2010/08/14(土)18:51
いまさらDVD 007は二度死ぬ
1960年代における、欧米からみた日本への先入観、偏見、ステレオタイプをお楽しみください。
○ニッポンでは、なんと言っても男がエライ!男が風呂に入れば女が背中を流してくれる!
○ニッポンでは大きな岩風呂のオンセンに入るものだ!
○ニッポンではニンジャが技を磨いている!
(ただの剣道もニンジャの技なのだ!)
といった具合で、天下のショーン・コネリーがこんなパロディみたいなことに大まじめにつき合っていることが見物であります。
せっかくだから、ご当地の景色を紹介し、おいしい料理などにも舌鼓を打ってほしかった・・って、「湯けむり殺人事件」と一緒にしちゃいけませんね(笑)。。
ボンド・ガールの浜美枝はこんなに可憐で綺麗だったとは、当時(子供)気がつきませんでした。役者としてのボンドは彼女をどう評価したことでしょう。でもなぜ危険・重要な任務をビキニで・・(笑)
本当は浜美枝は海女の役ではなくボンドを補佐する公安職員の役だったそうですが、語学力が不足していたためより目立つこちらにチェンジされたというから、人生わからんものです。
はじめのボンドガール、アキ(若林映子)はボンドと添い寝をしている最中、忍者に糸で口に毒を流し込まれ、死亡します。
なのに、それをみたボンドもタイガーも顔色ひとつ変えません。
ボンドからしたら一夜をともにした相手、タイガーにはかわいい部下ではありませんか。なんという不人情・・。
さてお楽しみボンド・カーのトヨタ2000GTコンバーチブルがイカしています。
これが当時、ニッポンの製品だったことに鼻が高いです。
ギャングの運転する二代目クラウンも大活躍。当時のクラウンのあのプアな操縦性を考えると、スタントマンは本当にうまく運転しているもんです。
日本人の公安調査庁の長官、タイガー(丹波哲郎)は公務員なのにこの贅沢三昧はどうしたことでしょう。丸ノ内線の車両をまるごと移動オフィスにしていることもさることながら、御殿のような別荘に美女を何人もはべらせて・・。許せません(笑)。私、にわかオンブズマン的心情になります。
でも火山口の奥にあるスペクターの基地の攻略では自分も命がけで突入しますから、まあ
よしとしますか(笑)。
しかしですよ、どうせこのくらい敵味方死屍累々になるような突撃をするのなら、はじめから火口がちょっとだけ開いたときを見計らって爆弾の2、3個も投げ落とせばよかったのにね。まあ、それでは映画になりませんが・・。
一方、スペクターの大ボス、ブロフェルトも間抜けです。
宇宙飛行士になりすましたボンドを見咎め補足したのはいいのですが、なぜそこでただちに殺してしまわずに長々と今の仕事の説明などしているのでしょう。
いつもこうやってとどめを刺す機会を失しては逃げられたり、反撃されたりしているのに、ずいぶん学習能力のとぼしいブロフェルドです。
~いつまでたってもだめな私ね~
という敏いとうとハッピー&ブルーの歌声が頭に響きわたります。
もしかして、ブロフェルドいい人?(爆)
そういう質面倒くさいことを四の五のいわず、この作品ではこの倒錯したニッポン観を楽しめばいのですね。
荒唐無稽といえばそれまでですが、日本人からみたらこんなに楽しめる洋画はありませんからね。
★★★★
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