こんぱすコーチの全方位日記

2011/06/03(金)08:08

『お客様』は誰か?

会社員やってます(224)

個人営業ならともかく、会社といった組織の中で仕事をする場合、 一人で仕事のすべてをこなすわけではありません。 だから組織があるわけですね。 特に製造業では 製品を作るためにいくつかの工程があって、 順繰りにそれらの工程を通っていくうちに完成品ができあがる。 順調なときは良いのですが、 ひとたび途中の工程で不良箇所を植え付けてしまうと、 末は完成品になったとしても、それは単なる不良品です。 その不良品がまかり間違って消費者の手に渡ると 大きな迷惑をかけてしまうし、会社としての信用も一気に失墜する。 だからどの工程も 「次の工程には不良品を絶対に流さない」という信念が必要なんです。 「次の工程に、気持ちよく仕事をしてもらえる環境を作る」 これが前工程に与えられた役割。 次の工程を思いをいたす。 そういうわけで、製造業には『次工程はお客様』 という概念があります。 僕は、社会人になったばかりの一時期、 電子部品メーカーに勤務していたことがあって、 耳にタコができるほどこの言葉を聞かされました。 今、印刷会社に勤務しています。 印刷業も製造業の端くれ。 僕が在籍している部署も多くの工程があって、 加工データや印刷原版ができあがっていくわけで、 各工程ごとに不良品を出さないよう、 正確にバトンを渡していく必要があります。 なのに、この会社に入社して以来、 ついぞ『次工程はお客様』という言葉を聞いたことがない。 経営層の意識が希薄で、そういう文化が醸成されてないんですね。 ともすると、 自分が理解できないまま「何とかやってくれるだろう」と、 乱暴に次の工程に仕事を投げる営業。 そんなの、何ともなりません。 案の定、意図したものとはまったく異なる版が仕上がってくる。 で、そういう乱暴なヤカラに限って、 「どうしてくれるんだ!」とすごんでくる。 始末に負えません。悲しい話です。 天井を向いてツバを吐いているのは自分のクセに。 こういうモンスター的社員が至るところにいるのが、 僕の勤務先の実態です。 ともすれば経営層にも およそ『次工程はお客様』とはほど遠い観念で、 他部署を攻撃したり、自部署を擁護したりする人間もいたりします。 品質管理もくそもあったもんじゃありません。 考えただけでため息をついてしまうのですが、 「誰も『次工程はお客様』と言わないんだったら、自分が言おう。 いや、自分がそれを言い続ける役割を持っている」 と数年前に思い直し、 前に所属していた営業の部署でも、部下に対してことあるごとに 『次工程はお客様』という言葉を発してきました。 一昨日の朝礼。 まさにテーマはこれ。 「自分にとってのお客様は『次工程』なんだよ」という概念を、 噛んで含めるように説明するため、 それを原稿化し暗記して望んだわけです。 ところがアドリブを利かせすぎて 聞き手の理解の助けになるはずの「たとえ話」を素っ飛ばし、 あちこちで噛みまくり…(^_^;) 果たして伝わったのかどうかは分かりませんが、 こういうのは1回言っただけでは浸透しない。 これからも言い続けていこうと思います。 『次工程はお客様』 【送料無料】TQM品質管理入門価格:872円(税込、送料別)

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