力石徹
今週はBSで「あしたのジョー」をずっとやっていました。テレビシリーズの力石との対戦のところ。(ビミョーに全部放送ではなかった。中途半端。。)やっぱり、見てしまうんですよー。力石が好きです。『あしたのジョー』で一番好きなキャラクターかもしれない。力石徹の身長は180cmはあったとのことですがバンタム級は115~118ポンド(52.163~53.524kg)。ジョーとの試合の日はきっかり118ポンドになりました。水も飲まない減量なんてあり得ないと思うけれど、それくらいしないと減らせないくらい大きかったのに、ジョー(身長170.5cm←意外と大きい。体重53.5kg)と戦うために減量を成し遂げました。力石のボクシングにかけてのプライドは凄まじいものがあります。ボクシングへのプライドからというより、人間として、男として。唐沢俊一さんがこんな解釈をしていました。 力石徹の過酷な減量のシーン。 蛇口に針金を巻いて、白木葉子が水を差し出す。 しかし、力石徹はその水を飲まずに減量に成功するシーン。 子供の頃、それだけ力石が矢吹にライバル心を燃やし、 彼に勝つ事に命を賭けてるんだと理解していたんです。 しかし、年を重ねてこれを読んだ時に、 あっ、そうじゃないんだ、そこに白木葉子という人間が介在するんだ。 最初、力石は白木葉子の愛は自分に向けられていると思っていた。 そこに道化者として矢吹が現れた。 ところが出逢った瞬間に葉子の心は丈に移ってしまう。 葉子を愛するが故に、力石は自分が葉子の前から退場する決意をする。 葉子の幸せを願い、本当に葉子が愛している人間に彼女を譲ろうとする。 そのためには自分を殺す、しかし、ボクサーとしてのプライドの為に、 丈と同じ体重にまで自分の体重を削り、自分の命を代償にそのライバルに勝ち、 譲って死んでゆく。深いなぁ~と思いました。 これは、たまたま(ちばてつやさんが)うっかり最初のキャラクター設定の時に、 力石をはるかに丈より大きく描いてしまった為に、 あのシーンは必然になったからで、つまり最初の登場シーンから 力石の死は定められていた。 偶然が作用する人生のドラマなので、我々の心に残るのではないか。ジョーに対しても、葉子に対しても(←好きなのに!)何も言わない力石が、苦しいとか、止めたいとか、もうイヤだとか、一切そういうことを言わない力石がそこまで葉子のことを愛してるって。。。葉子は力石に愛されるくらいだから、もっと何かあるのは確かですね。文字通り「命を懸けて」そして死んでゆく。何も語らないだけに、彼の思うところは単純じゃなかったんだな、と改めて思いました。すごい。大人マンガだよ。これは丈の話だけれど、丈がホセとの試合に行く時、すごく優しかったしカッコよかった。(若干嫉妬!?)「世界一の男がリングの上で俺を待ってる。だから行かなきゃな。」 * * * * *「力石徹のテーマ」というのがあるですよ。ウワォ!とかイェイ!とか初めて聴いた時は度肝を抜かれました。あんまりびっくりして、お風呂で練習したものです。が、2番は知らなかったので再び衝撃です。(四十何回かの予告で流れてたのかな) ♪書け名前を とおる りきいし!って。。作詞は寺山修司です。曲も歌も衝撃なので、是非動画も見てね☆※NGワードが出てくるので、フルコーラスで聴くのは難しいようです。力石徹のテーマ作詞:寺山修司 作曲:八木正夫歌:ヒデ夕樹 行け荒野を おいらボクサー 夕日がギラギラ 男の夢は 泣け明日は 今日は狼 自分の傷は自分でなめろ みんなはこの俺を情無用と言う 月に吠えて一人 Woooo! 親なし宿なしの 名もないボクサーは 鎖を噛みきった Yeah Yeah Yeah!!! 行け荒野を おいらボクサー 朝日が昇るよ 男の胸に 書け名前を 「徹」 「力石」 流れる雲においらの指で 聞けブルース 一人歌うよ 涙は誰にも見せてはならぬ どこかで燃えている めくらの星一つ たたき落とせパンチ Yeah! 親なし宿なしの 名もないボクサーは 鎖を噛みきった Woooo!!! 行け荒野を おいらボクサー 朝日が登るよ 男の胸に Yeah!!!! * * * * *引き続き、劇場版の『あしたのジョー 2』をやってたのだけれど、(当然見ましたが)、アニメでは1と2、それぞれ70何話まであるので、それを知ってると、ダイジェストを見てる感じです。ホントはもっともっと間にいろんな話があるのに!と超、突っ込みたくなります。ホセとの試合の時は、ガイコツも青山君も、ゴロマキもみんなみんな観に行ってるんだぞ、とか。カーロスが出てきた時は毎度のことながら泣きました。。「ジョーヤブーキ!ユーアストロングマンネ。」「俺は人目でカーロスだって分かったぜ。」他にもなんだかんだで名セリフの数々を知ってたので、これでもか、ってくらい先走って口にしながら見てました。「好きなのよ、矢吹くん、あなたのことが。」(うるさいっつーの。)コミック版も時間のない方にオススメです。