里山暮らし、ときどきヨーロッパ・ロングステイ

2010/07/27(火)14:13

香りの旅は薬局で。

イタリア・ウンブリア田舎暮らし(39)

どこかで見たことあるでしょ? この↑風景! 知っている方は大勢いらっしゃると思います。 ミケランジェロ広場から俯瞰するフィレンツェの街です。 この街はあまりにも有名すぎるのと、 いつもはウンブリア州に直行してしまうこともあって、 私もウチの彼も、実は今回が初めてのフィレンツェでした。 イタリア滞在中、トリノで開催されたスローフード協会の 食の祭典「サローネ・デル・グスト」にでかけた際、 寄り道で一泊しました。 フィレンツェといえば言わずと知れたメディチ家です。 メディチ銀行から始まって‥ 豊富な資金力をバックに美術やファッション、料理まで、 歴史に多大な影響を残した、かつてはヨーロッパ一の大富豪 だったのですね。 このメディチ家が当時の芸術家・学者を擁護して イタリアのルネサンスを推進させた陰の力だったことは、 皆さまも、良くご存じのことでしょう。 1400年代から1743年までフィレンツェを支配していますが、 もとはメディコ(薬か医者)関連の仕事をする一族だろうと いわれています。 だからメディチの紋章は、丸薬をあらわす丸い玉が六個です。 フィレンツェの街は、『この紋どころが目に入らぬか!』 とばかりに6個の丸薬ワールドでした。 さて、私は、以前から、 もしフィレンツェに行ったなら‥ 絶対行きたいと思っていた場所が一つありました。 ・・・・ 行きたかった場所というのは、 世界最古の薬局として800年もの歴史を誇る サンタ・マリア・ノヴェッラ教会・修道院の薬局です。 修道院の中に薬局があるというのは、 考えてみると不思議じゃないんですね。 それにしても、アンティークな建物で まるで美術館のよう、薬屋さんに来たとは思えません。 ドアを開けた瞬間、館の中は花の香りで包まれていました。 薬草医学の時代から修道院はアロマテラピーの世界でした。 修道院で造られる果実のワインや薬草の蒸留酒は、 当時はとても高価で貴重な薬であったでしょうし、 自然界の植物の香りがもたらす驚異的な効能も、 修道士たちは、当然、熟知していたでしょう。 フレグランス、石鹸、シャンプー、アロマキャンドルは 「サンタ・マリア・ノヴェッラ」の香りです。 ノヴェッラの香りは、カテリーナ・ディ・メディチが、 フランスのアンリ2世へ嫁ぐときに特別調合された「王妃の水」 を基調としていて、現在のオーデコロンの起源になった、と いわれています。 そして、創業当初から続いている秘伝のレシピで 今も作られる食後酒、蜂蜜、薬草ドロップ等も 自然治癒や予防医学の考えをもとにしているそうです。 フィレンツェの豊かな香りの文化は、 ドミニコ派修道士たちが頑なまでに守り続けてきた 教えの中から生まれたものだったのです‥。 香りの歴史を五感でたどったフィレンツェの旅でした。 そして、由緒ある薬局でリミンの買ったものは? コチラの石鹸2種類です♪ 修道院の昔ながらの製法で作られている 「オリーブ石鹸」と「薔薇の香りのミルク石鹸」 この薔薇の香りがまた素敵なのね☆ ハンカチや小物が入ったひきだしに入れておいたら、 開けたとたんフワっと香りがたちこめて‥ しばし目を閉じ、薔薇の花園を彷徨いました。 ●おまけの話 フィレンツェまで行かなくても、 日本で、本物の「薔薇の石鹸」作っていないかな~と、 探していたら見つけました! 長野県、蓼科で無農薬栽培した薔薇やハーブを使い、 丁寧に、愛情込めて作っている石鹸やシャンプーです。 気が早いリミンは早速、取り寄せてみました。 いいなぁ~☆ コレ! 本物の香りだぁ♪ もしかしたらスローフード秦野のイチ押し商品、 記念すべき第一号になるかもしれません。 ●【学びすと】集合!のお知らせ キーワードは「美味しく楽しく学びましょう!」 スローフード秦野では、 来年度より下記のプログラムを予定しております。 ・お茶をしながらイタリア語 ・こども教室‘英語と遊ぼう♪’ ・ひだまりサロンでイタリア料理 ・酒と薔薇の日々のために‘ワインセミナー&フラワーアレンジメント’ などなど楽しい企画が目白押し! どうぞお楽しみに☆

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