その2だんだん互いを理解しあって傷つけあって、その中からコンプレックスを持ったり叩き伏せられたり、相手の色に染まったりしますよね。そしてやがて自分を取り戻した時、傷つけられたり破壊されたことが、次のステップアップにつながるし、相手を認めることができるようになる。その中で、愛情の質が変化していくんだと思います。どんどんみっともなくなればいいのよ。 私なんか、恋すると汚くなる。 得意分野じゃないところで開拓中になるから。 一回汚くなって、ちぐはぐになって、迷子になって・・・。 でもそういうみじめさを経験すれば、新しい見方とか新しい自分が手に入るから。 とことんはまらないと、とことんの真実はわからないんじゃないかな。 わかれちゃってもいいじゃない。 いいトコ取りしてカッコイイとこだけ味わってっていうのは、ずるいよ。 常に滅びたいのかもしれない。滅びるために覚悟させてくれる相手がほしいのかもしれない。でも実はもっと強欲で、もっとステップアップしたいから滅びたいのね。 もっといろんな物を見て、次なる真実がほしい。 だから覚悟を求めているんだと思う。 60になったら結婚するつもりなの。40歳から50歳までの10年間は、次々に神様が用意してくださるものに対して戦おうと思っているんです。 やんちゃに。 『これでわかった、もう私は強くなった、これで大丈夫』と思っている自分をまたもや破壊してくれるものが待ちぶせてるに違いない人生に果敢に挑んでいこうと思ってるんです。 で、50歳になったらチベットに行く。 そこで肩ひじはったコリをほぐして、リラックスするって決めてるの。 で、60歳で結婚して、ひょっとしたらまた離婚もしちゃって、それも人生かなって笑ってみたい。 今はまだダメなの。 まだ当分、人生のジャンクフードも味わいたいから。 覚悟って真珠と一緒。 3年たつと何か残ってる。 1年目には異物でも。 楽したいなんて、思ったことないです。 この世に楽なんてないと思うから。 どうせ楽なの選んでも、きっと楽じゃないに決まってる。 それに、楽じゃないほうが人生おもしろいに決まってる。 ~ 秋吉久美子 さん 雑誌の対談から ~ ジャンル別一覧
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