2008/09/14(日)14:57
希望は、ほらこんなところに
素敵なお話を聞きました
20年前の
結婚を5ヵ月後に控えたTさん
足の静脈が詰まる病気になり
両足の手術を受けました
詰まった両足の血管と静脈を切り取る手術
もし神経に少しでも触れたら
歩けなくなるかもしれないという
難しい手術でした
翌日
包帯を取り足を動かそうとした時
ピクリとも動かない足
恐れていたことが起こってしまった
足の感覚が全くなく
熱さも冷たさも感じない我が足
その夜
大部屋の片隅で
タオルを口に押し込んで
これ以上ないほど泣いて
控えていた結婚は
お見合いでした
家事の出来ない娘を嫁がせるわけにはいかないと
破談に
そのことを知ったTさんの恩師は
お見舞いのお花とともに一言
たったひとことの思いを伝えます
「負けるな」
自分の中は絶望だらけで
なんの光明もささない暗闇の中にいる
いる
と
思い込んでいたTさん
その一言に
最初は「無理だ」と思う
でも
次第に自分の心の中に
もう枯れ果てたと思っていた
小さい芽が 吹き出していたことに気がつきます
小さい
希望という名の芽
その日より
リハビリを始める
ただ足を投げ出してすわり
足の親指を見つめ
「動け!!」と念じるリハビリ
来る日も来る日も
「動け!動け!」と
希望の願いが
周りへの、すべての人々への感謝に変わったある日
「動け!」が脳から足へと
ピクっと
とうとう親指の先が動いて
次の日には足首が
その次の日には膝が
そしてとうとう
1ヵ月半後には松葉杖をついて退院
自分の弱さに
押し寄せてくる運命に
勝てると思えないとき
でも 負けないことならできるかも
え?結婚はどうなったのかって?
まだ足の動かなかった時に
お見舞いに来た、その方に
「ごめんなさい」というと
「いいんです・・」と
「え?」
「いいんです、そのままで」
「でもご飯も作れない
洗濯も干せないんですよ」
「いいんです。僕が手伝います・・・」
そして 20年前の12月
無事に結婚されました
以来20年、
足は全く異常がなく
そして ご主人は お約束どおり
何でも手伝ってくださるそうで(うらやましい・・)
希望って
どこか他にあるのではないんですね
どんなに絶望のふちにあっても
どんなにお先真っ暗でも
実は
自分の中にひっそりとしていて
「ねえねえ、早く気がついて
僕はここにいるんだよ」って
私が振り返るのを待っていてくれる
だからね
たまに静かに振り返って見ることもいいと思うのですよ
希望はあなたを裏切らない