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カテゴリ:イタリア・ウンブリア田舎暮らし
どこかで見たことあるでしょ? この↑風景! 知っている方は大勢いらっしゃると思います。 ミケランジェロ広場から俯瞰するフィレンツェの街です。 この街はあまりにも有名すぎるのと、 いつもはウンブリア州に直行してしまうこともあって、 私もウチの彼も、実は今回が初めてのフィレンツェでした。 イタリア滞在中、トリノで開催されたスローフード協会の 食の祭典「サローネ・デル・グスト」にでかけた際、 寄り道で一泊しました。 フィレンツェといえば言わずと知れたメディチ家です。 メディチ銀行から始まって‥ 豊富な資金力をバックに美術やファッション、料理まで、 歴史に多大な影響を残した、かつてはヨーロッパ一の大富豪 だったのですね。 このメディチ家が当時の芸術家・学者を擁護して イタリアのルネサンスを推進させた陰の力だったことは、 皆さまも、良くご存じのことでしょう。 1400年代から1743年までフィレンツェを支配していますが、 もとはメディコ(薬か医者)関連の仕事をする一族だろうと いわれています。 だからメディチの紋章は、丸薬をあらわす丸い玉が六個です。 フィレンツェの街は、『この紋どころが目に入らぬか!』 とばかりに6個の丸薬ワールドでした。 さて、私は、以前から、 もしフィレンツェに行ったなら‥ 絶対行きたいと思っていた場所が一つありました。 ・・・・ 行きたかった場所というのは、 世界最古の薬局として800年もの歴史を誇る サンタ・マリア・ノヴェッラ教会・修道院の薬局です。 修道院の中に薬局があるというのは、 考えてみると不思議じゃないんですね。 それにしても、アンティークな建物で まるで美術館のよう、薬屋さんに来たとは思えません。 ドアを開けた瞬間、館の中は花の香りで包まれていました。 薬草医学の時代から修道院はアロマテラピーの世界でした。 修道院で造られる果実のワインや薬草の蒸留酒は、 当時はとても高価で貴重な薬であったでしょうし、 自然界の植物の香りがもたらす驚異的な効能も、 修道士たちは、当然、熟知していたでしょう。 フレグランス、石鹸、シャンプー、アロマキャンドルは 「サンタ・マリア・ノヴェッラ」の香りです。 ノヴェッラの香りは、カテリーナ・ディ・メディチが、 フランスのアンリ2世へ嫁ぐときに特別調合された「王妃の水」 を基調としていて、現在のオーデコロンの起源になった、と いわれています。 そして、創業当初から続いている秘伝のレシピで 今も作られる食後酒、蜂蜜、薬草ドロップ等も 自然治癒や予防医学の考えをもとにしているそうです。 フィレンツェの豊かな香りの文化は、 ドミニコ派修道士たちが頑なまでに守り続けてきた 教えの中から生まれたものだったのです‥。 香りの歴史を五感でたどったフィレンツェの旅でした。 そして、由緒ある薬局でリミンの買ったものは? コチラの石鹸2種類です♪ 修道院の昔ながらの製法で作られている 「オリーブ石鹸」と「薔薇の香りのミルク石鹸」 この薔薇の香りがまた素敵なのね☆ ハンカチや小物が入ったひきだしに入れておいたら、 開けたとたんフワっと香りがたちこめて‥ しばし目を閉じ、薔薇の花園を彷徨いました。 ●おまけの話 フィレンツェまで行かなくても、 日本で、本物の「薔薇の石鹸」作っていないかな~と、 探していたら見つけました! 長野県、蓼科で無農薬栽培した薔薇やハーブを使い、 丁寧に、愛情込めて作っている石鹸やシャンプーです。 気が早いリミンは早速、取り寄せてみました。 いいなぁ~☆ コレ! 本物の香りだぁ♪ もしかしたらスローフード秦野のイチ押し商品、 記念すべき第一号になるかもしれません。 ●【学びすと】集合!のお知らせ キーワードは「美味しく楽しく学びましょう!」 スローフード秦野では、 来年度より下記のプログラムを予定しております。 ・お茶をしながらイタリア語 ・こども教室‘英語と遊ぼう♪’ ・ひだまりサロンでイタリア料理 ・酒と薔薇の日々のために‘ワインセミナー&フラワーアレンジメント’ などなど楽しい企画が目白押し! どうぞお楽しみに☆ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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わあ!!わあ!!
サンタマリア・ノベッラ”!!!! 大好きなんです。京都にお店があります!! 本店を写真で紹介してくださってありがとうございます!! そして・・・バラが大好きな私にとって気になる蓼科のバラのせっけん!(^^)! お取り寄せできると聞いたら、心がワクワクしてきます!!! (2008年12月12日 23時57分16秒)
サンタ・マリア・ノヴェッラ教会・修道院の薬局は、ほんとうに博物館のようですね。不思議な神秘的な雰囲気に圧倒されます。
薬局から出てくるお二人の幸せそうなお顔に和まされます。 (2008年12月13日 00時57分09秒)
フィレンツェいいですねー。
イタリアは一回訪れてみたい国ですねー。 いいですね、リミンさんは、スペインやイタリアにしょっちゅう行かれてうらやましいです。 (2008年12月13日 06時38分20秒)
青春の一ページでした、、、。
(2008年12月13日 07時04分43秒)
おはようございます♪
やはり修道院はすごいですね(=^_^=) 貴重な写真をうれしく拝見させて頂きました。 「薔薇の石鹸」ステキですね♪ 良い週末をお過ごし下さいね(=^_^=/ (2008年12月13日 10時05分37秒)
そういえば修道僧は看護婦さんも兼ねてるし、修道院=薬局も当然だなぁ
だぁれかさんは薬局通り越して病院へ行っちゃったけど・・・ 建物はアンティークのオンパレードですね。 (2008年12月13日 16時57分08秒)
先日のピノッキオの村といい、今日の修道院の薬局といい、リミンさんが紹介なさる旅は(買ったお土産も含めて)、なんと魅惑的なんでしょう!
素敵な文章と写真に惹きこまれてついつい旅情が誘われます。 そして日本の街を歩いていても、石鹸や薔薇や蜂蜜に思わず目がいってしまうのが不思議です。 『酒と薔薇の日々のために』 薔薇のアレンジメントはもちろんリミンさんですね! (2008年12月13日 18時18分45秒)
秦野がもっと近かったらな~
全部参加したい企画です(^^ゞ (2008年12月13日 19時03分03秒)
さて、私は、以前から、
もしフィレンツェに行ったなら‥ 絶対行きたいと思っていた場所が一つありました。 ・・・・ 行きたかった場所というのは、 世界最古の薬局として800年もの歴史を誇る サンタ・マリア・ノヴェッラ教会・修道院の薬局です。 修道院の中に薬局があるというのは、 考えてみると不思議じゃないんですね。 ですよね。日本でも、聖徳太子が四天王寺の中に施薬院を作りましたし、光明皇后が興福寺の中に施薬院を作りました。 仏教とともに漢方薬が入ってきたので、当然のことなのでしょうね。 日本では各地の寺院にその後が残されています。 でも修道院の中の薬局が今も残っているなんて、ステキですね。(^-^) (2008年12月14日 07時02分08秒)
秦野とフィレンツェの対比が、
リミンさんらしくて、とても興味深かったです。 学生の時に行きましたが、中世に迷い込んだようで 石畳がなんとも言えない雰囲気をかもし出していたのが印象的です。 (2008年12月14日 20時39分07秒)
リミンの友達からのお便りに、
『ファルマーチア・ディ・サンタ・マリア・ノベッラの記事、とても楽しませていただきました。 ハンニバルのレクターがクラリスに贈った香りと いうことで日本でも一躍メジャーになり、 今では丸の内にショップもありますが・・・ 学生の時に初めて行ったときのあの感動がよみがえってきましたよ。』 とあって、ハンニバルは観たのに知らなかった‥ そういえばイタリア貴族の世界だったなぁ。 気持ち悪くてどんどん早送りしたっけ‥ この映画お正月の暇なとき、もう1回借りてきて見ようかなんて思っているところです。 (2008年12月15日 07時34分21秒)
西洋医学と言っても昔は東洋医学同様に自然の力を使っていたのですね・・・現代でも自然治癒力に勝るものは無いでしょうね。
(2008年12月17日 02時00分25秒)
お金持ちは、どう富を築くかではなく、どう使うかで、評価が決まるものですね。
今の日本人は、こずるく金を稼ぐノウハウばかり。使うのはブランド・車・・・ あ、石鹸はやっぱり自家製のを使ってます。年に数回送ってくれる方がいて、ありがたいことです。やっぱり市販のとまったくちがいます。アレルギーの娘も愛用してます。 (2008年12月17日 06時53分39秒)
弓蔵さん
>お金持ちは、どう富を築くかではなく、どう使うかで、評価が決まるものですね。 ----- そうね。 自分のことばかりじゃなく、人のためにも使うのも大事。 お金も時間も・・・ (2008年12月17日 07時12分17秒)
ペルーの薬用植物を商品化する開発の仕事をしているのですが、非常に興味のある話で何回も読み直しました。
自分の名前は出なくて歴史に残る仕事をしたです。 ありがとうございました。 (2008年12月17日 09時41分57秒) |