井伏鱒二とも交流が深かったことを初めて知りました。あいにく、曇っていて、富士山はよく見えなかったのですが、普段はかなりの絶景ですので、河口湖あたりにお越しの節は是非、寄ってみることをオススメします。