こんぱすコーチの全方位日記

2011/08/08(月)07:33

高速道路にもユニバーサルデザインフォント

車・道路(110)

高速道路の案内標識は、独特の書体が使われています。 旧日本道路公団が独自に作成した書体で、 通称『公団ゴシック』と呼ばれています。 ウィキペディアによると、 時速100kmで走る車から100~150m先にある文字が 6秒以内に判別できるように、という基準で作られているそうですが、 あまりにも図形化に偏った感があって、 画数の多い文字は線や点が省略されたり、 文字のデザインがアンバランスで、逆に可読性に欠ける嫌いがあります。 上図はその一例。 左上の『吹田』は、『田』の文字が大きく見えます。 本来の書体デザインの世界では、他の文字とのバランスから 『田』や『口』は一回り小さくデザインされるべき。 右上の『三鷹』は画数の多い『鷹』の文字が省略されすぎ。 左下の『尼崎』の『尼』の字。 『尸』が下の『ヒ』より張り出しているように見えます。 右下の『駒ヶ根』。『駒』の『馬』偏のレンガにあたる部分が、 四点ではなく、『ノ』の字になっています。 これではいくら視認性が良くても、 間違った文字として認識されかねません。 今や『ユニバーサルデザイン』の時代。 書体もユニバーサルデザインが求められています。 僕もホームページ作成には『ユニバーサルデザインフォント』を導入済み。 そういう時代の要請から、 ようやく高速道路会社も本気になって取り組み出したようで、 このほど、『ヒラギノ角ゴシック』書体が採用されたそうです。 一般の人には「何じゃらほい?」てな書体名ですが、 わが印刷業界では、10年以上前から可読性に優れた書体として有名で、 ITの世界でもアップル社のデバイス、つまり MacintoshやiPhone、iPod、iPadなどの日本語表示書体に採用されています。 さてこの高速道路の書体変更、 最近開通した区間や、既存区間の老朽化した標識から 徐々に新しい書体のものに切り替えられているようで、 全体から見ればまだまだ稀少。 でも先日、東北日帰り旅行の折、 沿線でチラホラと見かけました。 こちらは従来からの『公団ゴシック』。 そして新しい『ヒラギノ角ゴシック』による標識はこちら。 日本語書体のみならず、 英文は『ヴィアログ』、数字は最近事例の多い『フルティガ』に 変更されていました。 【送料無料】道路の計画とデザイン 価格:2,940円(税込、送料別)

続きを読む

このブログでよく読まれている記事

もっと見る

総合記事ランキング

もっと見る