2008/06/13(金)19:48
引き寄せられる台湾、抗えない韓国、夢の中の日本・・・1
1.引き寄せられる台湾
台湾(中華民国)の政権が、台湾人から中国人に代わって数週間がすぎました。民進党から国民党に政権が移譲され、国民党主席などの要人が連日のように北京参りをしている等の報道を聞くたびに、陰鬱な気分に支配されてしまいます。
独立を標榜しかつ実践してきた台湾でしたが、ここで一気に方策を転換するのでしょうか?このたびの慶祝式典を、総督府前で行わなかったと言う報道がありました。共産党のご機嫌取りでしょうか?
中華民国と中華人民共和国の握手。これは、おそらく日本にとって最悪のシナリオでしょう。台湾有事どころの話では無い。
台湾が実質的な独立状態を捨てるか否かという問題ではなく、台湾海峡が中国共産党にとっての「自由の海」になることが、この上も無く危険なのです。
中国共産党の、いや人民解放軍が沖縄のすぐ近くまで来ると言う事です。今でさえ領海侵犯は当たり前と言わんばかりの中国共産党です。尖閣諸島の実効支配がありえないとは言えなくなるでしょう。
これまでの台湾は、米国との協力を軸に国力の発展に努めてきました。それは同時に、対共産党の意味合いも大きいものでした。米国の台湾関連法によって、台湾海峡の軍事バランスは保たれてきたと言うのが、これまでの台湾海峡における現実だったのです。
新しい総統の公約には、「対中融和における経済振興」と言うのがあるそうで、航空便の確保と増大。それに伴う観光客の増加を狙っているそうです。日本の「親中派」と言われる「媚支那派」の論理と似ていませんか?
そして日本はこの台湾の流れを黙ってみているだけなのでしょうか?何らかのアクションは起こすんでしょうか?日本は、外交の最後の手段である「戦争」を禁じている素敵な憲法を頂いている国なので、外交の最初の段階での遅れが国益を大きく損ないますから、何とかして欲しいと考えているのですけど、今の福田政権にそれを期待するのは無理な話なのでしょうね。
何はともあれ、これからの台湾から目がはなせません。