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カテゴリ:スローフードな幸せ
お暑うございます。 皆さま、お元気ですか。 写真はサルデーニャ島のアーレス村です。 以前にもお話しましたが、 この村はアントニオ・グラムシが生まれた故郷です。 グラムシは知る人ぞ知るイタリアの革命的思想家。 世界中で最も翻訳され、研究されている著述家の一人です。 もう三年ほど前になりますが、 日本のグラムシ研究者・小原先生が翻訳なさった この本↓を「グラムシ・ミュージアム」に寄贈しようと、 私達はサルデーニャを訪れたのでした。 日本からはるばると本を抱きしめ機上の人へ‥ 少しおおげさですが、そんな感じの慌しい旅立ちでした。 なにしろ、私が知っているのは、 サルデーニャがグラムシの故郷ということだけで、 生家はアーレス村にあり、子供時代を過ごしたのは、 近くのギラルツァという町らしい‥。 そんな程度の情報だけで、サルデーニャ島まで 飛んでしまったのですから。 アーレス村‥イタリアのどこにでもありそうな 教会を中心に静かに暮らしている小さな村でした。 幸いなことに滞在予約したのがオリスターノ県の ボナルカド村だったため、目指す生家はすぐ近く、 この辺りじゃ有名のようです。 地元の人たちはグラムシのことを「作家先生」と 親しみを込めて呼んでいる様子が印象的でした。 右側、一番手前の黄色の建物が、その生家です。 このプレートを↓目にしたときは、 『とうとう 見つけた!』と感動しました。 生家は中に入れないので、外から写真を撮るだけにして、 グラムシが小学校の頃住んでいたというギラルツァの町に移動。 孤独で多感な少年時代を過ごした当時の家は建て替えられて 今では、図書室も併設する「グラムシ・ミュージアム」として 開放され、世界中の研究者たちが訪れる場所になっています。 ミュージアムの図書室に、無事に本を納めて、 スタッフの皆さんにも喜んでもらえました。 私たちもイタリアと日本の交流に、ほんの少し お手伝いできたようで嬉しかったです。 ギラルツァ時代のグラムシの寝室。 窓の外がグラムシが愛した小さな庭です。 窓から見ていた「彼の庭」 十年に渡る苦しい獄中生活の中で、 この庭で遊んだ少年時代の時間が、 夢のように脳裏に浮かんだのではないかと思います。 46年間の生涯の中で、光に溢れる懐かしい庭は、 グラムシの心の原風景ではなかったか‥と、 「彼の庭」が今でも私の心に残っています。 ●追伸 某新聞社のイタリア特派員で、ヨーロッパに造詣が深い小原先生に、「スローフード秦野支部」の顧問になってもらいました。 心強い限りです! いよいよ始動間近! 乞うご期待! です☆ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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