歌うふう・ゆうママのブログ

2009/09/17(木)11:50

直球の声

コンサート関係(32)

昨日、ある音楽会に行ってきました。 そして、はじめて味わう感動とは違う、いままで感じたことのない心の部分に 直球が当たり、もの凄く心中に響き渡るのを感じました。 私は自分の命を感じさせる歌を歌えているだろうか、 そう思わされた 貴い経験でした。 そのテノール歌手の方は、いま癌と共生しながら日々の生活を音楽と共に紡いでいます。 いつもまっすぐで温かくてクリアな歌声。 私は、一昨年かな・・、一度デュオでご一緒させていただく予定でした。 忘れもしない、12月17日、 その方からお電話がありました。 「申し訳ありません、先日、病気が見つかりまして、今度のコンサートの出演をキャンセルすることにいたしました。ご一緒できずにすみません。」 わたしは、その電話をいただいたとき、 あの素晴らしい歌声の方と一緒に歌えないという想いよりも、 なにか、電話からきこえてくる その方の声のトーンが耳から離れず、 その日は、ずっと気持ちがふさいでいました。 たいした病気でなければいい。。 そう思いながら、祈るように他の共演者の方にもその旨をお伝えしました。 でも、 あんなに若くて 素晴らしい歌い手なのに、 どうしてこの方が、と 癌だったのです。。 でもその方は、今も精力的に活動を続けています。 昨日は久々に聴かせていただきました。 その歌声の透き通る美しさ、 何も不純物が混ざっていない透明さ、 歌詞の一つ一つの味わい、 よく、 感動した、とか、身震いしたとか、 素晴らしい歌手の方の歌はそんな風にきこえますが、 昨日は、今まで本当に感じたことのない部分がもの凄く響いて、 涙が止めどなく溢れてきました。 病を抱えて、ご自分が一番おつらいはずなのに、 どうして、 こんなに美しい歌が歌えるの? どうしてこんなに温かいのだろう。 その人の演奏は、ますます進化していて 生きる意味、歌う意味を、 止まることなく発信していました。 その直球のメッセージに わたしは まだ自分の答えを出せていません。 小手先でない、 心の奥からまっすぐつながっている そのメッセージとエネルギーを曲げることなく、覆い隠すことなく、 ただストレートに 歌いたい。 自分におごらず、 心を限りなく澄み渡らせ よどみのないまっすぐな歌声になっていきたい。 今なお、 昨日の歌声が流れてきています。

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