2008/07/21(月)15:38
ロジャー・ウォーターズ 『ヒッチハイクの賛否両論』
ロジャー・ウォーターズ 『ヒッチハイクの賛否両論』
分裂前のピンク・フロイドの音楽での精神的な面は、このロジャー・ウォーターズが担っていたのではないかと痛感するアルバムである。
ここまでロックという音楽シーンの中で、真剣に人間の深層心理に深く入り込もうというミュージシャンがいただろうか?
いたとしても、その数はそう多くは無いのではないかと思う。
ピンク・フロイドが単に有名なロックバンドではなかったのはロジャー・ウォーターズ無しには語れないことを示しています。
内容的には、アルバム『ウォール』の延長線上にあるように感じます。『ウォール』との違いは?
当然、デヴィド・ギルモアの存在です。
このアルバムを聴くとギルモアがいかにリズム面で貢献していたかということが判ります。
結果的にこのアルバムの内容にも触れることになってしまいますが、もしピンク・フロイドにギルモアがいなかったら、かなり息の詰まるグループになっていたのではないでしょうか。
そういう意味ではビートルズでのジョン・レノンとポール・マッカトニーに通じるものがあると思います。
それにしても、このアルバム・ジャケットはいい。
ピンク・フロイドもいろんな意味でジャケットで楽しませてくれましたが、このアルバム・ジャケットはストレートな表現でいい。