NOVELS ROOM

見つかったか？
案の定だよ。
こっちにもいなかったわ。
こっちもだ。
ただいま、もっと遠いところに行ってる可能性もあると思って探してみたが、やはりいなかったよ。
まだ子供だし、そんなに遠くには行ってないと思うって言ったんだがよ・・・。
可能性を考えたんだ。それに、この辺はみんなが捜索してくれているしね！
なるほどな。
ねぇ、向こうから軍勢が来るんだけど。
軍勢？
ほ、ほんと、軍勢ね。
ラルド！ここにいたのか！なにしていたんだ！
こっちが聞きたい。
あれ？匂いが振り出しになっちゃったかな？
そんなことはねーだろ。
鼻が利くというのはウソだったのですか？
一番頼りになる人貶しちゃダメでしょｗｗｗｗ
気が付いたらなんか大勢になってるな。
本当ですね。僕ら含めてすごい人だかり。
ギガ人いすぎだろ！
固まり過ぎの偏りすぎだね。
どうしてこうなった。
その様子だと・・・もしかして・・・
人探ししてるわ。
ミミとナナよりちょっと大きな男の子なんだけどさ。
フランシスに似てる子ー！
ミジョルに似てる子ー！
うー！
やはりか。
こんだけ人いるのに、男の子一人見つけられないとか、みんなどんだけグズなの？
ほんと、それな。
お前らも見つけられてないから「グズ」のうちに入るんだよｗｗｗｗｗ
そういえば、一番探しているはずのヴィッセンを見なかったか？
プラノズにパソコン借りて、タブレットの調整してるはずだぜ。
外に出てこないあたり、時間かかってるのかな？
ヴィッセンって誰だぉ？
僕らもいまいちわかってないんだけど、死神界の科学者でミリック君っていう、今僕らが探してる男の子を探して欲しいって言ってる人。
その人が今プラノズの部屋でタブレット端末を調整中なのですね。
かなり急いでいたし、多分もうすぐできるんじゃないかな？


※※※※※


やっと出来た・・・時間をかけすぎてしまった・・・。
いや、全然だよ。半日どころが、1時間で調整終わるとか君どんだけ天才なんだい？
1時間も？！・・・30分のつもりでいたんだが・・・
とにかく、起動して捜索モードにすれば居場所が精密に分かるはずだ。
テストはしないのか？
そんな暇はない！！
今頃、ミリック君は声が出ないことで、人と会話できない状況に置かれおびえているはずなんだ！
落ち着きたまえよ。ここにはたくさんの人がいる。
頼りない人達もいるだろうが、基本みんな優しい。
今頃誰かが、ミリック君を見つけて保護し、離れないように一緒にいてくれているはずだ。
・・・・・・。
科学者たるもの、冷静さを失ってはいけない。
出来るものも出来なくなってしまうぞ？
・・・おかしな事ばかりを言う人ではないのだな、安心した。
それは、褒めてるのか貶しているのかどっちなのだ？
両方だ。
だがありがとう。少し落ち着けた。
あ、あぁ・・・複雑な感情が入り混じってるがここは喜んでおこう。
さぁ、スイッチを入れて、捜索モードに切り替えてっと。
ミリック様は、ここから約１００ｍ先にいます。
よし、明確な数値が出た。ルート検索を頼む。
了解いたしました。
「約」と言ってるので、明確ではないじゃないか。
それもそうだな。また今度調整しよう。
今は、ミリック君のもとへたどり着くことだ。
調整が完了したことも、みんなに伝えないとな？
みんな？
窓の外を見てごらんよ。
・・・！
どういうわけか、みんな集まっているみたいだな。
僕のためにかい？
大半は違うと思うけどな。
さ、外へ向かおう。
あ、あぁ・・・。


★続く。