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カテゴリ:音楽
亭主はこのところ毎年3月初めになると、高知の農園から文旦を仕入れてあの芳醇な香りを楽しんでいます。今年も例年にもれず1箱(10 kg)購入。だいぶ残り少なくなってきましたが、ひと月も経つとさすがにしなびてきたので、皮3個分+実1個分でマーマレードにしました。これでしばらくは朝食のお供として楽しめそうです。
![]() ところで、3月の最終週にFMで流れた「古楽の楽しみ」のお題は「フローベルガーとパリの音楽」。レオンハルト、アスペレン、ルセ、さらにはイェーツといった名手たちの奏でるフローベルガーのハープシコード組曲を堪能するよい機会でしたが、それにも増して亭主にとって発見だったのは、ホプキンソン・スミス、佐藤豊彦さんらによるリュート演奏です。 かつてウォルター・ゲルヴィクやアントニー・ルーリーを愛聴していたものの、その後永らくリュート音楽から遠ざかっていた亭主が再び興味を持ち始めたのは3年ほど前。「山羊の調」として知られる嬰ヘ短調で書かれたルイ・クープランの「パヴァン」が、同時代の著名なリュート奏者であるエヌモン・ゴーティエ(1651年没)のトンボー(追悼)ではないかと言われていること、さらには17世紀フランスのクラヴサン音楽がリュートのそれに「支配されていた」といった音楽史の記述を知ってからです。 そこで、ゴーティエのリュート作品のCD録音を探し始めましたが、あまり数がない上に近年の演奏家についても情報がなく、手を拱いている状況でした。そのような折に、この週の放送の三日目に流れてきたのがエヌモン・ゴーティエによる嬰ヘ短調の組曲、ホプキンソン・スミスによる演奏です。息を呑むような美しさに思わず引き込まれました。 放送されたのはこの組曲の抜粋ということでしたが、どうしても元のCDを手に入れたくなった亭主は、ネット上をあちらこちらと探しまわり、運よく米国のアマゾンサイトで1988年発売の初版CDがローカルショップから出品されているのを見つけて即発注。一昨日に無事入手しましたが、一聴するなりその魅力に完全にハマってしまいました。このCDには他にニ短調とイ長調の組曲が収められていますが、いずれも珠玉の名演です。亭主はこれを機にスミスのCDを集めてみようと思い立ったところ。(同氏の公式サイトはこちら) ![]() ![]() もうひとつ、4日目の冒頭に紹介された佐藤豊彦さんによるデフォーの「ブランロシェ氏のトンボ―」も大変素晴らしい演奏でした。ただしこちらについては、元のCDはなかなか手に入りにくいようで、MP3のダウンロードで我慢するしかなさそうです。 なお、前述のホプキンソン・スミスによるゴーティエの演奏も、MP3音源としては容易に入手可能です。(ただし貴重な情報源でもあるライナーノートがないのが玉に瑕ですが...) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2016.04.10 15:44:01
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