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カテゴリ:live talks
メタルが好きだ~

 大冠祭に行ってきた。THE冠主催によるメタルに特化したイヴェントだ。8月のまとめにも概要は書いたけど、THE冠というバンド自体は最近まで名前程度しか知らなかった。その他のバンドも決して入れ込んで聴いているわけではないけれど、現在の日本のメタルのトップを走っているバンドがこれだけ集まるイヴェントもなかなかない、ということで参戦を決めた。(ライヴに関してはOUTRAGEは数回観ていて、人間椅子は昨年のOZZFESTで衝撃を受けた。その他のバンドは今回初見だ)

 会場到着が16時頃で、既にオープニングアクトのLaxityは終了。まさに冠徹弥が開会宣言を行っている最中だった。会場は既にかなりの観客が入っている。その後冠徹弥が行っていたが、この日は1,000人が来たようだ。中央のライヴステージとは別に右側の壁にはスクリーンとDJセットが置かれ、セットチェンジの間も客を飽きさせない趣向が凝らされていた。

 最初の登場はALDIOUS。女性メタルバンドの最前線にいるバンドだ。写真では何回も目にしているのでそのヴィジュアル的な華やかさは分かっていたものの、実際生で見るとやっぱり美人だった。だいたいこういうバンドって一人ぐらいブ○イクが混じってるんだけど、普通にみんな美人だ。中学生ばりに“この中で一番誰がいい?せーので指差そうぜ、せーの”とかやりたくなる感じ(褒めてますから)。ちなみにボクはYoshiです。
 で、肝心の音楽だけど、楽器隊は安定した演奏力だった。“女性にしては”というような枕詞は必要なし。ヘドバンもガンガンするし、終始ニコニコしながら演奏しているってのがなんとも微笑ましい。ただ、これは曲自体の問題なのかもしれないけど、ヴォーカルがちょっと聞こえにくかったのも含め平凡な印象を持った。まだ若い(と思う)ので、これからもっと凄い曲を創るのだと思うし、まだまだ可能性を感じさせるバンドだと思う。途中のMCでもこの日の共演バンドへの愛が感じられて良かった。キャラクターと実力がしっかり伴っているバンドだと思う。

 お次はNoGod。ヴィジュアル系と思われがちだがやってる音楽はメタルであり、ヴォーカルの団長自らもこの日のライヴではそれを連呼していた。ALDIOUSに比べてもメロディがはっきりしていてのりやすい。キャラクターはやはり団長が目立つ(本の形をしたマイクってのは初めて見たな)し、MCも彼がほとんど仕切る。自分達はメタルバンドであり、メタルが大好きであることを明言し、(90年代前半にNirvanaが出てきてメタルが廃れた云々のくだりは苦笑)メタル不毛時代を支えてくれのがこの後出てくるバンド達であり、我々はそれを受け継いでいくのだ。と。ま~こんな発言されちゃったら盛り上がるわな。このバンドも今後チェックしていきたいと思わせてくれるようなバンドだ。それにしてもBa.はイケ面過ぎた。

 前述の通り各バンドのセットチェンジの間にはDJがつなぎ、盛り上げてくれる。今回はDJ狂犬と増田勇一氏が出演。DJ狂犬は日本のバンドも含めて割と新しめのバンド、増田氏はクラシックなメタルを流していた。増田氏は当然ながら知っているが、このDJ狂犬なる人物は初めてみた。で、結論。「うるさい」。今回のフェスで唯一気に入らなかったことを挙げるとすればこの人かなというぐらいボクにはダメだった。曲中に喋りすぎるってのが大きいのだが、声がデカすぎて何言ってんのか分からない。更に「アリガトウ!」を連発し過ぎて気持ち悪い。極めつけは増田氏がOZZYのBark at the Moonをかけた時に”Randy Rhoads!”と叫びまくっていて、その後増田氏に“さんざんランディーローズ言いまくってますけどこの曲はJake E. Leeですからね”と冷静に突っ込まれて撃沈という。まあとにかく耳障りなDJだった。

 そんなこともありつつお次はSEX MACHINEGUNS。これは結論から書く。ぶっちぎりで今回のベストアクト。年間ベストの可能性もありぐらいの衝撃度。圧倒的という言葉がぴったりなとてつもない存在感と音圧。HELLOWEENの"Initiation"から走り出してきての演奏開始(笑い飯的な)。このバンドを観るのが初めてというのも衝撃度に一役買っているのは間違いないのだが、それを差し引いたとしてもこのインパクトはかなり大きかった。随所に見せるフォーメーション、お揃いのベースボールシャツに身を包み一心不乱にヘドバンする姿。毎回のお決まりらしい軽妙なMC。 こんなライヴを毎回やってるとなるとまた観に行きたくなるわ。Anchangはニコニコしながらしっかり笑いを取り、Ba.のShingo☆は若さあふれる哀川翔みたいなキャラでトークも天然系(俺は元々メタルを全然知らなくて、Nikki Sixxって誰?METALLICAは名前ぐらいは知ってます、って言ったんだのくだりはサイコーだった)、サポートらしいけどもう一人のg.Sussyは下品度満載(褒めてます)、で今回正式に加入が決定したというDr.のLeonの鬼神のごときドラミング。これも完全に褒め言葉だけど、古き良き時代のヤンキー達がバンドやってる感じ。最近のMCで“かかってこいや~”みたいな煽りをするバンドって結構多いけど、実際“かかってこいよ”的サウンドを出してるバンドってそんなに多くない気がする。その“かかってこいよ”感を見事に出してるのが今回の彼らだった。去り際の潔さも最高。

 そしてここからはヴェテラン2組。OUTRAGEと人間椅子。両者とも王者の貫録を充分に発揮した。と言ったところか。
 OUTRAGEは、今まで何回か観た中での印象として、橋本さんがいい意味で生真面目なキャラなのでMCの面白みはあまりないような感じだったけど、この日は笑いを取っていた。My Final Dayでは冠徹弥が登場しコラボ。冠さん曰く夢の一つがかなったとのこと。今年から来年にかけてはセルフカヴァーアルバムとやらを含む活動計画があるとのこと。丹下さんも、安井さんも、阿部さんも、もちろん橋本さんも、佇まいからして有無を言わさずカッコいいわ。
 人間椅子はやっぱり和嶋さんに尽きた。素人からみてもこの人のギターには引き込まれる魅力がある。結成25周年の今年はベストアルバム、渋公ライヴ、バンドスコア発売と、デビュー時以来の大規模な活動になっているそう。オズフェスでの好評が効いているのだとしたらいいことだね。ラストはオズフェスでもやったBreadfanのカヴァー(歌詞はオリジナル)である針の山をやってくれた。ライヴバンドという表現がぴったりのバンドだ。

 そして大トリはTHE冠。本人が“トリが一番人気がない”と言っていたが、ライヴに関しては充分にトリにふさわしかったと思う。今までのバンドと音量がまた全然違ってバカでかく、翌日久々に耳キンを経験したが、今回ゲストで参加したg.のK-A-Zの強烈な存在感も相まってThis Is HEAVY METALなライヴをぶっ放した(と言いつつも途中おふざけが入るのはいつものことらしい)。今回は2曲のみの披露だったが、やはり“~ヘビーメタル”がついた3曲は楽曲的にも抜きん出てカッコいい。持ち味のハイトーンも冴えわたり、へヴィメタル愛も存分に発揮してくれた。

 今回のこのイヴェントで日本のメタルにもまだまだ勢いがあることを身をもって感じることができた。冠徹弥が言っていた「自分が行きたいフェス」を実現させたことで、メタルが大好きな全員が同様に楽しむことができた。メタルに特化したこのようなイヴェントを開催したことが功を奏したのだとおもう。当然ながら各バンドがそれぞれの持ち味を時存分に生かしたライヴをぶちかましてくれたことが大きな要因。とにかくTHE冠及び出演バンド、スタッフには感謝したい。時々暑苦しくて疲れる時もあるけど、やっぱりメタルはやめられないねね。哀罠ヘビーメタル!!!

§ぽっぷびぃと§





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Last updated  2014.10.12 11:48:59
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