仕事のできないホテルウーマン

2010/08/24(火)09:58

FESTA DELLA MADONNA ASSUNTA IN CIELO

旅がらすマミ(97)

翌朝はTちゃんが日本に帰るので フィレンツェの空港まで見送りに行きました。 フィレンツェに国際空港があるなんて思ってもみなかったけれど、 ローマの国際空港と違って市内からとても近くにあるので、 フィレンツェにお住まいの人や観光客にはとても便利です。 空港自体は鉄道の駅のように小さいので、 ローマやミラノの空港に比べたら便ははるかに少ないです。 でも日本人観光客グループも見ましたし、 直行便で来られるヨーロッパ諸国の観光客もたくさんいました。 意外にもおすすめの空港なのです。30分に一度出ているバスで、街に戻ってきました。 8月15日なので車もまったく通らず、街まで20分とかかりません。国立考古学博物館へと足を向けました。 エトルリア人の遺物や 古代ローマ、エジプトのものなどが保存されています。イローナがフィレンツェに行くならここへ行け、と薦めてくれました。 メディチ家の屋敷だったらしく、 「メディチ家の長廊下」と呼ばれる廊下があります。 そしてその先には、病のため見るも無残な容貌だった、 17世紀のとあるメディチ家のお姫様が、 他人の目に触れることなく、 隣の教会を詣でることのできるように造った小部屋があるというのです。 これを見たかったのですが、残念ながらこの日は公開していませんでした。 監視員に尋ねると、 企画展の時しか公開していないとのことでしたが、 本当だかどうだか。 フィレンツェにはこれを見にまた来なければなりません。メディチ家のお姫様が密かに参加していたのが サンティッシマ・アヌンツィアータ教会のミサです。 入り口へ行くとすぐに教会なわけではなく、 一旦、屋根付きの回廊のある中庭に出ます。 珍しい造りだな、と思いましたが友人F氏によれば もともとのキリスト教建築はこういうものだったそうです。 それから教会内に入るとすぐの左手に 受胎告知の聖母の礼拝堂というのがあり、 たまたまこの日が聖母被昇天の日だったので、 「受胎告知された聖母」の意味を持つこの教会では 特別なミサがあるらしく、 この礼拝堂に向かって、 つまり正面の祭壇にお尻を向けた状態で、 お祈りしていました。 みんな反対側を向いているのでとても不思議です。 1年のうちこの日しか見られないのかな、そうだったらラッキーと思いました。 メディチ家のお姫様が覗いていた窓はどれかしら、と考えたりしました。フィレンツェの街は本当に小さく、 この広場からもドゥオーモは見えます。お腹が空いたので駅前の中華のお店へ。 京都大酒楼(Capitale della Cina)といいます。 Largo Fratelli Alinari, 12-13 (Tel. 055-287703) 日本人のグループも利用しているらしく、日本語メニューがあります。 冷やしうどんが食べたいな、と思っていたところ、 メニューに冷やし中華があったので即決しました。 13ユーロ(約1400円)で、餃子、搾菜、スープも付いてきます。 つけ麺タイプで、イタリアの中華屋さんにしてはおいしかったです。 イタリアにいたら胃に染み入るおいしさです。もちろんこの日もGROMに行きましたよ。 連日GROM。無い物ねだりなもので。この日はもちろんドゥオーモ(サンタ・マリア・デル・フィオーレ教会)の 内部も見てきました。 花の教会と呼ばれているだけのことはあります。 写真は夜の教会(右)と洗礼堂。ローマへの帰りも1時間半で帰れるユーロスター(片道44ユーロ)でなく、 ちょっぴりのんびり2時間半のインターシティー(片道28ユーロ)で帰りました。 旅のお供は谷崎潤一郎の『幼少時代』。 取材をしているとはいえ、立派な作家は 幼少時代のことをよく覚えているものです。 明治時代の歌舞伎役者の芝居のくだりは 特に興味深く読みました。 ボンボン谷崎少年が主人公。 古き良き東京の生活がうらやましく思えてくるほど、 明治の頃が魅力的に書かれています。

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