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テーマ:猛暑(175)
カテゴリ:防災・天気・防犯・事件
もういい加減言い飽きたセリフですが、
今年は本当に暑いですね。 もともと関東の夏も、確かに暑いんですが、 ここまで猛暑が連続するとは。 9月に入った昨日も、埼玉や東京都心では35℃以上の 猛暑日だったようです。 ちなみに8月の東京の気温は、タイのバンコクよりも暑かったそうな。 暑さ馴れの大阪人の僕も、今年の関東の暑さにはウンザリです。 大阪の暑さを超えたのでは…。 と思っていると、 大阪は最高気温35℃以上の日が連続で約50日続いているそうで、 やっぱり大阪の方が、さすが暑さに関しては強者でした。 どうして関東に比べて関西がこんなに暑いのかというと、 緯度の違いも多少はありますが、 やはり地勢的なことが主因だそうです。 上の2つの地図は同じ縮尺で表示した 関東平野と大阪平野。 圧倒的に関東平野の方が広いですよね。 面積比では10:1になるんだそうです。 つまり大阪平野は関東平野の10分の1でしかない。 大阪の場合、大阪市内の中心部にいても、 東側の生駒山が本当に近くにそびえています。 僕が長年住んでいた富田林も、 生駒山から連なる葛城山や金剛山が目の前。 山を愛でながら育ってきました。 ところが関東へ引っ越してきて最初にビックリしたのは、 山らしい山が東京都心部からは見えないこと。 1時間ほど電車に揺られて地元の狭山にさしかかったところで、 ようやく秩父連山が見えてくる案配です。 かように大阪平野は狭い。 しかも、北は北摂山地、東は金剛・生駒山地、南は和泉山脈と 狭い土地の上に、三方は完全に山に囲まれています。 「平野」と言いながら、これはもはや「盆地」に近い。 盆地は空気の通りが悪く、同じところに溜まる性質があります。 だから夏はずーっと暑い空気がのさばるわけです。 大阪平野も、盆地の様相を呈しているとすると、 相応に暑くなる傾向にあるわけで。 西側は大阪湾が広がっていますが、 湾であるがゆえの悲しさ、 こちらも「凪(なぎ)」という強力な武器を持っています。 凪。つまり風が止まる。ほぼ無風状態。 これではやっぱり平野部へ風が通りません。 さらに夕刻になると凄いことが起こります。 夕凪というのですが、日が陰ることで海水面の温度が下がり、 海から陸へ向けてのほのかな風が起こります。 つまり、海の水をたっぷりと含んだ、湿度80%の風が ゆったりと大阪湾から大阪市内へ、さらに外縁部へと流れ込んでくる。 かくして、気温30数度で湿度80%、 不快指数が「150%」の気候で1日が過ぎていくわけです。 反面、関東平野は大阪平野の10倍の面積を誇るとともに、 東と南にそれぞれ太平洋が広がっています。 つまり二方が外海に面しているので、風が通るんです。 しかも平野とは言いながら、 適度に起伏のある台地が大半を占めるので、 海水の湿気は起伏を超えるたびに薄まり、カラッとした風になる。 だから湿度もさほど高くはありません。 なお、僕の住んでいる埼玉は、 海に面していないがゆえに、熊谷に代表されるように 日中の気温はメチャクチャ高くなる傾向があります。 でも夕方になって日が陰ると、 どことなく涼風が吹いてきて、一気に空気がさまされる。 日中は確かに暑いけど、 それを我慢すれば、 「なんて大阪より住みやすいところなんだろう」 と感動したことです。 その関東が、今年の夏はタイのバンコクより暑かったのであれば、 大阪はどこの南国に匹敵するんでしょうか、ね。
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