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カテゴリ:洋書あらすじ
年明けからずっと咳が止まらず、ようやく落ち着いてきました。フェリクス編、超ハンサムなのに内気で心優しい彼がピンチには超強い彼女をかばうとかギャップ萌えなストーリーでしたが、超スローペースでの読破となりました。再掲などを含め、様々な短編、別の作家さんを混ぜながら更新していましたので、いったんこちらのページに「Partners in Persuasion」をまとめます。
(他にも、最近再掲したチェンジリングの短編をあらすじまとめのその他のページのほうにリンクを張りなおし、ページのほうも少し手直ししました) Flirtation of Fateを読み始めていますが、オオカミの副官同士のお話で、若さでこじらせてしまった恋の復活なるか? というかんじみたい。 <サイ=チェンジリングシリーズの短編集 全400ページ> Echo of Silence 海の下のステーションでの話。読みかけのため、読了したらご紹介することもあるかも? Dorian ダークリバーのセンチネル、ドリアンの話 Partners in Persuasion スノーダンサーの群れの従属的なメンバーである狼チェンジリングのフェリクスには気になる女性デザレイがいます。彼女はもうすぐセンチネルになると言われている支配的な豹。支配的な女性は、従属的な男性とは遊ぶことはあっても、絆を結ぶことはないため、彼女に惹かれる気持ちを消そうとしますが・・・。 ←この短編のなんちゃってあらすじまとめ Flirtation of Fate スノーダンサーのケンジとガーネットの話。 ※ ※ ※ ネタバレあります ※ ※ ※ ================辞書で確認せず、記憶に頼っててきとーに書きなぐっていますので、内容が間違っていても笑って読み流せる方だけ読んでくださいね スノーダンサーの群れの従属的なメンバーである狼チェンジリングのフェリクスは、サイとの全面戦争で焼け野原になってしまった地域の植樹活動のリーダーを務めています。素手で土をいじる作業をしていると、パトロールの途中で通りがかった豹のデザレイが声をかけてきました。彼女はもうすぐセンチネルになると言われている支配的な豹。支配的な女性は、従属的な男性とは遊ぶことはあっても、絆を結ぶことはないということをフェリクスは若い時期に辛い思いをして学びました。だから彼女に惹かれる気持ちがあっても気持ちを押し殺し、彼女に話しかけられると彼の中の服従的な狼が目を合わせられず、目立った反応もできず、デザレイは彼に嫌われているのかと感じて引き下がりました。 デザレイは二人に未来はないかもしれないけれど、優しく植物を扱い、穏やかななかに力強さを感じる彼の動作に強く惹かれるものを感じています。ただし豹であれ、狼であれ、支配的な人物が声をかけると、特に恋愛面では、従属的なメンバーには心理的に断りにくい圧迫感や、口に出せない拒否感など負担をかけてしまう可能性があることから、絶対に支配的なメンバーは押しすぎてはいけないというのが不文律。そばに行けば豹もそわそわし、彼に触れたくなる気分が高まりますが、彼からはっきりした意志が聞けない限りは彼女から触れることはできません。 デザレイは脈がなさそうだと思いつつ、もう一度だけ挑戦してみようと思い、やはり園芸の専門家の父から誕生日プレゼントに貰った盆栽を次の日にフェリクスの作業している場所のそばに置いて待ってみることにしました。デザレイが自分の気持ちを押し付けてしまったお詫びのプレゼントというと、フェリクスは自分のことを考えてくれただろうプレゼントをもらったことに驚き、内心嬉しく思う一方で、彼女の気持ちを受け止めれば関係の進展に期待をさせてしまうことは間違いなく、返事に迷います。デザレイは友達でいいから、と彼を説得して、フェリクスもつい「はい」と返答してしまいます。 フェリクスのところにホークが現れました。デジからアプローチされているようだが、大丈夫か。NOと言いにくいようなら、代わりに伝えるぞ。まっすぐ俺の目をみて返事をしろと静かに言ってくるので、フェリクスはまっすぐ目をみて必要ない、と答えます。 夜の巡回をおえて家に戻ったデジのところにマーシーがやってきます。狼との関係で悩みがあるなら、先輩として聞くよということのようです。フェリクスは従属的なメンバーなので、遊びなの?とマーシーに聞かれますが、きちんと関係を築きたいと、フェリクスには内なる豹も、人間の部分も強く惹かれていて自分の気持ちを止められないと説明します。ただし豹は思い通りになるものではなく、豹の気持ちが変化するようなことがあれば、フェリクスも、人間の部分のマーシーも傷つかずに果たして切り抜けられるのか、不安は残るようです。 フェリクスはデジに夕食に誘われ気分が浮き立っていました。内心の興奮を隠して、おんぼろトラックに他のメンバーをのせ、巣穴に戻る途中、つい気がそぞろで運転が粗くなってしまっていて、副官のインディゴにからかわれます。インディゴと豹のマーシーは仲が良く、なにか聞いているのかもしれません。服従的だとか、主導的だという以前に、女性は自分を好きだと思わせてもらったら嬉しいものだとアドバイスされ、フェリクスは考えます。 デートの前に着替えると、豹の斑点をイメージしたユリやクリスマスローズなどをまとめたブーケを自分の手で作り、待ち合わせ場所で車の脇に立っていたデジに差し出します。 花束をもらったことのないデジは感激します。嬉しそうなデジを見てフェリクスは彼女には花がよく似合うから毎日贈られるべきだと思っています。デジはピクニックバスケットを持ってきていて、二人で夜のピクニックに出掛けます。デジが選んだ場所にはほのかなライトが飾られていてかなりロマンチックな雰囲気です。びっくりするフェリクスにデジは似合わないことをしたかと内心慌てますが、フェリクスはデジの気遣いに感激していました。ハンサムなデジは、モデルをしていたころには美人からの誘いも、群れの仲間からの誘いもよくあったようでしたが、彼自身を喜ばせようと考えてくれたデジの気持ちが伝わってきて嬉しかったようです。 敷物を敷いて横になり、デジは彼を怯えさせないように注意しながら、フェリクスは彼女に男性として反応している気持ちを抑えながら、いろいろな話をします。フェリクスは自分は家庭を大切にしたいタイプだけど、そんな奴と一緒にいて気づまりじゃない?とデジに思い切って聞くと、私も家庭を大切にしたいから全然気にならない、実は料理も得意なのよと返事をしてくれ、フェリクスはデジに強く惹きつけられる気がします。デジが、なぜモデル業のような厳しい仕事に就いたの?と聞くと、彼は自分がシャイすぎて、自分自身の臆病さ故に巣穴に閉じ込められてしまうようなことはよくないと考えたそうです。外の世界に冒険に出たものの、友達にからかわれることも、妹に買い物の足を頼まれることもない世界は味気なさ過ぎて耐えられなくなったから、モデル業には全く未練はないと言い切ります。デジはそれを聞いて、彼は見た目が素敵だというだけの男性ではなく、深みがあり、勇気がある人なんだと思います。 お互いの身体に手をまわし、話をしながらキスをしているうちに、フェリクスはうっかりデジの首に触れてしまいました。狼にとってはとても深い意味をもつ恋人としての愛撫です。そのことを話さないで触れるのはフェアじゃないから、とデジに説明すると、猫はなでなでされるのが好きなのよ。もっと触ってと催促されます。 更にフェリクスがデジを撫でていて、手が止まるとデジはうなって爪を立てますが、フェリクスは驚いて固まってしまいます。やめてほしいのかと思ったといいますが、デジはもっとと催促して続けてもらいます。さらに雰囲気が盛り上がり、フェリクスの気持ちは高まってきますが、デジが思わず彼の首筋に口を当ててしうと、フェリクスの中の狼がデジの猫に怯えてしまい、飛び退ってしまいます。 やっぱり主導的メンバーと従属的なメンバーはうまくいかないんだわ!とデジが怒り、喧嘩別れしてしまいます。 フェリクスは一日中仕事をしながら、デジのことを考えていましたが、彼女のことを考えるのをやめられないのと、二人の関係を未来がないと決めつけられたことに頭にきて、仕事後に狼に変身するとデジのところに向かいます。 デジもイライラする鬱憤を彼女のねぐらの小屋のそばの枝にぶら下げてあるサンドバッグにぶつけて殴りつけていると、フェリクスの匂いに気が付きました。姿を現したフェリクスが人間の姿に戻り裸になったので、チェンジリングとして他の群れの男性の姿は気にならないのに、なぜか気恥ずかしさを感じて、部屋に友人の着替えのスペアとして置いてあった洋服を彼に放り、着てもらいます。汗をかいたので、デジは部屋に戻ってシャワーを浴びることにして、フェリクスも交代でシャワーを借りることにします。 サンドイッチを用意していると、フェリクスが上半身裸で、肌に水滴を残しつつ戻ってきました。デジは何で来たのかと喧嘩腰ですが、フェリクスは君の二人に未来がないという意見は聞いた、と言われて二人は話し合いをします。お互い強く惹かれていているけれど、急ぎ過ぎたかもしれない。16歳に戻った気分で腰から下と首にはさわらないというルールでゆっくり関係を深めないかという意見に落ち着き、ラブシートで映画を見て、お互いの身体に手を回したり、キスしたりしつつ、親密な時間を過ごします。欲求不満が溜まるものの、満足いく展開となりました。 フェリクスは副官のライリーのところに会いに行き、日勤の自分と、夜のパトロールがあるデジはなかなか予定を合わせるのが難しく、すれ違いばかりになってしまうから、シフトを考慮してほしいと頼みます。ライリーは自分自身がシフトを調整している係なので、いままで妻との勤務に問題が生じていなかったけれど、ホークとルークに頼んでお互いの群れの間のシフトを調整することを提案してくれると請け合ってくれました。 フェリクスがデジに会いに行くと、一緒にいられる時間が増えるようにシフトを調整するように頼んでくれたことを喜んでくれ、二人でダンスと食事に出かけようということになります。 レストランに着くと混雑していて、予約席に案内されるまで待っていると、デジの腰に後ろから触れてきて声をかけてきたチェンジリングの鹿の男性がいました。デジが相手にしなくても、しつこく誘いかけてきたので、触らないでと怒ると、仲間も呼んできて鹿の男性は引き下がりません。フェリクスがデジをかばって彼女が嫌がっているのに触るなと怒ると、相手は喧嘩をしたいのかと突っかかってきますが、守る者がいるときには従属的なメンバーでも命をかけて引き下がらないのです。デザレイが激怒して攻撃すると、フェリクスは彼女の背中を守り、彼女に仕掛けてこようとする男を妨害して、寄せ付けません。スノーダンサーのメンバーも従属的なメンバーには護身術の訓練を義務付けていて、無力ではないのです。無駄のない滑らかな動きで攻撃するデザレイの姿にフェリクスはうっとりし、また自分自身の存在を軽んじたりされず、意志を尊重してもらえたことで、ますます彼女に惹かれ、デジも安心して背中を守ってもらえ、勇気をみせたフェリクスを信頼できる人だと感じたようです。 鹿の男性たちを這いつくばらせたあと、いったんは食事の席に着いたものの、二人きりになりたくなり、急いでデジの小屋へと向かい、高ぶる気持ちのままに身体を合わせる二人。気が付くと、フェリクスはデジの視線を受け止められるようになっていました。 愛を交わしたあと、あることに気が付いて嬉しくなるフェリクス。フェリクスのなかの狼がもうデザレイのことを主導的なメンバーというよりは彼女自身と認識し、彼女の支配的なセリフに言い返してもデザレイから攻撃されることはないと獣は理解できたのです。表情に気が付いて何なの?とデジが追及すると、求愛ダンスが始まったと伝えます。君に求愛するつもりだと。 帰宅したフェリクスは、どうやったらデジにイエスと言ってもらえるだろうかと考えます。過去のホークやドリュー、クーパーの求愛の場面や彼らの恋人の反応を思い返し、いかにも彼ららしい似合いの求愛だったと思うものの、自分らしい求愛は何だろう? 昨晩、求愛するとはっきり告げてくれた恋人に一日放っておかれ、イライラするデジ。もしかしたら自分は女らしくないからそういうロマンチックな行動を期待していないと思われているのか、自分の考えすぎなの? デジのなかの猫も、お気に入りのフェリクスに激怒しています。そこにフェリクスが現れ、一緒に走りにいかないか、と誘われたので、デジはあっという間に変身して勝手に走り出してしまいます。 むかついた気分のまま、全力で走っていて、気が付くとフェリクスを置き去りにしていたことにデジは気づきます。いま戻ったとしても、置き去りにされたことで男のプライドが傷いついたとかで面倒なことになるかも、でも私のいる場所がわからないかもと思って迷いながら彼女の家に戻ってくるとフェリクスの匂いが残っていたので、部屋に戻ってみます。するとそこは何百、何千の花で飾られていていました。 豹の姿に変化したデジは花びらの中で跳ねまわり、追いついてきたフェリクスに飛びつきます。絆がしっかりと結ばれ、フェリクスは自分のなかにデジの気配が、デジも自分のなかにフェリクスの気配を感じることができるようになりました。 伴侶になった二人は、フェリクスの仕事場に通いやすく、スノーダンサーのねぐらのそばにいられるようにと、ねぐら近くの地域に木の小屋を作ることにしました。実のところ、フェリクスがスノーダンサーのほうへ越していこうかと言ってくれたことにデジは改めて彼のことが好きになりましたが、豹はそれほど家族に密接に暮らしていないと辛いということではなく、足の速さを生かしていつでも彼女はダークリバーの縄張りと行き来できるからと彼をひと月ほど説得して、ようやく話がまとまったようです。彼らの小屋には、デジを英雄と仰ぐフェリックスの妹がよく出入りしているようです。 私ほんとうに幸せだわ、幸せではちきれそう、といってデジが笑いだすと、フェリクスが、僕もだ。二人ともあの時あきらめなくて、よかったよ、と言います。探検に出かけましょうか、とデジが誘い、君が行くところならどこだってついていくさ、とフェリクスが応えていました。(終) ================ ブログ管理人が読了したその他の洋書あらすじをチェック お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
January 19, 2020 11:41:27 AM
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