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カテゴリ:お薦め本
「日本推理作家協会賞」で話題の作品なので図書館で4か月待ちでした。
ストーリーは 警察を定年退職した神場智則が妻の香代子と二人で四国八十八か所のお遍路の旅にでる。 神場には刑事として事件に関わった被害者たちへの供養の気持ちと、 誤認逮捕じゃなかったかと心に重いしこりを残したことがお遍路の旅の理由。 旅の途中でテレビで「小1の少女が行方不明」というニュースが流れる。 神場の脳裏に16年前の事件がよみがえる。 「小学1年生の少女を犯して殺害するという凶悪犯罪」 事件の起きた場所も群馬県で神場がいた群馬県警が担当している。 (同一犯かもしれない?ではやはり16年前に逮捕した男は誤認逮捕の可能性がある) 刑事でなくなったお遍路の旅の中で神馬は、 (16年前と同一犯に違いないと推理を展開する) 刑事として警察組織の中では単独で動けない、 組織を離れてみると、ふとしたきっかけで見えてくるものがある。 群馬県警の同僚や後輩に(見えて来た推理を話す) 内田康夫氏の「浅見光彦」 宮部みゆきの「杉村三郎」 警察組織の中での犯罪摘発よりも部外者たちの推理には自由な発想がある。 警察組織の複雑さ、現場を知らないキャリアたちが指揮官になる不思議さ。 そうゆえば、山口県で行方不明になった2歳の男の子を探し出したのはボランティアの尾畑春夫さんでした。警察や消防団が大勢で探してもみつからなかったのに、 「子供は上に行く」と推理してすぐに見つけてしまった。 組織を動かしていた人は反省はなかったのかしら? 推理小説は「浅見光彦や杉村三郎」の活躍の方がおもしろい。 組織の中では誤認逮捕を黙認させられた神場智則が退職して、自分の推理で真犯人をあぶりだす。 でも、柚月さんはなぜこんなに警察組織に詳しいのか? 四国八十八か所巡りに詳しいのか? 久しぶりに面白い推理小説作家の作品に出合った気分。 慈雨 [ 柚月 裕子 ] お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2019.11.07 22:06:56
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