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無尽の鎖 第23話

無尽の鎖 第23話「アニマルパニック2 ―Trable―」
作者:倉麻るみ子

その頃、ラルドは・・・、

少女「えっと、この子、なんて名前にしようかなぁ~。」

現在、ラルドは女の子の家に。
お人形のように、全く動かないラルド。
でもそんなに辛そうでもない。
何故だ・・・?(汗。

少女「あ、そうだ!ルシェードって名前にしようっと♪」
ラルド「(何だそれ・・・。)」

「私はラルドだ。」とも言えず、黙っているしかないラルド。
動かないままというより、喋らないままという方が辛いようだ。

少女「あ、ちょっと待っていてね♪」

と、突然女の子は、部屋を出て行った。

ラルド「・・・はぁ~・・・、黙っているのも楽じゃない・・・。」

と、一息つく。

ラルド「さて、と・・・、」

と、ラルドは翼を広げ、外に飛び出そうとした―ちょうどその時だった。

少女「ぁ・・・。」
ラルド「あ゛・・・!!!(滝汗。」

ラルドが飛んでいるところを、女の子に目撃された。

少女「な~んだ、お人形さんじゃないなら最初からそういえばいいのに~♪」

その後、その女の子にすぐに理解してもらった。
普通ならば、驚いて叫びそうなのだが、この子は全く違った。
飛んでいるラルドを見て、すぐに理解をしたのだ。
全く驚きもしなかった。

少女「じゃ、しゃべれる?」
ラルド「あぁ。」
少女「可愛いのに、声は低いんだね。」
ラルド「これでも、女声と言われるのだが・・・。」
少女「しゃべり方も、何か大人っぽい。」
ラルド「まぁ、これは生まれつきだがな。」
少女「じゃ、名前はルシェードなの?」
ラルド「いや、私はラルドだ。」

やっと、自分が言いたかったセリフを言えて、少しスッキリしたラルド。

ラルド「ところで、お前は・・・?」
少女(=ローラ)「あたしは、ローラ。よろしく♪」
ラルド「で、お願いがあるのだが・・・?」
ローラ「何?」
ラルド「私を探している人がいるはずだから、もう、帰らなければ・・・。」
ローラ「・・・そっか。」
ラルド「短い間だったが、私は帰るからな。」
ローラ「うん・・・。」
ラルド「・・・じゃ、な。」
ローラ「・・・。」

こんなに淋しい顔をされたら、帰るに帰れない。
と・・・、

ローラ「あたしのパパとママ、夜中にならないと帰ってこないの・・・。」
ラルド「・・・!」
ローラ「あたし、その間ずっと待っていないといけないから・・・。」
ラルド「ローラ・・・。」
ローラ「だから、お願い・・・。もう暫く、あたしといて欲しいの・・・。」

ラルドは少し考えた。
ローラは、全くの赤の他人。
だけど、ローラの両親は夜中にならないと帰ってこず、夜中になるまで独りぼっち。
「孤独になるのは淋しい」という事は、誰だってそう。
自分も、1年間封印されていて、孤独を味わったのだ。
だから、こんな小さな子供に、これ以上孤独を味合わせる事は出来ない。
そして、ラルドは・・・、

ラルド「判った、暫くここにいよう。」
ローラ「ホントに・・・?」
ラルド「あぁ、ホントだ。」
ローラ「あ、ありがとう~♪」

ローラは嬉し涙を流して、ラルドを抱きしめた。

ラルド「ろ、ローラ・・・、苦しい・・・。」
ローラ「あ、ゴメン(汗。」

ローラは、ラルドを放した。が・・・、

ピンポーン・・・。

家のインターホンが鳴る。

ローラ「誰だろう?お客さんかな?」
ラルド「それはないだろう。きっと怪しい奴とかじゃないのか?・・・って、言ってるそばから!!」

ローラは、玄関に向かう。
ラルドも後に続く。

ローラ「はーい。」
怪しい男(以下男)「ちょっとお嬢ちゃん、おじさんと来てもらうよ。」

予想的中。

ローラ「え、や、ヤダ。あたし、お留守番してないと・・・。」
男「いいから来るんだ!」
ローラ「ヤ、ヤダ。やめて!助けて!ラルド!」
ラルド「ローラぁ!!」

ラルドは、その男に向かって突進した。
だが・・・、

男「何だコイツ。」

ガスッ!

ラルド「ぐわぁ!」
ローラ「ラルドぉ!」
男「さぁ、早く行くぞ。」

ラルドは、その男に殴り飛ばされた。そして、壁に叩きつけられた。
男はローラの腕を引き、無理やり車に乗せた。

ラルド「くっ・・・、ま、待て・・・。」

ラルドは立ち上がり、そして飛び、出発しようとした車の後ろにしがみついた。
そして、車は出発した・・・。


カイン「・・・どうだ?見つかったか?」
ウラン「まるでダメ・・・。ラルドの行きそうなところを探したけど、見つけられず仕舞いだよ・・・。」
カイン「ミラルたちは?」
セラ「こっちも全くです・・・。いろんな人に聞き込みをしたけど、誰も見てないって・・・。」
ミラル「ラルド君が小動物になっているから、どこにいるか感じとれなかったわ・・・。」
カイン「そっか・・・、参ったなぁ・・・。」
ファラス「どうしたんだ?」
カイン「ファラス!ちょうど良かった~!あのさ、ラルド見なかったか?」
ファラス「いや、見てないが・・・。何かあったのか?」
ウラン「ラルドが、いなくなっちゃったんだよ。」
セラ「それで、皆で探しているんですけど・・・。全然見つからなくて・・・。」
ファラス「そうか、確かにそれは参ったな・・・。」

そんなことを言っていると、1台の黒いワゴン車が通過した。
その後ろには、ラルドがしがみついていた。
5人はそれを見逃さなかった。

カイン「おい、今の見たか?」
ウラン「もち!」
ミラル「うん、ラルド君がしがみ付いていた。」
セラ「でも、何であんなところに・・・。」
ファラス「とにかく、追いかける必要があるな。」

とりあえず、5人はタクシーを拾って、そのワゴン車を追った。


ワゴン車は、街から外れた空き地に止まった。
その空き地に、既に廃墟と化した工場のような建物があった。
男は車から降り、乱暴にローラを連れ出す。

ローラ「やだ!おうちに帰して!」
男「黙れ、クソ餓鬼が!殺されたいのか!?」

と、ローラにナイフを向けた。
ローラは、言葉を詰まらせる。

男「・・・いい子だ・・・。」

そして、その工場の中に入っていった。

一方、車の後ろにしがみついていたラルドはというと・・・。

・・・ボテッ。

地面に落ちた。
「はぁ、はぁ」と息を切らしている。
さっき殴り飛ばされた事もあるのか、少し辛い状況だった。
そして、何とか立ち上がり、ばれないように、男の後をついていった。


男「暫くここにいろ!」

男は、縄でローラを縛りつき飛ばす。
ローラはそのまま倒れこむ。

男「おい、携帯持ってるか?」

ローラは横に首を振る。

男「おい、本当の事言えよ・・・。本当の事を!!」

そういって、無理やりローラの服のポケットに手を突っ込む。

ローラ「いや!やめて!」
男「騒ぐな!殺すぞ!」
ローラ「・・・っ!」

そして、ローラのポケットから携帯電話が出てきた。

男「全く、持っているなら正直に言えよな。」

縄で縛ってあるんだから、あるといっても出せなくて、結局無理やり出す事になるじゃねぇか。
馬鹿だな、この男は・・・。(作者の心の叫び?

男「ちっ、ここ電波悪ぃじゃねぇかよ・・・。」

そう言って、男は外に出て行った。

ローラ「はぁ・・・。」

ローラが、恐怖から少し解放されて、一息をつくと・・・。

???「ローラ。」

自分を呼ぶ声が・・・。

ローラ「だ、誰?」
ラルド(=???)「私だ、ラルドだ。」

その声は、ラルドだった。

ローラ「ラルド!?どこ、どこにいるの!?」
ラルド「静かにしろ。今そっちに行く・・・。」

そして、物陰からラルドが現れた。

ローラ「ラルド!どうしてここが判ったの?」
ラルド「車の後ろにしがみついてきた。お陰でかなりの疲労だ・・・。だが、お前を助けるにはそれしかなかった。」
ローラ「ありがとう・・・。」
ラルド「待ってろ、今、縄を解いてやるからな。」

ラルドはローラの後ろに回り、縄を解きだした。
だが、予想以上にきつく絞めているため、なかなか解けない。
と、例の男の足音が・・・!

ローラ「ラルド!」
ラルド「くそっ!もうやけだ!」

ラルドは縄を歯で引きちぎった。
それと同時に、男が戻ってきた。

男「あぁ?何で縄がほどけているんだ?
まさかお前、ナイフ持っていたのか・・・?」
ローラ「・・・っ!」
ラルド「私が歯で引きちぎった。」

ローラの後ろから、ラルドが現れる。

男「フン、誰かと思ったら、さっきのチビじゃねぇか。
脅かしやがって。
そこをどきな!!」
ラルド「どかないと言ったら・・・?」
男「チビでも容赦はしねぇ、ぶっ殺してやる!」

男はラルドにナイフを向けた。
ラルドは飛び、ローラの前で両手を広げた。

ラルドにナイフが刺さろうとしたその時だった!

ラルド「待て!」

そんなことを言われた男は、手を止める。
ナイフは、ラルドの目と鼻の先にあった。

男「何だよ!?」
ラルド「今までずっと、見たことあると思ったら、お前は第2話~第3話に出てきたスリ野郎じゃないか。」

そう、ラルドの言うとおり、この男は第2話の最後辺りから、第3話の最初辺りに出てきたスリの男だったのだ。
だが、あの後、警察にも捕まらなかったという事実。
まぁ、捕まっていたら、ここにはいないのだが・・・。

男「は?何言ってんだ?
ん?待てよ、お前がそう言うってことは・・・、まさかあんときのガキか?」

と言って、数秒間をおく。
そして・・・、

男「・・・ぶ、ぶははははははは!!傑作だぜ!!
まさかこんな姿になっているなんてな!!」

男は、お腹を押さえて笑い出した。

ラルド「私に負けた奴が、笑うんじゃない!!!」
男「はははははは!お前、ざまぁねぇな!」
ラルド「黙れ!!!」

そう言って、男の持っていたナイフを弾き飛ばした。
そして、男の腹部に向かって突進!

ドガッ!!

男「ぐほぉ!!」

そして、ローラの手を引っ張り脱走。

男「この野郎・・・、ふざけやがって・・・!
今度こそ殺してやる!!」

男も負けじとラルドたちを追う。
そして、ラルドたちは外に出た。
するとそこには、何故か大勢の警備員と、その端に、カインやウランたちがいた。
そして、その近くには、ローラの両親らしき人物もいた。

ラルド「これは・・・、一体・・・?」

刑事「人質が出てきたぞ!すぐに保護するんだ!」

ラルドとローラは2人の警備員に保護された。
そして・・・、

ローラ「パパ・・・、ママ・・・?」
父&母「ローラ・・・!」
ローラ「うわぁん!怖かったよ~!」
母「ゴメンね、怖かったでしょ?」
ローラ「うん、でも、この子が助けに来てくれたから・・・。」
父「この子・・・?」
ローラ「うん、この子。ラルドって言うんだよ。ちゃんと生きてるんだから♪」
父「こんな小さな小動物が・・・、ローラを・・・。」
母「信じられないけど、今ここに娘がいる。信じざるを得ないわ。有難う。」
ラルド「いや、私はただ、ローラにこれ以上淋しい思いをさせたくなかったから・・・。」

ラルドのこのセリフで、ローラの両親は勘付いた。
ローラは毎日淋しい日々を送っていたのだと・・・。
そして、両親は2人でローラを抱いた。

父「ローラ、すまない。毎日淋しい思いをさせて。」
母「ゴメンね、ローラ・・・。」
ローラ「パパ・・・、ママ・・・。」

っと、さっきの男が追いかけてきていたんだった・・・と思いそちらの方に顔を向けると、既に男は警備員に囲まれ、あえなく御用となっていた。

父「いやぁ、ホントに有り難いよ。何て御礼をしたら・・・。」
ラルド「お礼なんて、そんな・・・。それに、私はそろそろ帰らないといけないから・・・。」
ローラ「帰っちゃうの・・・?」
ラルド「あぁ。あそこに、私の・・・、私の、飼い主達がいる。心配して、全員そろって探しに来てくれたんだと思う。」
ローラ「そっか、ラルドにも、家族いるんだもんね。」
ラルド「私も、ローラのそばにいてやりたいのだが、いろいろ理由があってな・・・。」
ローラ「うぅん、いいの。」
ラルド「あと、最後に、ローラのご両親。」
父&母「はい?」
ラルド「仕事ばかりやらずに、たまにはローラのそばにいてやってください。
ローラは、毎日淋しい思いを・・・。」
父「わかっているよ。今さっきだがな・・・。」
母「これからは、ローラが淋しくならない程度に、仕事をしていくわ。」

ラルドはその言葉を聞いて安心した。

ラルド「ローラ、さよならは言わない。いつかきっとどこかで、また会おう。」
ローラ「うん!また会おうね!」

ラルドとローラは別れた。
そしてラルドは、カイン達のもとへ・・・。

カイン「まったく、心配したんだぞ。」
ウラン「ホントだよね。」
ミラル「皆必死に探していたのよ。」
セラ「でも、見つかって良かったですよ。」
ファラス「・・・。」

お?ファラス、皆にセリフとられた?

ラルド「すまない、心配かけて。」
カイン「別にいいって、こうして出会えたんだ。」
ウラン「あれ?ラルド、泣いてる・・・?」

ウランの言うとおり、ラルドの目に涙が浮かんでいた。

ウラン「ローラって子のところに居たかったの?」
ラルド「ち、違う。ただ、元の姿に戻ってしまえば、もう永遠に会えないのかと思って・・・。」
ウラン「まさかとは思うけど、ラルド、年下に恋したでしょ?」
ラルド「い、いや、そうじゃなくて・・・、もういい!その話はやめろ!」
ミラル「必死になっちゃって・・・。」
カイン「さ、俺は先に家に帰るぜ!早く来ないとおいていくからな!」

カインは歩き出した。
そして、他のメンバー達も・・・。


―1ヶ月後―
早くも、あの事件から1ヶ月が経とうとしていた。
だが、その日、ラルドは小動物化した体のままで、冷蔵庫からアクエリアスの500mlのペットボトルをテーブルの上に出してきた。
・・・だが、開けるのも大変だ。
数分間の格闘の末、ラルドはペットボトルを開けた。
そして、それをコップに移して飲んだ。
すると・・・、


―数秒後―
ウラン「ただいま~。」

―ボンッ

台所から白い煙が上がった。

カイン「な、何だ?」

と、煙が収まると、そこにいたのは・・・、

ラルド「ゲホッ、ゲホッ、な、何だ!?一体・・・、」

・・・ラルドだった。

カイン「お、おい、ラルド・・・。」
ラルド「何だ?・・・え・・・、」

ラルドは自分の手を見た。
この時初めて、自分が元の姿に戻っているのを知ったラルドだった。
だが、・・・素っ裸だ。

カイン「おい、服はどうした!?」
ラルド「!?(/////」


カイン「・・・とりあえず、これでも着ろよ。」

と、カインは、タンスの中からシャツを出した。
それはカインが着ているシャツよりも、一回りほど小さいものだった。

ラルド「・・・ピッタリだ。」
カイン「似合うじゃんか、ラルド。・・・あれ?」
ラルド「どうした?」
カイン「ラルド。お前・・・、背が少し伸びてないか?」
ラルド「え?」


ラルドとウランを横に並べる。

ウラン「本当だ・・・、僕よりもまだ1、2cm足らないけど、前よりも背が伸びているね。」
カイン「・・・こりゃ、別の意味で「栄養ドリンク」だった。というわけか。」
ラルド「・・・。」

でも、ウランの本心は。というと・・・、

ウラン「(ラルドが、元に戻っちゃったよ・・・。しかも、ボクの身長に近くなっちゃった・・・。
うーん・・・、あのままが可愛かったのになぁ・・・。
・・・よぅし。)」

―数分後―
―家の庭―
カイン「はぁ!?何だって!?」
ウラン「そう、あのドリンク、もう一度作れない?」
カイン「うーん・・・、材料は覚えているから、作れるには作れるけど・・・。・・・お、お前、まさか・・・。」
ウラン「うん。ラルドに飲ませるんだ~☆」
カイン「(言った。言いやがったよ、コイツ・・・。)」
ミラル「あら?どうしたの?」
カイン「ゲッ・・・(い、嫌な予感が・・・)。」
ウラン「あ、ミラル。ねぇねぇ、聞いて、聞いて~。」
ミラル「え、何々?」

で、ウランに、ラルドが元に戻ったことを知らされたミラルは・・・、

ミラル「ふ~ん、元に戻っちゃったんだ。ラルド君。」
ウラン「でね~。」

と、ウランは、さっきの話の内容をミラルに話した。

カイン「(マズイ、逃げよう・・・。)」

一方、カインは抜き足、最足、忍び足で、その場から逃げようとした。
しかし・・・、

ミラル「カイン?何処へ行く気?」
カイン「ギクッ、」
ウラン「さては、逃げようとしていた?」
カイン「は、ハハハ・・・、ま、まさか。」

顔がちょっと引きつっている。

ウラン「やるよね?」

と、ウランが黒っぽいオーラを出しながら、カインに迫り、カインは一歩引く。
でも、そこで後ろにいたミラルが、カインの肩をポンッ。と押し・・・。

ミラル「当然、手伝うわよね・・・?」

と、ミラルもなにやらオーラを出す。
カインはビビッて声が出ず、首を縦に振るしかなかった。


―翌朝―
ファラスが家に戻ってきた。
朝の練習が終わったようだ。
早速、彼は冷蔵庫を開けた。
すると、そこにはラベルの無い、白く濁った液体があった。
・・・セーフティリングを見ると、フタは開いていない。
安心して、ファラスは飲んだ。
だが、次の瞬間!

ファラス「ごぶぁっ!な、何だ・・・、体が・・・、痺れてきた・・・。」


―2時間後―
カイン「・・・あれ?ファラスは・・・?」

カインは部屋から出た。
そして、台所に向かう。

カイン「(あいつ、もう戻ってきているハズなんだけどなぁ・・・。何しているんだろう?)」

と、カインは、台所のドアを開けた。
しかし、そこにいたのは・・・。

ファラス「お、おい、カイン・・・。俺、どうなっている?」

そこには、ファラスが起き上がっていた。
どういうわけか、そこに倒れていたらしい。
だが、声の感じといい、体の状態といい、何か違和感があった。
と、カインが次に見て驚いたのは・・・、胸だった!

カイン「お、おい、ファラス・・・。」
ファラス「何だ?」
カイン「・・・一体全体、どうなってんだよ?・・・その胸。」
ファラス「え?」

と、ファラスは自分の胸を見た瞬間にビックリした。

ファラス「な・・・、どうなっている!?」
ウラン「どうしたのさ・・・、・・・あぁ!?」

ウランは、ファラスの様子を見て、ビックリしたが、すぐに状況を把握した。

カイン「う、ウラン・・・、」
ウラン「カイン・・・、まさか、材料を間違えた?」
ファラス「材料?」
カイン「な、なぁ、ファラス。怒るなよ?ここに帰ってきた後に、何か飲んだか?」
ファラス「うーん・・・、アクエリアスっぽい飲み物が入ったペットボトルを開けて飲んだが・・・。・・・まさか?(怒」

と、ファラスは近くにあったシャモジを剣に変えて、カインとウランに向けて構える。

カイン「わっ、わっ、怒るなって言ったろ!?」
ウラン「そ、そうだよ!落ち着いてよ、ファラス!!」
ファラス「うぅ・・・、許さん!!(怒」
カイン&ウラン「うわぁぁぁっ!!」

・・・この後、女体化したファラスに、2人はボコボコにされたそうな・・・。


第24話へ続く。


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