町外れに暮らす生ける屍のような老人。老人が死ぬ瞬間を見るためにぼくらは「観察」し始めた。夏休みを迎え、ぼくらの好奇心は高まるけれど、不思議と老人は元気になっていくようだ―。いつしか少年たちの「観察」は、老人との深い交流へと姿を変え始めていたのだが…。喪われ逝くものと、決して失われぬものとに触れた少年たちを描く清新な物語。 |
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やせこけた老人。しかし、海の男である彼には、不屈の闘志があった。小舟で沖に出て1週間、ついに遭遇した巨大なかじきまぐろ。綱を操り続け、大魚と格闘する日が続く。殺すか殺されるか―。だが、いつしか彼の心には、大魚への熱い友情が生まれていた…。文豪ヘミングウェイが、大自然の中で生き抜く男の、勇敢さとロマンを描き上げた不朽の名作。 |