<番外>ワニの町へ来たスパイ ジャナ・デリオン
ワニの町へ来たスパイ (創元推理文庫) [ ジャナ・デリオン ]<あらすじ>潜入任務でちょっぴり暴れすぎたせいで、一時潜伏を命じられた凄腕秘密工作員のわたしは、ルイジアナの川辺の町にやってきた。自分とは正反対のおしとやかな女性を演じるつもりが、到着するなり保安官助手に目をつけられ、住む家の裏で人骨を発見してしまう。そのうえ町を牛耳る地元婦人会の老婦人たちに焚きつけられ、ともに人骨事件の真相を追うはめに……。アメリカでは公認ファンクラブまである大人気ミステリ・シリーズ第一弾。 ロマンス本じゃないのですが、たまには気分を変えてと思って手に取った作品。電車の中で読んでいたら可笑しくて吹きだしてしまい、周りのお客さんから変な人認定されてしまいました~。面白さに引きずられてあっという間に読了。ロマンステイストは香りすらほとんどないかんじですが、もしかしたら次以降はある・・・・かなぁ?ヒロインがとにかくパンチのきいた性格というか、なんというか、ズバリCIAの暗殺者なのですが、暗殺者と聞いて思い浮かぶような暗い影のようなものはありません。冷酷無比という職業イメージとは違って義憤に駆られてやりすぎてしまい(!?)悪者に賞金を懸けられ、小さな田舎町で潜伏することになります。上司の遠い親せきがいたことでヒロインが送り込まれた小さな田舎町ですが、普通の町ではなかったんですね。普通の町ではなかったというよりは、住んでいたメンバーにすごい人たちがいたというべきか・・・。表面上はゆったりとした時間が流れていくようにみえて、長年蓄積されてきた人間関係のしがらみはこんがらがっていて、複雑にうごめいていました。そしておばばさまたち!!! 元気すぎ。最高です。誰も彼も怪しく見えて、最後には誰かに裏切られるんじゃないかとか身構えていましたが・・・シリーズ次回作以降に持ち越されているのかも。終盤の展開は味わい深くて、印象的。重すぎず、軽すぎず、楽しい作品でした♪ 続編、早く読みたーい。===============ところでガーウッドの「標的のミシェル」でもワニネタでは楽しませてもらいましたが、今回も最高でした。ネタとしてだけ考えるなら・・・。ワニ、怖い。(標的のミシェルは、今回の作品よりもシリアスなロマサスではありますが、ワニの鳴き声をカエルだと思って心和ませてしまうようなシティボーイがヒーローとして登場します)【中古】 標的のミシェル ヴィレッジブックス/ジュリー・ガーウッド(著者),部谷真奈実(訳者) 【中古】afb