2012/06/27(水)21:09
釈然としないサイドビジネス容認
知り合いが「自分の勤務先は副業を認めてくれないので、
隠れてサイドビジネスをやらざるを得ない」と嘆いていました。
僕の勤務先はというと、先日回覧があって
「あらかじめ許可を得て副業を行う場合は就業規則に反しない」
という文言が明記されていました。
以前からここにも書いているように、
僕は複数のWebサイトをデザインし、運営していたりします。
大半はボランティアですが、中には「費用を支払うから」ということで
依頼されている案件もあります。
それでも年間でたかだか10数万円ですから、
小遣いにもならないわけですが…。
わざわざ申告する必要あるかな?
と思いつつも、その回覧には
『無断で事業を営んだ場合は懲戒基準に抵触する』
と穏やかならざることが書かれてあったので、
念のため会社に相談したところ、
「一応、申請書を出しておいてください」と言われ、
その後、申請書を提出し決裁を受けました。
晴れて、堂々とサイドビジネスができる身分となりました。
そういう経緯を冒頭の知り合いに告げると
「へぇ、まさやんの会社って理解あるわねぇ! 羨ましい!」と。
……うーん、「理解がある」…? ちょっと違うかなぁ(^_^;
もともと僕の勤務先も、以前は副業に関して厳しかった印象があるんです。
「副業をしたら本業がおろそかになる」という理屈。
就業規則上で「無断で行ってはならない」と表現してあるのは、
「よほどの事情があるならともかく、事実上、副業を営んではならない」
という意だったはず。
それが今になって、「無断で行ってはならない」というのは、
「許可を得ればやってもよろしい」と読み替えられる、という解釈が
回覧で示されているのは、何だか釈然としません。
結局、「会社の景気が芳しくない現状、ベースアップはおろか、
現状の給与水準を維持するのも今後は保証できかねる。
よって、各自、第二第三の収入の道をつけておくこと」
という話じゃないのか? と感じました。
以前は「副業は事実上禁止」だけど、その分、会社が収入面を約束してくれた。
ところが今は収入面を約束しかねるので、副業礼賛。
そういうことなんじゃないかと。
それを裏付けるかのように、人事部長に相談した折、
「まぁ、今どき、会社の給料だけで食っていくなんて
おめでたいことは言えないご時世だからねー」
というセリフが彼の口から出てきたことです。
知り合いが反応したような、手放しでは喜べない自分がいます。
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