あごらー2010で
核図表というのをご存知ですか?!私はこの間初めて知りました。見たのは、たまたま行ったサイエンスアゴラ2010。理研のブースです。君のカラダは星くずで出来ている ~仁科芳雄と、世界一の加速器RIビームファクトリー~核図表というのは、縦に陽子数、横に中性子数をとって並べたもの。横の行で見てみると、陽子数が一緒なので、元素が一緒で中性子数が違う同位体がずらっと並ぶことになります。ここで、見た核図表の素晴らしいところは、レゴを使っていて原子核の結合エネルギーを高さにとって表しているところ! イマイチ写真がうまく取れていないのが残念なところですが。。。黒いレゴで表しているのが、自然界で安定に存在している物質だそうです。写真では少しわかりづらいですが、立体的にみると水素の結合エネルギーが飛びぬけているのがよくわかります。そして、高さが一番低いのが鉄の元素。そういえば、水素の結合って特別だったっけなぁ~。星が生まれた時には水素の核反応から始まって、最後には鉄になっていくっけなぁ~。なんていうのも、視覚的にイメージできます。だいたい自然界で安定しているのは陽子と中性子数が同じであるところで、安定なもの → エネルギー的に低いということで、真中が谷のように低くなっています。これは、ハイゼンベルグの谷 というもの。立体的にしてみるとよくわかります。理研が見つけた(作った?!)元素、元素番号113のところにはちゃんと旗が立っていました。その隅にはレゴで作ったちょっとした周期表あり、理研の仁科加速器センターのロゴあり、制作者の愛情が感じられる作品でした☆ちなみに、この展示は理研の仁科加速器センターの紹介に使われていたもの。そのレゴで作った作品の反対側にあったのは、加速器のビームをビー玉であらわしたこれまた力作!これには、うちの子たち(4年、2年、3歳)がくぎずけでした。原子核に見立てた白い山に、、ビー玉で表したレーザー光を当てると、検出器にあたる並んだパイプに入るというもの。原子核の大きさによって散らばり方が違って、並んだパイプへのビー玉の入り方が変わって原子の姿がわかるという原理がすごくよくわかりました。実際の装置はこんな感じ。ビームの跳ね返ってくる角度や強度を分析するとターゲットがどんなふうなのかわかるそうです。原子核というのは、実はまだよくわかっていないことが多く、中性子がたくさんあるリチウムなんかを調べてみると陽子と中性子が混ざり合っているのではなく、陽子の周りを中性子が覆っていたりするそうです。また、原子核の形も、球形だけではなく、洋ナシ形やらラグビーボール形などいろいろあるらしい。研究紹介のパンフもいただきました。内容を読んでみると、「魔法数」「逆転の島」とか。なんだか、未知の世界の探検のようですね。同じく理研が作っていて間もなく完成するXFEL。それとの違いは?!との質問に、RIビームファクトリーはラジオアイソトープ、不安定核をビームにするのに対し、XFELは電子を加速してX線のレーザー光にするそうです。それでいわばX線の顕微鏡を作るのだそう。RIビームはそれよりも重い物質をぶつけるので、133番目の元素を作ったような研究もできるらしいです。電子顕微鏡もいろいろな世界を見せてくれますが、X線を使うXFELはどんな世界を見せてくれるのでしょうね。1個、1個の原子がくっきりと見えるとあるので、これまたちょっと期待してしまいます。しかし、ビー玉ころころには、くぎづけになってしまったうちの3歳児。ご迷惑をかけて申し訳なかったのですが、その間にゆっくり話が聞けました。3歳児を含む息子3人連れていると、講演も聞けないしあまり期待はしていなかったのですが、思いがけず私も楽しめてよかったです♪