Romance夢紀行

2021/07/22(木)11:40

#10 Lover Reborn  感想

読書感想(1194)

Lover Reborn A Novel of the Black Dagger Brotherhood【電子書籍】[ J.R. Ward ]​ ※ ※ ※ ネタバレあります ※ ※ ※  内容に触れています。本作の展開を知りたくないかたは、読了後にどうぞ。 7/3 読了♪  シェランのウェルシーをレッサーに殺されたトールは、彼らへの復讐に生きています。(Vとパインの父でもある)残酷な戦士のブラッドレターに養成された戦士クスコーは、ブラッドレターが庶子で作りあげた一団を引き継ぎ、大いなる野望を持ってコードウェルに乗り込んできました。クスコー一味がレッサー達を屠り、コードウェルで存在感を持ち始めたため、ラスはグライメラの貴族たちと話し合いの場を持つことで、評議会を安定させ人心をなだめようと努力しますが、ある会合の際に狙撃され…。ジョンは伴侶と愛し合っていますが、彼の強すぎる保護意識で二人の仲がぎくしゃくし始めます。半ば野生の本能のように語られる戦士の独占欲と強い愛情は、どこまでのものなのか、彼らにとって愛することとは。 ウェルシーはベスにドレスを貸してくれたり、トールと一緒にジョンを引き取ってくれたり、本当に温かみのある素敵な女性でしたよね。トールの悼みぶりも納得。トールは妻一筋の夫で、誠実で頼りになる戦士で、そんな彼が、妻を失った悲しみと、過去の喪失の悲しみと、自分自身の気持ちがめちゃくちゃになっていて、特定の相手に強烈な反応を見せて、相手の胸をえぐる酷いことを言ってました。よくも悪くも頑固なんだなぁ。でも彼を揺さぶる力がないと、辛い現実になかなか向き合わせることはできなかったかな。しくじりのあと、ちゃんと謝るところは偉いけれど、それにしても酷いセリフだった・・・。良くも悪くも等身大のトールでした。 昔、トールはダリウスと共にオータムを助けていて、今回は彼女がいなければウェルシーの死を果たして乗り越えられたか。また助けたオータムの娘をダリウスの生まれ変わりのジョンが娶っていて、因果は廻り、絡まり合ってる。現在と過去の話が絡み合い、ラストはかなり驚きの展開でした。 読了後思ったのは、トールもある意味はざまを生きていたんでは? ということ。作品の設定では、オータムやウェルシーのように一度死んで、フェードにいけない魂がはざまの世界にいて、彼らへの未練や彼ら自身の未練などがそこへ引き止めていて、ラシターによるとそのパターンや状況は様々なわけです。トールは死んでいないので、生きていることにはなっているけれど、生きながら死んでいるみたいなもので、実質的には気持ちだけではざまを生きていたのかなぁって。 ところでゼックスとオータムの親子関係は、オータムは母としての資格はないと思っていて、終始控えめ。ゼックスは苦労人で、傷つけられたものの痛みも、人の感情もよく理解していて、大人の対応なため、二人の間には女友達みたいなほどよい距離感の親子関係が始まっていて、偉すぎる。ジョンは彼女の戦士としての腕前を賞賛して惚れ直していましたが、私はむしろこの懐の広さにまた惚れました。 超どんでん返しの立役者,表のMVPはラシターでしたが、影のMVPはゼックス! 続きの巻(11巻)を読みたいと思った方はこちら ↓ ↓ ↓ ↓ ​ Lover At Last A Novel of the Black Dagger Brotherhood【電子書籍】[ J.R. Ward ]​ 私自身は次に何を読むか、迷っています。 1,BDB 11巻  2,サイ=チェンジリング エイデンの話 ​ Shards of Hope【電子書籍】[ Nalini Singh ]​ 3, #3 FOREVER TOO FAR 「悲しみの夜の向こう」の続きの続き。 4,MIRAで翻訳されてしまった「この恋は偽りでも」の原書(と次の巻)。 4,積み上がり過ぎた日本語の積読の消化も多少必要。ヤバい。 5,あと既読本を再読しないといけないので現実的には先送りになりそうだけれど、シルヴィア・デイも読みたい気持ちはあり。 ===========Father Mine J.R.ウォード(BDB#6.5)​なんちゃってあらすじ​ LOVER AVENGED J.R.ウォード(BDB#7) ​なんちゃってあらすじ​ LOVER MINE J.R.ウォード(BDB#8) ​なんちゃってあらすじ​ ​Lover Unleashed​(BDB#9) なんちゃってあらすじ​ 短編集「Dead After Dark」"The Story of Son" by J.R. Ward​ パラノーマル読み切り作品 ​なんちゃってあらすじ​ ​その他の洋書あらすじをチェック

続きを読む

このブログでよく読まれている記事

もっと見る

総合記事ランキング

もっと見る