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カテゴリ:ワインについて
シャブリと牡蠣は合うか合わないか、私は合うと思いますが、色んな意見があります。 色んな意見の背景には多くの実験をせずに、自分の経験と思い入れで語っているからです。 先ずシャブリと言っても色々なシャブリがあるわけです。濃いシャブリから酸っぱいだけのシャブリから、村名、一級、特級そして作り手、ヴィンテージ等々、 牡蠣と言っても色々な牡蠣があります。 日本の牡蠣でも、的矢、三陸、広島、厚岸、能登、長崎等々 全部味が違います。 フランスのブロンの牡蠣は同じ牡蠣でも、日本の真牡蠣とは別物です。形も真珠貝の様に丸く、食感も味も全く違います。 ニューヨークのセントラルオイスターバーに行けば、60種位の米国大陸の北から南、太平洋側、大西洋側の牡蠣が食べれます。通いつめて60種以上食べましたが、全部形も味も違います。 そして牡蠣の食べ方です。 生食でもそのまま何も付けずに食べた味、レモンを垂らした味、フランスの様にシェリービネガーや赤ワインビネガーを付けた味、アメリカの様にトマトチリソースを付けた味、ポン酢とモミジオロシを付けた味 そして日本の牡蠣で言えば10月の僅かに卵を持っている牡蠣、12月の澄んだ牡蠣、2月の肥えた牡蠣、全部味が違います。 そして当然牡蠣の鮮度とむき方も重要です。 殻付きでは無く、落としの生食用を殻に乗せて出す料理屋もあります。 三陸の牡蠣にポン酢付けたら、シャブリとは合わなくは無いですが、ピッタリとは言えないでしょう。ニューワールドの1000円クラスの辛口白ワインや淡麗辛口の日本酒の冷酒(浦霞 禅)の方が良いと思います。 的矢の牡蠣に何も付けないで食べるなら、ドーヴィッサのレ・クロの02・04・05良く合います。的矢の牡蠣の持つ強いミネラル感とレ・クロのミネラル感がマッチするからです。 でもレモンを絞ると、村名の酸味の乗ったシャブリの方が合うでしょう。 良く牡蠣の臭みをシャブリは消さないと言う風に言う方がいます。牡蠣の泥臭さとシャブリは合わないとも・・・ 臭い牡蠣など当然ワインに合わないし、良い牡蠣は生臭くありません。 泥臭い牡蠣などもってのほかです。確かに三陸の牡蠣の一部には泥臭い牡蠣もあります。 以前アンキモをお客様に出したら、どうやってアンキモの臭みを抜くのか聞かれました。 取れたての国産のアンコウの肝は臭くありません。輸入物の冷凍品は臭いです。臭みを抜くのでは無く、臭く無い材料を手に入れるのです。まあ値段は倍以上します。 牡蠣も的矢の牡蠣は三陸の牡蠣の2~3倍の値段です。高い物は美味しいのはワインも牡蠣も同じです。 元々、的矢はレストランや高級すし店、三陸は居酒屋・和食系に卸していました。所が最近では洋食系のレストランでも安い牡蠣を使うし、居酒屋でもワインも出すようになりました。 それでワインと牡蠣が合わなくなって来たのだと思います。 美味しんぼで雁屋さんがシャブリと牡蠣は合わないと書きました。それ以降物知り顔に牡蠣とシャブリは合わないと言う人が増えました。 でも尋ねるとどんなシャブリを飲んでいるのかもどんな牡蠣を食べているのかも答えられない人がほとんどです。 神の雫に樽の効いたシャブリは牡蠣に合わないと言う話が出て来ます。 樽の効いたシャブリと牡蠣は合います。ただし的矢、厚岸、長崎です。広島、三陸は合いません。 私のワイン会では何度も牡蠣とワインのマリアージュ特集をやっています。 3種の牡蠣と3種のワインを実際に飲んで食べて皆さまの意見を聞いています。 ほぼ毎年やっているので20回はやったと思います。一回10~20人位の会ですから、300人位の方のご意見を聞いて来ました。 使っているのは30年変わらず的矢の牡蠣です。時々三陸との食べ比べもやりました。 300人のお客さまで的矢の牡蠣とシャブリが合わないと言った方は一人もいません。 そして樽を使った特級のシャブリを出すと80%の人がウイリアム・フェーブルの村名よりも牡蠣に合うと言います。
日本とは全然違う養殖方法で面白いです。 でフランシ人は牡蠣と一緒に黒パンとバターを食べます。バターを塗った黒パンを時々食べると沢山の牡蠣を食べれる様な気がします。日本の寿司屋のガリみたいな物です。 そして牡蠣にはレモンかエシャロットの入ったビネガー(シェリー・ビネガーか赤ワインビネガー)を付けます。 ワインは、ロワールのミュスカデ、ボルドーのアントゥル・ド・メール、ブルゴーニュのシャブリ、プロヴァンスの辛口白ワイン等々を合わせます。 パリでも皆さんよく牡蠣を食べますが、特に港のレストランは何処でも牡蠣が人気です。地元に近い辛口白ワインを合わせて飲むのが定番です。 と言う事で、何処の産地でも牡蠣に合う辛口白ワインは売れるので作っているのです。
残念な事に日本のオイスターバーで美味しい牡蠣に当った事がありません。 多くの種類を置く為に牡蠣の鮮度が悪いのです。 そしてもっと悲惨なのは多くの輸入牡蠣は冷凍品です。剥いて半身の状態で冷凍で入荷します。 と言うのは日本の輸入基準・保健所の指導で、生の牡蠣を輸入して、生食用に売る事が禁じられているからです。 冷凍独特の食感が、一度現地で食べた味とは全く違うので私には違和感があって食べれません。グラタンにするなら良いと思いますが・・・・ 後、夏の岩牡蠣ですが、ミルキーで卵が多過ぎなので、生臭く、正直ワインには合わないと個人的には思います。まあ敢えて合わせるならオーストリーのガイヤーホフのグリューナーとか、アルザスのマルセルダイスのワイン、ドライなシャンパンなどが良いと思います。
的矢の佐藤さんはホテル・オークラの小野正吉さんや、志摩観光ホテルの高橋忠之さんと言ったシェフがお得意さんで、仕事に厳しいシェフに鍛えられたのだと思います。 佐藤養殖場には何時行ってもシャブリとミュスカデが冷蔵庫に冷えています。 的矢の海で食べる牡蠣とワインは本当に良く合います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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当たり前と言えば、当たり前ですが、やはり、どんな形であれ、プロとして言う、書く、ましてそれで代価を頂く以上は、きちんと突き詰めて考えてからモノは言うべきですね。勉強になりました。
「的矢の海で食べる牡蠣とワインは本当に良く合います。」・・・行きたくなりました(笑) (2010/03/16 09:57:08 AM)
私もパリで食べた牡蠣が美味しく、日本中の牡蠣を食べて的矢に行きつきました。その後、メルボルンやニューヨークでも美味しい牡蠣に出会い、牡蠣が海によって全て違う事を知り、多くの牡蠣の産地を尋ねて歩きました。牡蠣の作り手とワインの作り手は違いますが、良い物を作る人の目は同じです。
(2010/03/16 12:29:47 PM)
直感的(経験的?)に嘘くさいと思っていましたが、綺麗な答えが出ていてスッキリしました。
経験に基づいたおもしろい蘊蓄です。 ありがとうございます。 (2010/03/21 08:05:14 AM)
ふらりとたちよりさん
まあ漫画は話を面白くする為に、通説を否定して話題を盛る事はよくあります。 所詮は漫画ですが、影響される人が多いので困ります。 訳知り顔に蘊蓄を語る客が多いですが、よくよく自分で実験してから語る方が良いとは思います。 (2010/03/21 08:13:07 AM)
小難しいこと言うなら、そして高いシャブリを買うなら、日本人に合った日本酒のが合うよって言った方が楽なのに
ね?! 僕はどっちも好きです。日本酒のが合うよ!って意見も出て、これくらい情熱がある方に、日本酒も合うよ!って意見が聞きたいです。 (2012/08/01 11:23:54 PM)
造り酒屋さん
>小難しいこと言うなら、そして高いシャブリを買うなら、日本人に合った日本酒のが合うよって言った方が楽なのに >ね?! >僕はどっちも好きです。日本酒のが合うよ!って意見も出て、これくらい情熱がある方に、日本酒も合うよ!って意見が聞きたいです。 ----- 牡蠣と日本酒合いますよ! 特にシンプルに殻ごと焼いた牡蠣と日本酒最高です。ポン酢で食べるときの日本酒の旨いこと!!! 日本酒もよく飲みますし好きです。蔵本とも沢山お付き合いしていますよ~~~ (2012/08/02 11:51:50 PM) |
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