広島人文芸

2010/01/16(土)06:43

国際情勢分析小説 パコの真実 第15回

 平成22年1月15日、与党大物幹事長の秘書だった現職の国会議員が逮捕された。操作の手はまだ伸びている。 「あの昭和太閤の二の舞にならなければいいが。どちらにしても国際的な組織が動いている事は間違いない。震えている大物も多いだろう」  パコはこう思った。 「まあいい、こちらが動かなくても一つのルートは壊滅している」  組織図を見ながら、パコは次の手を打つのだった。 「大物女優はやがてスキャンダルで消える。だが、トカゲの尻尾きりになってはいけない。政治家の中にも党派を超えて危ないのがいるので、たたいておかないと」  テレビのニュースを見ながら、 「いざとなったら、私が自らでよう」  パコはこう決心していた。 「あいつを次の選挙で絶対に当選させてはいけない」  この指令を組織の人間に出し、 「今は特捜部の動きを眺めるとしよう」  と静観を決め込んだ。 戦後からの、 「日本と半島、大陸との腐れ縁」  は少々のものではなかったのだ。 (この物語はフィクションです)

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