2012/04/17(火)19:59
東京都が尖閣諸島を買う矛盾
東京都の石原都知事が突然
「尖閣諸島を買う」というニュースが入ってきました。
領土問題でかまびすしい島々が対象であるだけに、
対立する関係国からの反発は必至でしょう。
「日本人が自国の領土を守るための行動をして何が悪い」
というのが石原氏の言い分。さすが持ち前の石原節です。
確かに領土を守るために必要な措置をとることに矛盾はありません。
ただ、気になる枕詞があります。
「どうせ国はびくびくして(買う)行動に移さないんだから」
だから、正々堂々とした国民代表として買い取る。
聞きようによっては勇ましいセリフですし、
拍手を送りたい気持ちもあります。
でも、ちょっと待てよ。
日本を代表する自治体とはいえ、
ただの一自治体の首長から
「どうせ国はびくびくして…」と言われている国。
「それだけ日本の政府は弱腰なのか」
ということを国際的にアピールしていることになりはしないか。
強い石原氏が吠えれば吠えるほど、
諸外国は「弱い日本だから『ちょっかい』出し放題♪」
という反応をしているかもしれません。
これほどの皮肉はないでしょうね。
それにしても、
尖閣諸島の持ち主が埼玉県在住の民間人だった、
ということにも驚きです。
これから内外がかまびすしくなるでしょうから、
所有者も売るに売れなくなるんじゃないでしょうか。
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