2011/06/15(水)08:15
寿命を延ばすカラクリ
日本は言わずとしれた高齢社会。
じわりじわりと平均寿命が伸長しています。
そんな中、最近では『アンチエイジング』という言葉が
盛んに言われ出していますね。
身体をいつまでも若々しく保つために、
いかにあるべきか。
運動法や食餌法、
あるいはアンチエイジング用のサプリメントまで
開発されていたりします。
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そんな中、先日『NHKスペシャル』で興味深い特集を放映していました。
最近になってヒトを含む動物の遺伝子に、
何と老化を防いで寿命を延ばすDNAが見つかった、というのです。
『サーチュイン遺伝子』というのがそれ。
ヒトは老化が進むと、シワやシミが増えたり、髪の毛が白くなったり抜けたり、
といったような表面的な変化の他に、
物忘れがひどくなったり、場合によっては認知症になるなど、
多くの老化現象にさいなまれます。
ところがこの『サーチュイン遺伝子』が体内で働き出すと、
約100種類の老化要因を抑えて皮膚や血管、脳などが若々しく保たれることになり、
上で述べた老化現象の表出を遅らせる、
つまり寿命が延びるという効果をもたらすんだそうです。
『サーチュイン遺伝子』の活性化により、
人間の寿命を120歳まで延ばすことも可能だ、としている学者もいるとか。
まるで夢のような話じゃありませんか。
じゃ、その誰もが持っている『サーチュイン遺伝子』。
これのスイッチを入れて働かせるためにはどうすれば良いのか?
実はその方法論は実に簡単なことなんだそうで。
つまり……。
「必要以上に食べない」
ということ。
満腹感以上の食生活だと、
身体中の細胞は安心しきって比較的短命に寿命を迎えます。
死滅した細胞からは身体の各器官をむしばむ毒素が発生し、
これが老化現象を促して、
結果的にヒトの寿命を短くする影響を与えるんだそうです。
逆に「最低限の食生活」を心がけると、
各細胞は常に飢餓状態に置かれます。
そのままでは細胞は死滅してしまうため、
自身の延命のために活性化する働きが出てくる。
この時にスイッチが入るのが『サーチュイン遺伝子』なんだそうです。
『基礎代謝量』というのがあります。
人によって個人差がありますが、
1日何もしなくても細胞が消費するカロリーのこと。
僕の場合、計算してみると1600kcalでした。
ということは、僕の場合で1日のカロリー摂取量を1600kcalに抑えれば、
体内にムダなカロリーが蓄積せず、ダイエットにつながるのですが、
この食生活が細胞に飢餓感を与える効果もあって、
『サーチュイン遺伝子』のスイッチオンにも
つながっている可能性があります。
僕の場合、この「必要以上に食べない」方法で
ダイエットしたのですが、
そういえば、ごくたまに「若くなりましたね」という
フィードバックを受けることがあります。
痩せたからそう見えるんだろう、と思っていましたが、
ひょっとしたら『サーチュイン遺伝子』がスイッチオンになり、
各器官が若返ってくれたのかもしれません。
長寿の人に「長生きの秘訣は?」と尋ねると、
よく「腹八分目の食事」という答えが返ってきますが、
あれは決して感覚的な話ではなく、
生物学的に理にかなった方法なわけですね。
ということで、結論。
「腹八分目の食生活を続けていると、
身体の器官を若々しく保つ『サーチュイン遺伝子』が活性化され、
寿命が延びる」