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カテゴリ:science
苔むさず
さんも紹介してくださっていた6年ぶりの皆既月食は、 あいにくの天気で見れず。 宇宙花火も、見えたのは西日本だけのようで残念だった。 この次にある宇宙の話題といえば、もうすぐ月に行く「かぐや」かな。 打ち上げは天気が悪く14日に延期したようだけど。 はじめは。。。 今さら月へ行って何を調べるの? アポロは人類を運んで、しかも月の石だのいろいろ採ってきた。 でも今回は月の周りをぐるりと回るだけ。 見るだけなら月の表も裏側もよく写真で見るし、何か目新しいことあるの?! なーんて思っていた。 (すみませんJAXAのかたがた) でも、JAXAのサイトを訪ねていろいろ調べたり、 日経サイエンスの記事など読んだりしていると、 どうも、それだけではないらしい。 なかなか面白そう。 私たちにとって一番身近でなじみの深い天体である月。 でも実は、わかっていないことがまだまだ多い。 月の起源さえもいろいろ説があるけどはっきりしていないとは。。。 「世界が再び月へ!」のインタビューは面白かった。 特に冒頭の、水谷さんのインタビューはよくまとまっていて面白い。 --<以下引用>----- 画像はこれまでにない高画質なもので、月面の地形が非常によく分かるようになると 思います。高さの情報が入った立体画像になるので、一般の方にとっても大変面白い ものになるのではないでしょうか。 -------- そういえば、前にgoogleEarth の月バージョンがあって、近づくとチーズのように穴だらけになっていたけど、 もしかしたら、詳細な月探検ができるようになるかもしれないな。 しかも、「かぐや」は。観測装置を15個も搭載している。 月の地形、地層などを調べるだけではなく、 元素、鉱物の種類と分布も調べることができる。 今までも、元素分布など調べられてはいたのだけれど、 「全球にわたり」「詳細に」というところがポイントのよう。 月は、いつも同じ面を向けているけれども、 その裏側は、表と違ってデコボコだらけで組成も大きく違っているらしい。 「かぐや」は子衛星という手鏡を持っているので 裏側だって、詳細に調査できる。 月の裏側の重力分布を測定するのは世界初 という、通好みの世界初を狙っている。 そして全球探査なので、北極、南極も含む。 月の極地には、クレーターの底に水が存在するかもしれないと言われていて、 そのはっきりしたこともわかるかもしれない。 ---<以下引用>-------- あえて個人的に最も興味があることを挙げるとしたら、月の磁場の観測です。現在、 月の磁場はないと思われていますが、不思議なもので、ところどころに月の岩石が磁 気を帯びた地域があるんです。これを磁気異常といいますが、それが何なのか今はよ く分かっていません。この磁気異常の様子を詳しく調べると、ひょっとしたら、月が 誕生してから何億年か何十億年かまでの間に磁場があったという大発見ができるかも しれません。 月の磁場を明らかにするということは、惑星の磁場がどうやってできたかという謎に 答えることにもなります。私たち地球の磁場も原理的には分かっていても、どうして できるかはまだ解明されていません。原理的にというのは、地球の中心部は鉄ででき ていて、電気を流す液体があり、その液体の中の運動が磁場を起していると言われて いることですが、未だに、どういう運動があると磁場ができるかというのは分かって いません。 原理的にというのは、地球の中心部は鉄でできていて、電気を流す液体があり、その 液体の中の運動が磁場を起していると言われていることですが、未だに、どういう運 動があると磁場ができるかというのは分かっていません。月のような小さい天体にも 磁場があったとすると、火星などすべての惑星にも本当は磁場があって、今はたまた ま消えているという話になるかもしれません。惑星の磁場の研究は、現代の地球惑星 科学の大きな課題になると思います。 ------------- そういえば、地球の磁場が、過去には無くなったり逆転したこともあったらしい。 すごく不思議な気がしていたが、そんなことも月を調べることで わかるようになるのだろうか。 ---<以下引用>------ 月がどうやってできたかという説にはいろいろありますが、一番人気があるのは、地 球に火星ほどの大きなものがぶつかって、その時にできる塵が集まって月ができたと いう説です。人気があるのは、説明がしやすいという点であって、私は個人的にはそ んな大きなものが地球にぶつかるわけがないと思っています。地球ができる時には、 微惑星といわれる小さい物体がどんどんぶつかってできたわけですが、それと同じよ うに、月も地球の周りの微惑星が密集した地帯でできたのではないかと思っていま す。 --------- 「月の起源と進化を探る」というのが「かぐや」の大きなテーマ。 地球は火星ほどの大きさのものばぶつかったとしても、 その跡は波や風などの自然現象や、地殻変動などでわかりにくくなっているし、海や 木々などがあって上空からの観察だけではよくわからない。 けれども、月は、地形、地質に現在までの歴史がそのまま刻み込まれている。 それを丁寧に調べて謎を解き明かすってことは、 大きなロマンを感じる。 そして、とても日本らしい計画だなぁ、というふうにも思う。 コツコツ、緻密なデーターをとって端から丁寧に埋めていく。 そこから、ロボット探索という方向性もあるみたいだけど。。。 NASAも「月へ戻れ」というスローガンで、来年月周回衛星を打ち上げる。 けれども、日本とは目的は大きく違っている。 NASAの目的は人類を月に送り定住を始めることが目的だそうだ。 そのため、調査するのも月の極地に限定している。 極地に水が存在するのではないかという期待もあるし、 月面基地の建設場所は、「極点」付近が有力だからだろう。 アメリカだけでなく、ロシアも月面基地を建設予定とか。 日本の「かぐや」は、 「急がば回れ。」 「せいては事を仕損じる。」 ってとこなんでしょうか。 かぐや以降の月探査計画が決まっていないので 調べられる情報は幅広く、もれなく、なのかな。 何にせよ、無事「かぐや」が打ち上げられ、子衛星を分離し 予定の軌道に乗って調査できますように。 私も応募したメッセージが刻み込まれているはずだし、 我が家のテレビで違いがわかるかどうかは微妙だけど、 ハイビジョンカメラで撮影する地球の出をみるのも楽しみだ。 月の周りをまわるのは1年間だそうなので、月を眺める楽しみもできるというもの。 さて、今日は宇宙の日。 さすがに釧路までは行けないが、週末に科学館であるお月見のイベントへでも行ってみて 「かぐや」の研究者の話や、 スパコンを使って隕石一個一個を計算し、 月誕生をコンピューターシミュレーションしたといわれるコンテンツを見てみるかな! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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私、恥ずかしながら小学校の文集に「月面基地を作る!」って書いたことを思い出しました(笑)
リンク先も面白かったです! いろいろ知ってますね。感心しました!>ぷらぷらごろりんさん (2007.09.12 22:11:14)
( ̄ー+ ̄)さん
>私、恥ずかしながら小学校の文集に「月面基地を作る!」って書いたことを思い出しました(笑) 小学生のときにそんな夢を持っていたなんて素敵ですね! 私なんかはありきたりの、学校の先生だったような。。。 >リンク先も面白かったです! >いろいろ知ってますね。感心しました!>ぷらぷらごろりんさん とんでもないです。かぐやが延期されたおかげで(笑)検索したりしてちょちょこ調べていたら、いろいろ出てきました。 家にいながら好きなときに情報が手に入る。本当にインターネットって便利だなぁって思います。 (2007.09.13 13:10:59)
釧路に知ってる学校の先生とか居たから、教えてあげればよかった!
気づくのが遅れまくり… (2007.09.25 04:35:33)
mikeさん
>釧路に知ってる学校の先生とか居たから、教えてあげればよかった! >気づくのが遅れまくり… ----- 釧路で大きなイベントってあまり無いと思うので、学校関係だとご存知だったのでは?! 確か毛利さんが北海道のお生まれだったからだと思います。 最近地方の科学館の閉鎖の問題なんかも話題になっていたりするので、地方でこういったイベントを開くというのも大切なことだろうな、と思います。 (2007.09.26 07:08:10) |
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