りみCAR-STYLE~クルマと映画と男と女?

2014/02/14(金)22:17

『ふがいない僕は空を見た』

映画&DVD(320)

この作品、原作が話題になっていて名前を聞いたことはありましたが(調べたら2011年の本屋大賞2位の作品なんですね!)、映画版がビデオパスの新作にアップされていたので、鑑賞してみました♪  『ふがいない僕は空を見た』 [ 窪美澄 ] 田畑智子さん演じる魔法少女のコスプレ好きな主婦に、高校生役を演じるの永山絢斗くん(お兄さんは俳優の瑛太さん)、この二人から始まるストーリーが他のキャストのストーリーと交錯していくという展開。 このDVDのジャケットをご覧いただくと、勘のいい方にはお察し頂けると思いますが…濡れ場が多くあり、それがストーリー上、大変重要な部分となっています。  DVD『ふがいない僕は空を見た』 なので、そういった表現が苦手な方は鑑賞を控えた方がいいかもしれません…(笑) また、この作品の中では、不妊に悩むお嫁さんに対し、お姑さんが大変厳しい言葉を浴びせるシーンが多々登場します。 同じような状況にある方には、少々しんどいかもしれませんので、鑑賞される時には、少しの覚悟を持っておかれるとよいかと思います。 あらすじから触れていきますが…アニメやコスプレが趣味の主婦・あんず(田畑智子)は、イベント会場で友人と同人誌を販売中、お客さんとして立ち寄った助産院を経営する母と二人暮らしの高校生・卓巳(永山絢斗)が憧れのキャラクター“ムラマサ様”に似ていることから、メアド交換し、二人で会うようになり、自宅でコスプレを楽しみ、体の関係を持つようになる。 二人の関係としては“不倫”なワケですが、あんずは卓巳にお金を渡している…いわゆる逆援交(^^; しかも避妊をせずに行為に及んでいて、観ている側は大変心配になるのですが(笑)、ストーリーの進行とともにだんだんと見えてくるのは、不妊に悩む夫婦と嫁姑問題、友人関係や進学、家庭の問題に悩み、苦しむ高校生たちの姿… 生きていることは、ただそれだけで、ふがいないことなのかもしれない。 タイトルは“僕”だけど、誰でも同じ、みんな何かしらの“ふがいなさ”を抱えて、隠して、生きているんだと思う。 主人公の二人から伝わってきたことは少なかったけれど、脇を固める登場人物の言葉の端々からは、強いメッセージが伝わってきました。 まるで、ふがいない自分が、この作品の中心であるかのように。 何の気なしに観た作品でしたが、登場人物からは、絵に描いたような豊かさやシアワセは感じられず、あちこちに偏見やらダークな感情やらが見え隠れしていて、正直言って、観終わった後にも、幸福感に満たされることはほとんどないと思う(笑)。 だけど、主人公・卓巳のお母さんの「生きて」という台詞に、卓巳が生まれてきた赤ちゃんに「お前、やっかいなものつけて生まれてきたな」という台詞に、みっちゃんの数が少ないのに確実に核心をついてくるセリフに(笑)、勇気と希望をもらえたような気がします(^-^) 賞レースではあまり評価が高くなかったようですが、そんな作品の中にも秀作があるいい例だな、と感じました☆

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