836161 ランダム
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3月16日


初日にアムステルダムのスキポール空港から南西方向に向かう電車でロッテルダムへとやって来たのですが、
今度はそれを逆方向に、北東方面に15分ほどのぼってデルフトという街へやって来ました。

日本にもよくある小さい街の中央駅の感じで、
降りるとバスターミナルが広がっています。
『地球の歩き方』を片手に、運河沿いを歩きました。
しかし人っ子一人いません。
ロッテルダムもそうでしたが、観光客がそれほどいない街なので、
初めて来るところなのに
何となく日本の実家近くを散策している時の気持ちに似た感覚で、
おだやかに歩けるのがとても嬉しいです。
風景は倉敷っぽいといえば想像がつくでしょうか。
運河がありその両側には舗道があって、
そこをわたしが歩いているのです。
有名なデルフト焼やおみやげを売る小さな商店が見えてきました。
街の中心のマルクト広場(MARKT)です。

この広場の一角にある
14世紀に建てられた新教会(NIEUWE KERK)前では発掘作業がなされており、
人だかりがしていたので覗いてみました。
14~15世紀くらいの棺桶がズラリと並んでおり、
骨格もしっかり残って見えていました。
中世の人骨をオランダで見ちゃいました。

新教会はオラニエ公ウィレム1世の墓がある由緒正しき教会。
日本語がなかったのでイタリア語のパンフレットをもらい、
手前の教会説明のプレートと奥のステンドグラスを見学しました。
グロティウスの生涯14場面を描いたステンドグラスもあるのが一風変わったところです。
ウィレム1世の墓は美しく白く輝く彫刻に囲まれ、
それはそれは素晴らしいものです。
この教会、内装自体はとてもシンプルで、
言ってしまえば地味なのですが、
この墓とステンドグラス、それにパイプオルガンは魅力的です。
一見の価値アリ。
軽くオランダ王国ができたあたりの歴史を予習しておくとなおよいでしょう。

郵便局で切手と絵葉書を購入。
もう少しゆっくりこの街を回ってみたかったのですが、
もう一つ行きたいところがあるので今回はこの辺でサヨウナラ。

更に電車で同じ方向に10分ほど行ったデンハーグ(DEN HAAG)に行きたかったのです。
オランダの政治の中心地デンハーグは大きくてきれいで気持ちがよく、
駅前もよく区画整理がされていて、
目の前に広がる公園も手入れが行き届いています。
オランダ人の几帳面そうな性格が街づくりにも垣間見えます。
さて公園の中の喫茶店に入り、
お昼をとることにしました。
近くで働いている会社員たちや作業員たちも食べに来ていて、
いい選択をしたなあと思いました。
やっぱり地元の人々が食べるところで本場の味を食べたいですもん。
ここではフライドポテトとコロッケを頼みました。
芋尽くしですね。
ウェイターくんはいかにもなオランダ人。
ブロンドで2メートルはあるかというほどのやせのっぽ。

芋でいっぱいの腹で次に目指すのは「マウリッツハイス(MAURITSHUIS)」です。
多くの世界的に有名な画家を輩出しているオランダ。
美術館に行かないわけには行きません。
実はわたし、歴史背景ならともかく、
絵画自体にそれほど興味があるわけではないのですが、
何となくフェルメールの画風にだけは魅力を感じ、
彼の作品を擁するここマウリッツハイスには、
友人Sのすすめもあって絶対来たいと思っていました。
フェルメールやレンブラントの絵はそれぞれに
独特の色遣い、構図、奥深さがあって、素敵です。
有名な『青いターバンの少女(真珠の耳飾りの少女)』ももちろん観ました。
絵画にほろ酔い気分で外に出ると、
オランダ独特のよくない天気でしたが、
外の池も鳩いっぱいの広場も美しく、このあとのことなんて忘れてしまいそうでした。

えっ…?このあと…?

ヤバイです。
今日からこの旅に親友Mが合流。
空港に日本から到着する彼女を迎えに行かねば。
なかなか出発せぬ電車の上でMから携帯に電話が入りました。
聞けば飛行機が予定時刻よりだいぶ早く着いてしまい、
もう既に空港で待っているとのこと。
ヤバイです。
しかし電車はすぐに出発してくれるわけでも、
時速200キロで走ってくれるわけでもありません。
日本からの長旅でお疲れの彼女を
約2時間もお待たせしてわたしはスキポール空港に到着しました。
M、申し訳ございません。

わたし、日本では割と時間に正確な方でした。
イタリアナイズされたということにしておいて下さい。

Sの家に一旦荷物を置いて、スーパーに出かけました。
この日の夕食は確か、わたし手作りの
スモークサーモンとアーティチョークのクリームパスタだったと思います。
そういえばMが開けた彼女のスーツケース、
ほとんどわたしとSへのみやげ(食料品)、
そしてウチの母が彼女に託した衣類、デジカメで場所をとっていました。
彼女のモノ、ほとんどありません。
本当にありがとう、10年来の友人M。

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