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背番号のないエース0829@ Re:『ベルリン 映画「風の電話」に、上記の内容について…
Sep 14, 2008
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カテゴリ:Movie

リチャード・マシスンのSF小説『地球最後の男 アイ・アム・レジェンド』の2度目の映画化。1度目は観ていないが1964年製作の『The Last Man on Earth』(地球最後の男)で主演:ヴィンセント・プライス、監督:シドニー・サルコウ。本邦未公開であった(DVDは出ている)。3度目は昨年公開されたウィル・スミス主演『アイ・アム・レジェンド』であることはご存知の通り。

ストーリーは『アイ・アム・レジェンド』とほぼ同じだが、設定が若干異なる。『アイ・アム・レジェンド』では抗ガン剤にウィルスが混入し、それが世界中に感染した大規模な薬害であったが(だったよな。確か)、本作は中ソ戦争で使用された細菌兵器が原因。中ソの戦争なんて現在じゃイメージが湧かないかもしれないが、当時は軍事衝突を伴う国境紛争が勃発し、核戦争の可能性もあった非常事態であったのだ。それだけに本作は戦争・相互不信が溢れる現実世界に対するアイロニー、警鐘という点では『アイ・アム・レジェンド』以上のものがある。主人公ネビル博士(チャールトン・ヘストン)が好きな映画『ウッドストック』の台詞「町を歩くのを恐れたり、人に笑いかけるのを恐れたら、誰も生きてはいけません」が響いてくるのである。


あと決定的に違うのは主人公たち以外に生き残っている「闇」の人たち、『アイ・アム・レジェンド』でいう「ダークシーカー」の描き方である。『アイ・アム・レジェンド』では完全にゾンビと化していたが、本作では単なる「光を浴びられない体質に変化した人」といった感じで、驚異的な身体能力や攻撃力は備わっておらず、生身の人間を食べたりもしない。ネビル博士の館を必死によじ登る姿は、なんだか哀れなほど。ネビル博士に機関銃で仲間を次々に射殺されても自分達は銃火器は使わない。使えば「愚かで残虐な人間と同じになってしまう」と思っているからだ。どちらが正しいのか、一瞬わからなくなる位だ(とはいえ、やっぱり異常)。


このように、作品のテーマ性とか登場人物の描き方はいいと思うのだが、作品全体に流れるどうしようもないB級感。これは如何ともしがたい。同じヘストン主演作の『猿の惑星』や『ソイレント・グリーン』に比べてもちょっと厳しい。荒廃した街の光景などは『アイ・アム・レジェンド』にもひけをとらないのだが、やはり音楽が最大の原因か。あとオートバイ暴走シーンでの吹替えスタントマンもちょっと興醒め。

その辺をあらかじめ承知しておけば、そこそこ楽しめる作品ではある。上記以外にも『アイ・アム・レジェンド』との違い多し。嫌われ役が多いアンソニー・ザーブが演じる(元)ジャーナリストはなかなか良い。またラストは『十戒』『ベン・ハー』といったキリスト教映画に関わってきたヘストンならではのものだが、ちょっとやりすぎか。


監督:ボリス・セイガル
製作:ウォルター・セルツァー
原作:リチャード・マシスン
脚本:ジョイス・フーパー・コリントン
撮影:ラッセル・メティ
音楽:ロン・グレイナー

1971年・アメリカ / 99分 / 評価:3.5点






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Last updated  Sep 14, 2008 10:45:52 PM
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