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リク☆ラグナロク(花男SS/質問素材etc)

*それぞれの過去~司~*

司過去.jpeg










牧野が突然いなくなってから、俺はしばらく狂っていたと思う。

混乱していて良く覚えていないが、暴れ回り、色んなものを壊した。

ねーちゃんや、親友達から何を言われても、俺は耳を貸さなかった。


俺は、なによりも大切な存在を失って、心が荒んでいたんだと思う。



そんなある日、ババァが俺の元へやって来た。

どうせまたNY行きの話だろう…そう思い、ウンザリした顔でババァを睨んでやった。

だけど、ババァの用件は他にあったらしい。

黙って俺に1通の手紙を差し出した。

白い封筒には何も書かれていない。


「何だよ、これ。」


また何か企んでるのかと思い、怒気を含んだ口調で訊ねた。

だが、ババァから返ってきた言葉は、俺の予想だにしなかったものだった。


「これは、牧野さんからあなたへの手紙です。」



まさか、ここでババァから牧野の名を聞くことになるとは思ってもみなかった。

俺は、急いで封を開け、手紙を読んだ。


手紙の内容は、とてもこの時の俺を納得させられるようなものではなかった。

牧野は何を思って俺の前から姿を消したんだ…?

今更、ババァが何かをしたとしても、へこたれるような奴でもない。

俺に愛想をつかしたのだろうか…。そんな感じではなかったけど。



“捜さないで”と、手紙には書いてあった。

だけど、このまま黙ってられるわけもない。

そう思い、俺は必死に牧野を捜した。

でも、やっぱり見つからなかった。


だからといって、諦めるほど俺も潔い男じゃない。

牧野のことは、一生見つからなくても、忘れることなんて出来ない。

会えないならせめて、牧野の手紙の“見てるから”というのを信じ、立派にやってやる。






決心を固めた俺は、そのままNYへ飛んだ。

有名な大学に入り、3年で卒業。

いくらえいせ…いや、英才教育を受けてきたと言っても、ここ数年まともに勉強なんてしてなかったんだ。

しかも、英語も出来なかった俺が、飛び級で卒業なんて、俺自身凄いと思う。

やはり俺は天才だったみたいだ。




それから俺は、大学院には行かず、そのまま会社に入った。

初めのうちは、想像以上にキツかった。

けど、実績を上げれば上げるほどメディアには注目される。

そうすれば牧野に俺のことも伝わるだろうと思い、キツい仕事もあまり苦に感じなかった。






入社して数年。

親父に俺の実力が認められ、晴れて副社長に就任した。

すると、以前にも増して、いっそう俺に関する記事は増えた。


それは、喜ばしいことだ。が、腹立たしいこともあった。


報道されるのは決して良い内容ばかりではない。

そりゃ俺様といえど、失敗はある。

百歩譲って失敗の記事は許そう。だけど、どうしても許せなかったのは、根も葉もない女性関係の噂。


そりゃ、ババァからの命令で、パーティで女をエスコートさせられたり、見合いをさせられたりはした。

だけどそんなのは上辺だけど社交辞令。見合いにしたって、きっちり断ってきた。



だが、牧野がこの記事を見たらどう思うだろう?

もう俺のことは何とも思ってないのかもしれないとも思いつつ、信じないでいてくれるよう願った。










それからまた数年が経ち、俺は久々に日本に戻ることになった。

牧野との思い出が詰まった日本…


当時の俺にとって日本は、戻りたいけど戻りたくない場所だった。




日本での仕事は、NYで仕事をしていたときよりも時間にゆとりがあった。

余暇を使って、懐かしい仲間達と酔狂なことをしたりもした。

昔のように…。

俺は、それによって余計に牧野を思いだし、虚無感を感じるようになった。


そのうち俺は、自分から仲間達に会おうとはしなくなっていた。








無情にも、牧野に会えないまま時は過ぎ去っていった。

我ながら諦めが悪いと思うこともあった。

だけど、諦められないもんはしょうがねぇだろ……?



いつかまた会える―――――――

そう信じ、俺は日々を過ごしてきた。
















fin...
















*あとがき*

短いですかね?((汗
いや、あんまり書くことなくて…(; ̄m ̄) 爆


06.03.16

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