最近あまり本を読まなくなったせいか、
本を読む人間というのを尊敬する。
日本人にしてもイタリア人にしても何人にしても
(ちなみにわたしの周りのイタリア人で本を読む人というのは極端に少ない)。
読書する人の言うことだったら、何でも信じられるような気がする。
逆に読書しない人の説得力っていうのは、わたしにとってはあまり無い。日本にいないから余計に日本語の本を読みたくなる、ということもあるのだろうが、
ローマの友人は、あさちんやらMIMOちんやらrisoちゃんやらしみさんやら、読書を常にしている人が多い。
アサカちゃんなど独身時代は、イタリア語やフランス語で普通に小説を読んでいた。
ちなみにマリアアデーレはわたしに山本文緒作品を薦めてくれた友人だ。
彼女にとっての外国語、日本語で、
山本氏のほぼ全作を読んでいるのではないかと思う。
友人たちは読み終わった本を貸してくれるのだが、
それが今、わたしの部屋の暖房器具の上に山積みになっている。
エッセイ第8話でも書いているとおり、読むのは好きなの、ええ。
でも時間がねえんす。
最近これまた友人しみさんにお借りしているDVDで
『明石家さんちゃんねる』とか『ためしてガッテン』などを見ているからなのだけど。
でもでもやっぱり本を読んで感情を持つのは人間的に成長してよいことだと思うし、
知識が増えることにもつながる。
読みたい。
今、鞭打って読んでいるのは
MIMOちゃんに借りた、奥田英朗『イン・ザ・プール』。
短編なので読みやすくてホッとしている。
もうすぐ終わるので、次は『空中ブランコ』だ。
最近、『地図を旅する 永遠の都ローマ物語』を購入した。
3月22日毎日新聞朝刊12面に書評が載っていたので、新しい本なのだろう。
とにかく誰もが口を揃えて言うように、
この内容からしたら税込み2940円はどう考えても安すぎる。
ちなみにイタリア語版は40ユーロ(約5480円)。
わたしはそれでもいいと思い、日本語版が出ているのを知らなかった時に購入してしまったが、
欲しいと言う友人に安く売りつけて、手放すことができた。
しかしイタリア…。およそ倍額ってどういうこと…。
ちなみにコレはアマゾンで注文して両親にこの間持ってきてもらったのだが、
その際に同時に買った2冊もここで紹介しておく。
『ローマ皇帝歴代誌』と
『ローマ教皇歴代誌』。
いつもかすみんちでいいなー欲しいなーと思いつつ、ちょこちょこ読んでいただけだったので、
やっと入手できて嬉しい。
ガイドツアーに参加して、「○○皇帝の時に」とか「○○教皇の時代に」と説明されても、
ピンと来ないことが多いので、辞書的にこれらの本を使うと便利だ。
あと『古代ローマ歴代誌』というのもあるので、昇給したら(いつ?)買おうと思っている。
今でも本屋と図書館は大好きな場所で、神保町だったら一日は余裕で潰せる。
高校の頃は、学校の図書館に自分の好きな本の題名ばかりを書いた購入要請のカードを提出しては、
司書の先生を困らせていた。
永井路子や瀬戸内晴美などの歴史小説を読むようになったのも高校時代だ。
大学では研究のために、
そして仕事をするようになってからは職業柄必要性もあって、
ある程度の本と付き合ってきた。
イタリアに来た当初はよく、翻訳された日本の漫画、
『花より男子』、『ときめきトゥナイト』、『きみはペット』などを買っては読んでいた。
イタリアで発売される日本の漫画は、日本の単行本より薄くて大きくて、紙質は悪い。
日本で既に連載が終了しているもの、あるいはかなり巻数が進んでいるものが多いので、
毎月一冊ずつ発売される。
日本の雑誌は人から借りたり、日本から持ってきてもらったり、
あるいは自分で帰った時に持ってきたりして入手する。
『女性セブン』、『女性自身』、『週刊女性』などのゴシップ誌、『日経エンタテイメント』が大好きだ。
新聞も読み物としては最高だと思う。
実家に帰るとたいてい半月分くらいがまだリサイクルに出されず積まれているので、
全頁にざっと目を通し、気になる記事は切り抜くという作業をするのが恒例である。
そして夜中までそれをやっていて母親に叱られるというのも恒例である。
読むのは社会面、テレビ版、スポーツ欄、国際面、
切り取るのが多いのは書評や雑誌、新刊本の広告である。
数年前に日本に帰った時に、新聞紙上で知ったのは網野善彦先生が亡くなっていたことだった。
頻繁にネットでニュースをチェックしているとはいえ、
8年も日本を離れているとやはり時事に疎くなるようである。
網野善彦先生は、日本中世史の大家で、
大学の日本中世史の授業では必ずこの人の資料を読まされた。
わたしが論文に選んだのは織豊政権の宗教勢力についてだったので、
荘園や都市を論ずる網野先生の著書を参考にすることはなかったが、
ゼミでは彼の論文を引っ張ってくる人が多かったことを覚えている。
それから、これももう数年前のことになるのだが、
作家で坂本龍馬研究家の宮地佐一郎先生も鬼籍に入られていたと知った。
実は宮地先生はわたしの高校時代の文通相手で、
龍馬への情熱や普段の生活などをやり取りしていた。
お会いしたことは一度も無かったが、
筆で書かれた文字通り達筆な手紙は、わたしがファンレターを書いた分だけちゃんと届いた。
ちなみに昔の本には、著者紹介の所に住所が書いてあったのだ。
それでファンレターをわたしが送ったのが文通の始まり。
先生の影響で一時はわたしも幕末を卒業論文の対象に考えたりもしたのだが、時代が近いこともあり、
宮地先生のような在野の方々の研究も多いことから、結局中世にしたというわけである。
本について書いた日記は、テーマ「マミ読み」にまとめている。
もう読む物が無い!とお困りの方は、
ぜひこれを読んでヒントにして欲しい。