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カテゴリ:葦牙ジャーナル
(団地の梅も満開で、春よ来い来いと待っている) 【いっそ、マイ・ケアプラン】 介護保険★手づくりの幸せレシピ パート2 昨年、ひょんなことから始まった私の挑戦(ケアプランの自己作成)は、ちょうど十月で奇しくも私の誕生月だった。挑戦というには少々大げさだが、如何せん、私の住んでいる市では初めてのケースだというし、ためしに県庁に聞いてみたところ、ケアプランの自己作成者は県でも数人しかいないそうだ。昔から「新しモノ好き」なのは父親譲りのせいかもしれない。 「新しモノ好き」といえば最近、テレビのCMで見たロボット掃除機を買ってみた。半信半疑で使ってみたところその威力に驚いた。さすが無人で戦争をするため武器や戦略を考えるアメリカが作った商品だと、ある種の感動を覚えるほどだ。サイズさえ合えばどこにでも入ってゴミを見つけ出し、仕事が終わればとっとと自分で寝床(充電器)に帰って行く。今では我が家の一員になりつつある。 現実の掃除やお風呂介助は専門のヘルパーさんに来てもらう。そのためには毎月ケアプランを作らなくてはならない。通常その業務はケアマネージャー(有資格者)が行なっているが、本人や家族がケアプランを作成しても良い事を知った私は、自己作成を始めようと挑戦したのが昨年の出来事だ。(あしかびジャーナルナル126を参照) その自己作成ケアプランのため、我が家で第一回目の担当者会議を開くことになった。 いよいよケアマネージャーを通さないで、自分の人生のデザインは自分でするのだと気負っていなかったといえば噓になる。関係者の皆さんに私の気持ちを説明し、協力してもらわなくてはならない。 当日、集まったのは、看護士さん、介護事業所の皆さん、理学療法士、介護ショップの社長、私と夫、それに市・高齢福祉課の担当者にもオブザーバー参加して頂いて、総勢十一名が団地の一室に集まった。 案の定、そもそも『なぜ自己作成をしようと思ったのか?』というのが開口一番のテーマであった。やはり、みんなの疑問はそこにあったらしい。 私は管理される側だけでなく、『自分の人生の設計は自分で組み立てたい』と、ずーっとそう思ってきた。 介護される側とする側が相互につながり合うことによって、これまでとは違う価値観や美意識も生まれるかもしれないと思う。 何かあったらケアマネージャーの代わりに自己作成者(私)が連絡を受ける。ときどき担当者会議を開いて問題があればそこで解決する。今の世の中はインターネット社会になっていることだし事務処理はできるだけ簡素化したい旨もお願いした。 市役所の担当者からは、我が街・独自の「介護保険・自己作成マニュアル」を検討中だとの話があった。 私は大賛成だ!自分で出来る人はやってみた方が絶対良い。生活に張りが出てくるし、何より頭の体操になって楽しい。 ついでに、私の今年の抱負は、東京から市に講師を招き、「みんなで考える幸せレシピ♪」というイベントの開催を考えている。新しい人との出会いや企画を考えるのは楽しいものだ。 これも私の「幸せレシピ」の一つである。 ところで、私のFacebook仲間である森田洋之さんが昨年、藤沢市で小規模多機能型居宅介護を実践する加藤忠相さんと共著で本を出版した。「あおいけあ流介護の世界」 これがなんと、目からウロコの「次世代介護スタイル」だ!といっていい。 なにしろ、爺ちゃん婆ちゃんが輝いている! 職員がほとんど辞めない。施設で職員同士の結婚式もやってしまう。最期は家族のようにお看取りまで…というから私も藤沢市に引越したくなってしまう。 辛い・暗いの介護のイメージをくつがえす「あおいけあ流介護の世界」は、私から見れば夢のような介護の世界だ。この取組みは、2012年「第一回かながわ福祉サービス大賞」で大賞を受賞。NHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」でも紹介された。 私も毎日一番身近にいるヘルパーさんと、血が通った人間どうしの付き合いをしたいと望んでいるが、規則に縛られてこれがまたなかなか難しい。 ヘルパーさんと一緒に温泉にまで行ってしまう「あおいけあ流介護」が正直うらやましい。 最後に、「地域を巻き込め!」と著者は提案する。 しかし、お正月の餅つきはノロウィルスのため中止になり、除夜の鐘がうるさいという声や「火の用心」の拍子木の音までもクレームが付くというご時世だ。 「地域」を巻き込むことが日本中の介護の現場で出来るのだろうか‥。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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